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……朝が来た

幽霊団地の朝は 陽の光も通さない

影に 小さな電球が体を照らし

傷だらけの壁と対面する。


ホコリとダニと何かがまとわりつく布団に

シワを作りながら 私は起き、

衣服も何もない 生まれたままの姿で

頭を上げた。


痛い

頭も身体もズキズキする

中も外もジンジンする

腕と足の迷彩柄が 私の過去を物語る

あざと打撲と小さな骨折 切り傷 擦り傷

炎症 膿み。

これまでやられたことが、

言葉でなくとも伝わる

そんな体をしている。


起きたって 何かあるわけでもないし

眠ったって 何かあるわけじゃない

ただ 生きてるだけ、

救いを待ってるわけでもないし

助けを期待してるわけじゃない

本当 目的もない 

ただ 死んでないだけなんだ。


こんな私をママは、

()()()()()()()()()

とよくそう言う

私の名前より言われた…

それより 私に名前なんてあったのかな…


よく考えてみたら、

ないや…名前なんて、なかった


妹には、名前あるのに…


『メメ』

愛でるって言葉から来てるらしい

現に私より可愛くて 私より愛されてる。


なんでこんなに、扱いが違うのか考えても

答えは出ない…きっと好みの問題だと思う

思い描いてた娘と私は別物で、

妹は理想的だった、ただそれだけの事。


ママの態度を見れば分かる

私をこんな物置に押し込めて、

メメには立派な部屋がある

まだメメは、

言葉だってマトモに話せないのに。


私の存在意義は、私が決められず、

全部ママ達が決めてる、

人間として、ごく一般に成長させず

それ以下に育ててるんだ。


パパは私がもっと成長したら

私を()便()()にするって

性の家畜だって言ってた。


捨てるより 孤児院に送るより

お金にした方が良いって思ったんだろな

私は思い描いた子供じゃなかったけど、

女だから、幸いに女だから

ここしか利用価値もないんだと思う。


お股が痛い

昨日はニンジンを捩じ込まれた。

少し裂けて血が出て、

痛くて泣いたら お腹を殴られた

それで吐いちゃって いっぱいゲボしたら

顔を蹴られて 床のゲボを舐めさせられた。


いっぱい辛い

身体が避ける感覚が全部

私は常に動いてる

痛いっていう神経が

よく 研ぎ澄まされてる


この物置から出られたら

どんなに良かっただろな

早く死んで この場所から逃げたい

そう、思う。


……

“ダンっダンっ“


……


床を雑に踏みつけて 

音を鳴らしている。


きっとこれは、

音が大きいからパパだ

大きなあくびをして

こっちに来ている。


これが、いつもの日課。


ガチャッ


「起きてたか…

じゃあ 分かってるだろ

さっさとケツ向けろ」


朝一番に 私はパパに犯される


“ズズッ“


「んんっ…挿れずれぇな、おいっ」

“ドコッ“

腰を殴られた

前にも同じ所を殴られたから

痛みが重なってもっと痛い。


私はいつも濡れてないのに挿れられるから

やりづらいのは私のせい。

だけど、ずっとずっと痛いだけだもん

気持ちいいだとか快感だとか

そんな物感じた事が無い

だから怖い いつも怖くて

乾いた膣になる。

それでまた殴られて…


…今日はおしりの穴に挿れられた。


挿れれるようになるまでの過程は…

思い出したく無い。

大きなディルドとか、アナルビーズとか、

もう、見たくない。

何回も何回も裂けて、

お尻の割れ目から血が噴き出して、

血塗れになって、

治ってもまた裂けて…

痛くて、痛くて、たくさん泣いて

でも泣いたら怒られて、殴られて

広がった今も、痛みしかない。


あれだけ、酷い事をされたからかな、

もう簡単に開きすぎて 、

いつもうんちが漏れそうになって

凄く 嫌だ。


「あぁッんんっ」


ズコズコと大きなパパの身体は

私の身体にチンコを突き刺す。

一突き 二突き

傷口に擦れて 凄く痛くて苦しい。

早く終わって欲しい、

そう思うと

パパは生暖かい液体を

うんちに混ぜた。


「んっ」


“ビュービュー“

腸の中には溢れる精液

ぬるい液体が直接お腹に注がれて

気色の悪い感覚が背筋を走った。


「ん…漏れる…あぁ…あ」

お尻の穴を絞めても、下痢みたいになった

精液とウンチの混合物は、

小さな穴から“ブップチュ“と音を立てて

抑えきれずに、

少しずつ少しずつ流れ出てくる。


“ブリップチュ…ブッブップチュ…“

「あぁ、漏れちゃう…あ、あ、…いや」


もう抑えようが効かない

一度流れが来てしまえば、

止める事は難しい、

泣きそうになりながら

手で、お尻を抑えるけど

あんまり意味をなしてない。


「んんーごめ…ごめんなさい…ん」

泣きそうになりながら、

私はひたすら抑える

けど…もう…無理だ。


「チッおい 漏らすな」


“ドンッ“


パパは私を蹴り飛ばす、

必死に抑えてたのに、

お腹を直接蹴られて、

もう、諦めた。


おしりから白く茶色い液体が沢山出てくる

私はそれをひり出す。

もう嫌だったけど、全部漏れそうで、

辛くて、そこで諦めちゃった。


パパは私の部屋がウンチや精液で汚れてると

凄く怒る、だから、ここで汚くなったら…

舌で舐める。

全部舐めて掃除して、

吐いちゃったらそれも舐めて、

掃除するの。

だから、我慢してたけど、

結局、こうなっちゃうんだな…


いつからこんな風になったんだっけ

そもそも ずっとこうだったっけ

過去の記憶は皆

白く汚れて見えなくなった。


愛がお腹に溢れる時

幸せなんて 微塵も感じない。


不幸な風が目を切ってくる

今日もまた 始まるのかな…なんて





…ママは私を嫌いだ。


流せば良かったが口癖で

アンタには要らないって

子宮を殴られる、蹴られる

切られて、刺されて、また、殴られて

きっと、多分、実感してる

私にもう子供は出来ない。


人間の女としての部分が

ママとパパに溶かされて、壊されて

ただ 受け止めるだけの 肉の便器になってる

そうなった日から…

私は人間でもなくなった…なんて


お昼頃 今日はお休み

ウチにはパパもママもいて、

メメがテレビを見てるのかな、

変な音と、皆んなの笑い声がする。

楽しそうだなって…なんて思ったりして

望んでいたのかな、

愛されたいって、よく…わかんないけど。


でも、メメだって子供、

小さな小さな子供、だから

思い通りになんて動かない、

だから、愛してるからって、

ママもストレスが溜まるんだろな。


メメが泣いてる。


子供の泣き声が嫌いなのは、

私だけじゃ無い、ママも、パパも、一緒。


だから、私が泣くと、

いつも酷くなる、だから、メメにも

何かするのかなって、そう思った。


けど、期待なんて、

そうしないほうが、やっぱり良い。


ストレスが溜まるのは、

どの人間も共通で、

その発散は、人それぞれ違う、

でもママとパパは…仲良いのかな

二人とも同じなんだ。


”ガチャ“


「…なんだよ、メメちゃんがうるさいとでも

言いたいのか!? 

なぁ…おいって…

…おい黙ってんなよクソ女

殺すぞおい、なぁ!?

お前がいるからダメなんだよ、クソ女、

寄生虫がさぁーっ!マジで

…… なんだよ その目はさぁ

あんたも私が悪いって言うのか?

クソガキがよぉ!

さっさと死ねクソ クソ クソ!」


ドンッ! ボコッ!ドガッ! バキッ!ボコッ


ママは私の顔ばかりを殴る、

手の出っ張った骨が、

鼻に当たって鼻血が出て、

両頬が膨れるくらいに打たれる。

同じ様に身体に凹凸を増やし

色をかえて 模様にする。


「ごめっ…ごめんなさい、ごめんなさい…」


「死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!

なんで生きてるんだよ なんで死なねぇーんだよ!

死ね!ッ死ね死ね死ね死ね死ねよ!

死ねっ 死ねっ 死ねっ死ね死ね死ね死ね死ね死ね

おいっ!おいって!死ねよ! 死ねよ!」


「うぅぅ…あぁ…ごめん…なさい。ほんとに

ごめんなさいぃ…お願い…です…

やめ…やめてください…

ごめん…なさい…ごめんなさい…

痛い…痛い…から…許して…く…ください

ごめんなさい…ごめんなさいぃ」


どれだけ謝っても、ママは許してくれない、

また…おなかを殴られて、また裂けて

血が垂れて…ごめんなさいって言って…

でも、許してくれなくて…

ほんと…もう……


「はぁ…はぁ…死ねよ…クソガキ」


息を切らしてる

ほんとに殺す気だったのかな…

やっぱり、ママは私を嫌いだ。


扉の外からは、

パパが、ママが静まるのを待っている


そして、ママの様子を見て口を出す。


「おい、もうやめとけよ、メメに悪影響だ」


そう、制止したけど、

メメは相変わらずテレビ見てる。


そしてようやく、終わった

顔が自然と下を向く、

意識はしてない、けど、

ぽたぽたと、膝の上に水が垂れた


「うぅ…ウッ…うぅ…う」


声を殺す。


痛みから来てるのか、

メメとの差に感じているのか、

両方か…分からないけど、

涙が流れてくる。


まぶたから流れる血と混ざって

目の前が赤くなる…けど

涙の味はしょっぱくて

久しぶりに…

味を感じた気がした。


これが日常、

いつからなんだろうな

こうなっちゃったのは、

分からないし、分かりたくもないけど、

少しでも、

メメみたいに扱われてた時があるなら、

やっぱりもう、死んでもいいかな…


人生に幸せがあったなら、ほんと、

少しでもあったなら、もう、

早く……死んでしまいたいな


ママとパパはいつも私をここに監禁して、

私を虐めてる。


メメは、私の存在を知らない。


そもそも私の存在は、

この家にはないのかもしれない。


概念ですら無いのかも、

生きてすらも無いのかも、

なんか…こう、浮遊感

そんなのがある。


でも死んですらもない…から

どうしたって、生きてて…


きっとそう…そして

…これは、死ぬまで終わらない

………うん…死ぬまで…


………また…足音

今度はなんだろう

犯されるのかな

殴られるのかな

どっちでも…

…死にたいな…


“ガチャッ“


扉の外には、パパがいた。


「…出ろ」


「えっ…あの…えっと…」


「良いから出ろっつってんだよ!」


“ガシッ“


パパは私の髪を掴んで、

そのままあの物置から追い出した。


「なに…なんで?」


私は戸惑って、息が喉に詰まる。

今まで、物置から出た事なんて無かった

生まれて初めての事で、

まともに言葉もでない、

だけど、はっきりとした疑問が、

この混乱が、脳を突いて

肺を追い抜き、パパに届く。


「…ちょっと…行かないといけない所がある

だが、メメは連れていけないから、

お前がメメ見とけ」


なんだか、様子が変だ、

いつもは、私が言葉を出せば、

うるさいって、殴られたけど、

今は、私の事を気にしてる場合じゃないって

そんな感じかする。


初めて、パパと会話出来た

そんな、新鮮な気持ち。


そして、メメのおもり、

こんなことを頼まれるなんて…


私がして良いのかな、

いつもは私の姿を極力見せない様にしてるのに…ママに怒られないのかな…


私は心配という、

初めてに近い感情を感じた

今日だけで初めてを何個も知った…

なんだか…嬉しいのか…嬉しくないのか

よく分からないな…


でも、メメを見とけって事は、

ママもパパと行くって事だから、

凄く…大事な用…なのかも…


黙る空間には、

私の感じる感情が少し混ざった


そして、明るい妙な日差しを打って、

わたしを嬲って、撫でる。


パパとママもなんか歪んでる、

笑ってるのに、かからない…


なんか、怖いな…



「それじゃあ…俺たちは行くからな」

「….」


パパはそう言って扉を開く、

ママは黙ってこっちを睨んでた。


“ガチャンッ”


そして、扉は閉まり、

面白さとかけ離れた家の中は、

愛されたメメと、愛されない私だけになる


「………」


とにかく、

メメと一緒にいるしかない…よね


リビングに行くと、

メメはテレビの前の、

大きなソファに寝っ転がって、

スヤスヤ寝息を立てていた。


「………」


やっぱり、私より可愛い顔をしてる

愛らしいとは、この子の事を言うのかな

ほんと、可愛い顔してて、

ほんと…憎らしい。


凍ってるのに動かない、

ひどく浅い空間に、

死にかけの子供と、

無防備な赤子が一人。


不自然だけど、型にはまる、

そんな、組み合わせ、

うまく比例して。


初めて、こんなにはっきりと、

メメを見た気がする。


笑い方も泣き方も、

卵が一緒だから、

すごく、見覚えがある。


見守って、ほんとに、

今日は不思議な日、

別に楽しいわけじゃない、

ただ、新鮮で、

ただ、なんだか変な感じがする

笑えもしないけど、

メメは眠ってる。


殺意っていうのかな

今まで感じた数が一番多い感情、

でも、これは、なにかされたから生まれたわけじゃない

ただの嫉妬から来てる。


あと、単純に、

メメなら私でも殺せる、

いくらバカでも、

それぐらいはわかる。


メメを殺して、私も死ぬ。


そうしたい。


そう…できる、今ならできる。


けど…なんで、パパは、

私を野放しにしたんだろう…


こんなチャンス…

滅多にない


そうおもった、瞬間だった。








七年後…




《第三次世界大戦について》


xxxx年x月x日

日本の岐阜県土岐市に、

核ミサイルが着弾。


あまりに唐突な攻撃に、

日本中はパニックに陥り、

政府の機関が機能を停止、

自衛隊が独自に攻防を開始した。


核を打ったのは、隣国の北朝鮮であり、

その後ろには中国、ロシアの影。


日本に核が落とされた事で、

アメリカが日本救援に入り、

側近の国々と共に連合となり、

日本を守る。


第三次世界大戦は、核戦争となり、

二年の激戦の結果

アメリカは負けた。


中国はアメリカを支配下に置き、

ロシアは日本を吸収、

連合軍は敗北。


世界的に共産、

社会主義が大きな力を持つこととなった。



と、教科書には書かれている、 

……かなり被害者ヅラな文章


まるで北朝鮮が、

いきなり攻撃してきたみたいな…


日本はなすがままにやられたーみたいな…


やっぱ、今の一般教育では、

そうゆうことになってんかな…


xxxx年x月x日


私達の家の真横に、核爆弾が落ちた。

目の前が真っ白になるくらいの光と、

窓が粉々になるくらいの衝撃波、

そして熱波と爆発、放射線。


物凄かった


本当、生きてたのが不思議なくらいに…


下半身壊死、全身やけど、左目失明、

皮膚損壊、内臓破裂、左頬複雑骨折、失血

肋骨折、肺破裂、脳震盪…

その他、割れた破片による擦り傷多数。


世間から見たら、ただの核被害者、

可哀想な『被爆者』だ…


“タッタッタッ“


“ビクッ“


体が震えた…

だれかがこっちにきてる…


その足音にビビった、


あの日々から、もう何年も経つのに、

いまだに足音が怖い。


“タッタッタッ“

「あ、いた!」


私の許可もなしに、

部屋へ入ってきたのは、

『メメ』を持った『シュレ』だ。


「こんなところにいたんだ、

…何読んでるの?」


友達のシュレを足代わりに、

メメは私を探しに来ていたようだった。


メメは一歩も動いてないのに、

勢いっていうか、テンションの圧が凄くて、

いつも押されてしまう。


「別に、民家から押収したただの教科書、

てか、シュレちゃんがかわいそうだから、

あんま足代わりにしないであげなよ」


私がシュレを見ると、

シュレは目を逸らす。


「べ、別に大丈夫ですよ〜

メメちゃんはこんな状態なんですし、

みんなで支えてあげないと〜」


…シュレは多分…私が苦手なんだと思う、

私が目を合わすたび逸らすし、

喋るといつも早口になる、

まぁ別にメメの友達だから、

嫌われてても、どうとも思わないけど…


「シュレちゃんもこう言ってるし、

そもそも私は一人じゃ歩く事さえできないんだから、ちょっとは労えよバーカ」


メメは凄いガキっぽさを全開にして、

笑っている、

この子はほんと…


笑うたびに肺がヒューヒューと

音を立て、風船のように膨らむ、

膨らんでは縮んで…


「あ、そうそう、『ドルクス』が、

私たちに話があるって言ってて

それを伝えにきたの…」







《ドルクスの部屋》


“コンコンコン”


「ドルクス入るよ」

返事を待たずして、私は部屋の中へ入った。


扉の内側は、真っ白なコンクリートの壁がの六つ繋がっただけの、精神障害者の部屋みたいで、その真ん中のベッドに、ドルクスは横たわっていた。


禿げた頭に、

たくさんのチューブが顔中ついて、

体は野良猫くらいに痩せている。


「よぉ、来たぞー」


メメが私の腕の中でドルクスに挨拶する、

その声に反応してか、ベッドの関節を鳴らして、ドルクスらこちらを向いた。


「…あぁ…来て…くれた…か」


喉にタワシでも、

入ってるかのようなしゃがれ声で、

しわくちゃの顔をこちらへ寄せる。


「相変わらずひどい状態だね、」


「お前に…比べたら…全然…だ」


ドルクスは末期のガンを患っている、

核の放射線によるもので、

もう先は長くないのが、目に見えてわかる。


そんな人が逆にメメを憐れんでるのが、

なんかツボ。


「…で、話って何さ

依頼の事?」


私は本題に入ろうとすると、

ドルクスは徐にノートPCを取り出した。


彼は『情報屋』で、

先月、ある事を調べるよう頼んでいたのだ。


恐らくその話だと思う。


「…あぁそうだ…依頼の…事なんだが…

ほら…見てみろ…」


ドルクスが開いた画面には、

私達が求める、“それ“が写っていた。


「工作員に…賄賂を払って…撮って貰った、

お前達の両親は…今、東京にいる…」


ドルクスの言う通り、

画面には、はっきりと、

あのクズ二人ともが写ってる。


何年も前の記憶なのに、

あいつらも老けてるはずなのに、

やはり、怨いの力とは、

全てに勝るらしい。


「…凄い…ありがとう」

「マジで!?ありがとう!」


私達は同時に感謝を伝えた、

私よりメメの方が態度では喜んでるけど、

絶対に私の方が喜んでる。


すると、ドルクスは喜んでる私たちを見て、微笑んだ。


「報酬は…もういい、

これは俺が…奢ってやる」


「え、いやいや払うって」


「いや…いらない…

メメが…そんな状態なんだ…

金なんて…もらえ…ないよ」


ドルクスは聖人になりかけた阿呆だ。


良くしてもらってるのに、

わたしはどうも悪態をついてしまう、

どうせあとで金もらっとけば良かったって

なる癖に、ドルクスは偽善者だ。


私たちは部屋を出た、

メメの肌がなんだか暖かい、

興奮が、体温を通して肌を超えている、 

面白い生き物だ。


「…やっとだね」


「…そうだね」


「これでやっと」


「これでやっと」



「「アイツらを殺しに行ける」」







































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