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51/84

※ライクである

ミスリルゴーレムが出たフロアに、先へ進む通路が出来ていた。

鳴は俺たちが来る十分前辺りでミスリルゴーレムを倒し終わり、同時に出現したらしい。


鳴に話を聞いた感じだと、先へ進む為には俺とエレナさんが戦ったヒヒイロカネゴーレム。

そして鳴とシルバーが戦ったミスリルゴーレムを倒すことで、先へ進む道が開かれる感じだと思われる。


エレナさんも、まさか休憩所の前後で魔物を倒さなきゃいけないなんて仕掛けを知ってるはずもなく、「約立たずでごめん…」と己の知識不足を嘆く始末。

これに関しては誰にも予想出来るはずもなく、致し方ないと思うのだが…。


あと、精霊魔法を使って鳴が精霊であることがバレたかと思いきや、実は最初からバレていたことも話した。


「そうですか。やはり私が精霊であることはバレていましたか」

「わかってたなら教えてくれよ!?俺だけバカみたいじゃんか。鳴が精霊であることをバレないようにしていたのが…」


「まぁまぁ。ボクに限らず目が良い人ならなんとなく、『あ。コイツ人間じゃないな?』って気付くからさ。バレたらバレたで仕方ない程度で良いと思うよ」


現在、先へ進んだ所にあった休憩所で、エレナさんご希望の料理を堪能中。

晩飯に作る予定だったが、軽い物だったので昼飯に回した。

それはオムレツである。味付けは甘め。

あと茹でた肉にゴマだれを掛けたやつと、味噌が余ってたので味噌汁も作った。

野菜を切らしてるので、豆腐しか具が入ってないけど…。


「う〜ん!美味しい。ふわとろオムレツ最高〜!」

「それは良かったです。おかわりが欲しかったら言ってください」

「ありがとー!カガリくんは本当に素敵な男の子だよねぇ」

「褒めても飯しか出せませんよ?」

「あっはは!それで構わないよ。……ねぇカガリくん、やっぱり真剣に考えてくれない?」

「何をです?」


何やらエレナさんが真剣な様子で言ってくる。

俺はなんのことかわからずに、聞き返した。


「ボクのお婿さんになってっていう件」

「あ〜」


あれ冗談じゃなかったのか…。

エレナさんの悪ノリかと思ってスルーしてた。


「随分とまぁ、ムードがないですね〜。こんな所でプロポーズとか」

「ムード?……あはは、ごめんごめん。“そういうのは長命のエルフとは無縁だからさ。”それにボクは、理想的な男の子さえ見つかれば良いって感じだったしさ」

「へぇ〜」


種族間の差か。

地球でも国ごとに恋愛観の差はあったし、そういうものなんだろう。

海外では自然と好きな人と一緒に過ごすもので、告白の文化は日本だけって話も聞くし。


……だから日本の文化に鈍感系主人公っていうカテゴリーが産まれたのか?なんか納得。


「……カガリくんはなんだか達観してるよねぇ。自分で言うのもなんだけど、エルフの中でも結構美形なボクがプロポーズしてるのに、照れる様子すら見せないんだもん」

「そういうのは互いをよく知って、ちゃんと好きになった人と結ばれたいですからね。顔だけで選ぶ野郎にはなりたくないので。ていうか鳴がいる前で言うことではないでしょう…」


……なんて偉そうなことを言ったものの、俺だって元は花の男子高校生。

エレナさんみたいな美人に迫られれば心臓くらい跳ねる。今ちょっと心拍数上がってます。

これでムードが完璧だったら、少なくとも顔に出てたかもしれん。


「鳴ちゃんは精霊だし、離れることは少ないでしょ?だったら、気にせずアタックした方が得じゃん。という訳で、せめて頭の真ん中にでも置いといて欲しいな〜♪」

「片隅に置かせるつもりは無しですか、そうですか…」


まぁ彼女曰く、エルフ故の軽々しいものではあるものの、エレナさんなりに真剣なプロポーズをしてくれているんだ。

ちゃんと考えておこう。


……この場合、デートを重ねてお互いを知ってから決める。で、いいよな?

恋愛って元々そういうものだろうし。

エレナさんがこんな感じだから、そこまでドキドキしないな。


俺が彼女のことを好きになったら、変わるんだろうか?


「もぐもぐ……ご馳走様でした。今回も美味しかったです、マスター」

「それは良かった。晩飯は鳴の食いたい物にするからな」

「はい。ありがとうございます。考えておきます。ところでマスター、一つお聞きしたいのですが…」

「ん?なんだ」


鳴が真剣な面持ちで、問いただすように聞いて来る。


「マスターは精霊魔法を使ったとのことですが、どのような使い方をしたのですか?一字一句、嘘偽り無く教えて欲しいです」


ずいっと顔を近付けて来て、何やら少し怒った表情をしている。

おっと?鳴に心配掛けまいと隠していたが、これはバレてるヤツですかね?


隠すと後が怖そうなので、俺は素直に白状した。


「……全身に雷を纏いました」

「以前。猫の冠の食堂で雷魔法をレクチャーした時に、私の戦い方を真似てはいけませんと教えたではありませんか。やるなら精々、雷撃とライトニングブラストだけしてくださいとも」

「……そういえば、そんなこと言ってましたね…」


色々教わり過ぎて、プラスだいぶ前のことだから忘れてしまっていた。

ノートに取っとてけば良かった…。


「マスター」

「はい…」


鳴から叱責が飛んで来るのを覚悟して、背中を伸ばす。

しかし、俺の予想とは全く違う言葉が鳴の口から出て来た。


「今度、雷による身体強化のレクチャーをします。使いこなせるまではもう二度としないでください」

「へっ?」


思わず間の抜けた声が出た。


「お、怒ってないのか?」

「いえ。怒ってますよ。激おこです。ですが、怒ったところでマスターはどうせ無茶をしますよね?特に、私を守る時なんかは。だったら使い方を教えるのが一番でしょう。一応、雷の強化に耐えられるようですし」

「……………」

「沈黙は肯定を意味しますよ。せめて否定はして欲しかったです…」

「ごめんなさい…」


「あははははっ!ドンマイ、カガリくん」


エレナさんに笑われながら、結局お叱りを鳴から受けた俺なのであった。

今までほとんどコピペしてて、ブクマ登録のお願いをし忘れてた件。

面白いと思ってくれたら、自然としてくれるでしょうし、そこまで気にすることでもないのでしょうけど…。


ということで、面白かったらブクマ登録といいねと高評価をお願いします。

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