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爆縮と体温の機知(6)

内外リーフレット

空白の向こう側にある

見えない空間という文字は

感じられる者のみに

情景と感情を伝える

人のやることは分からない

他人のやることは

特に分からない

だが

何かをするべくして

拙い言葉を発し

感じて欲しいことを隠し

信じうるかを

確かめている

球体の目の奥から繋がる

脳の中で見ているのだ

必要な人であればあるほど


動物が

大丈夫なのかを確認するように

距離と言葉を選び

声と顔で認識し

匂いと仕草で仕分けして

他人の脳内に

自分の名前が付いた

ステレオタイプの自分が

誕生する

他人はたくさん居るから

知人としている人分

それと

街中でチラッと見られた人分

まだ、他にもあるが

考え得るだけの

ステレオタイプの自分が

他人の脳内には居る

すぐ消える場合もあれば

ずっと残り続け

勘違いされたままの時もある


自分は一人だと

誰もが思うだろうが

そのステレオタイプの自分は

見えないところで

止まること無く育つ

栄養は自らの行動であり

そして

それを作った他人の想像である

悪いことをしたなら

悪い餌を与えられ

そこに他人の空想が入り

良いことをしたなら

良い餌を与えられ

そこに他人の空想が入る

自らの行動の情報が入らず

固定化したまま

作った他人の想像を

与えられ続ける時もある


自分にとっては

どうでも良いことなのだが

他人は他人のことで

想像を巡らせることが

好きなようなのだ

一人一人が

粗雑な作り方をし

それを持ち集まって

話し合っている場面は

見かけることが多い

実に人間らしい

習性である

群れの中で暮らすのに

必要な素材なのだろう

他人の領域に

自分の脳内のみで踏み込むことが

繋がるということなのだ

他人の悲痛を想像しなさい

他人の幸福を想像しなさい

そうやって

想像した物は

現実と相違があったりする

それこそ

個人単位のステレオタイプだ

オリジナルに近ければ

それは幸せなことだが

そうでなければ

ただの迷惑な代物である


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