我が恥ずかしき黒歴史
作者は夢女子ではありません。ので、多少の解釈違い等が予想されますが、主人公も、サイトに掲載するタイプの夢女子ではないので、ご容赦ください。
なろうは初めてなので、生温かく見守っていただければ幸いです。特に、キャラや設定に違和感、矛盾を感じた場合など、後学のために指摘して頂ければありがたいです。
誰もが顔を覆いたくなるほどの黒歴史を持ってると信じたい。中学生という魔境をすぎれば、たいていの人はそれらの行動を恥ずかしいと思うはずだ。もちろんこれは、私の持論だ。異議は認める。
私の場合は特に酷い。
未来ある夢女子諸君に言いたい。いいか、ナマモノは要注意だ。検索避けは必至だし、できたらパスワード設定もしておきたいところ。
なんて言っても、私の場合は当てはまらないんだがなぁ。
なぜなら、相手の子はただのクラスメートの女子で、ネットに疎かった私は自分の書いたものを晒すことをしなかったからだ。原稿用紙に愛情込めた直筆で書き、一人で悦に入るという……。思い出すとゾッとする。
――
『雪音さん。好き、です。ごめんなさい』
「ちょっと待て、なぜ謝る」
『だって、私なんかに告白されても、きっと迷惑だし。うまく話せないし、ど、同性だし。私なんて、ただの陰キャのクラスメートに過ぎないから』
「だとしたら、私もただのクラスメートってことにならないかい?」
その言葉に私は黙って首を横に振る。
「それは、なんで?」
君が好きだから。ずっと、ずっと、好きだからだよ。一番優しくて、一番可愛くて、紳士な君に、憧れ以上の胸のドキドキを感じるようになったから。だけど、いざ言葉にしようとすると、恥ずかしさで涙がにじみ出てきて、目を合わすことすら不可能になるの。
「私が、生徒会長だから?それとも成績が優秀だから?」
私は全力で否定する。そんな条件無くても、私にとって君は特別に違いないから。
『違くて、その。す、好き、だから』
「だったら、初天夏鈴私も君が特別だ。答えは、これでいいかな?」
その言葉の直後、私は唇を塞がれた。世界一特別な女の子に。
『ファ、ファーストキス、でした』
「それは、すまない。しかし、お互い様ということで許してくれないだろうか」
この顔は、今、私だけが見ていて、私だけが知っている。そう思うとなんだか嬉しいから、今度は私からのセカンドキスを君に贈るんだ。
――
きっと届かないだろうが、あの頃の私に一言だけ。それは跡形もなく処分しろ。