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甘い香りにつられて
Text-Revolutions 第6回内有志企画
第5回300字SSポストカードラリー参加作品
通い慣れた店で袋詰めにされた一口サイズのチョコを大量に買うと、隣にいた青年に呆れた顔をされた。
「お前、そんなに食べるのか?」
「一日で食べるのではなく、発表が終わるまでの分です。考え事をすると、ついつい甘いものを欲したくなるんですよ」
チョコが入った紙袋を両手で持ち上げる。袋の隙間から甘い匂いがしてきた。嬉しそうな顔をしていると、青年がじっと見つめているのに気付いた。
「何か?」
「いや……」
彼の視線が紙袋に向けられているのに気づき、中から一袋手渡した。
「美味しいですよ、食べてみてください」
躊躇いながらも受け取った彼は一粒摘み、口に放り込む。徐々に彼の表情が緩んでいく。それを見た私はにっこり微笑んだ。
お読みいただき、ありがとうございました。
少しでも読んでくださった皆様に、楽しい時間を過ごして頂けたのなら幸いです。




