にしきの同窓会
にしきは今、高校の同窓会に来ている。
にしきの高校は女子校だった。
最近は、にしきと周りの同級生の差を認識することが辛くて不参加にしていたのだけれど、現在にしきは金魚が人魚であるパラレルワールドへいるのだ。おまけに、その中でも海の人魚が我々人間により全滅させられていて、今いるのは、人間によって改良された体長15cm~20cm位の大きさの人工海でしか生息できない飼育用の人魚しかいない世界にいるのだ。
だから、もしかして、にしきの同級生も今までとは少し変わっているのかもしれない。高校の同窓会が、この金魚が人魚になっていて、更にその野生の人魚が人間の手により全滅させられた世界ではどんな風になっているのかも知りたいのだ。
あの後、にしきと人間(中年のおばさん!?の風貌)に変身したおはぎと2人でペットショップへ行き、人間風人魚を見てきた。
それは、本当に人間っぽくて、よく見るとうっすらまゆげも生えていた。口は閉じていて、にっこりとしていた。
人間と同じ肌の色をしていて、(というかほぼ人間だった)アジア系肌の人魚、欧米系肌の人魚などいた。あきらかに、全身魚系肌、うろこ?のおはぎとは違っていた。
「特殊な薬を注射して生かされているようで購入して数日間ですぐ死んでしまうようだよ。」
にしきは、ペットショップの推しの眼鏡の男性店員さんが教えてくれた情報を中年のおはぎの耳にそっと伝えた。
「数日間で…!?」
【まだ試作段階です。一切返却や返金など致しません】と紙に油性マジックで"500円"と書いてある値段と共にしっかり書いてあった。
にしきもおはぎも、それらをみていると気分が悪くなり、頭がくらくらした。
すぐさま、にしきもおはぎも自宅へ帰ってきた。
おはぎは、にしきの推しも見たくて来たのであるが、それどころではなかった。
ちなみに、この推しの男性は、エプロンについている名札に"魚飼"と書かれてあった。
読み仮名は、ぎょかい?うおかい?どちらであろうか…。にしきも知らないようである。
なかなかにしきも、この推しの店員と距離を縮められないようである。
さて場面は変わって同窓会の会場であるが、女子校の校舎の大きな体育館だった。
今回は同じクラスや学年ではなく、ここの学校の卒業生であれば誰でも、という枠であった。
なので、にしきにとって、ほとんど知らない人ばかりであった。




