表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/48

第二十八話  発見とピンチ

「エリザベスー、どこにいるのー?」


 やっぱりトイレかな? どこにもいない……


『ねえ、あの子変じゃなかった?』 『ね、なんか狭い路地に突っ立って独り言ずっとつぶやいてたしね』


 まさか……


「ね、ねえ君たち今の話どこで見たの?」


「え? そこをまっすぐに行って右に狭い路地があるんですけどそこで壁に向かって話しているようでした」


「あ、ありがとう!」


「い、いえ」


 壁に向かって話す? 光の結界で影には潜れないんじゃなかったのか!?

 とにかく急がないと!


「エリザベス!」


 さっきの女の子から聞いた場所にエリザベスは棒立ちし、一人何かを言っている。


「***********」


「エリザベス……?」


 すると体はエリザベスだが中身の違う何かがこちらに気づき話しかけてきた。


???「異世界の子よ、さっき一緒にいた女は預かった。返してほしければ今から案内するところにおとなしくついてきてもらおう」


 さっき一緒にいた? まさかアイラ!


「お前いったい誰だ! その喋り方、あの殺人鬼ではないな! アイラとエリザベスを返せ!」


???「この女は既に我がものだ、元にもどしたいのならば私を殺すしかない」


「最初俺を襲ったのはお前の仕業か」


???「無駄話はここまでだ、おとなしくついてくるか、二人の女を見捨てるか選べ」


「見捨てるわけないだろ!」


「いい子だ」


 クソっ! まさかエリザベスが操られた魔法が別のやつが使っていたなんて、てっきり一人だけの仕業かと思っていた


 そしてエリザベスの精神を支配した謎の奴と一緒にどこかどこかへ向かっている最中クラスメイトの一人と出くわした。


「あれ? エリィとショウ? もうすぐ出番だよ? どこかいくの?」


 今こいつがエリザベスの体を使って暴れ出したりしたらマズいここはさっさとこの子を遠ざけないと


「あ、ああちょっと用事で……すぐ戻るから安心して」


「そう? じゃあ私は観客席にいってるね、本番がんばってね!」


「う、うん」


???「いい選択だ、これ以上しつこくつきまとってきたらこの体で殺そうと思っていたところだ」


「くっ」


 そして大分賑わっている場所から離れ結界の届かないところまで来ると廃墟についた。


「ここだ、入れ」


 錆びれたドアが鈍い音を上げ開いた。


「アイラ!」


 そこには手足と口を拘束されたアイラと隣に殺人鬼の姿があった。


「んんん!」


 来ちゃダメといっているかのように首を横に振るアイラ


「お前たちグルだったのか……」


「……」


 殺人鬼はずっとこちらを睨み続けている。


「この殺人鬼は異世界人を殺したい、私はその連れの女の玩具が欲しい、そのため協力しているというわけだ」


 くっ、確かに異世界人は女の子にモテる、その利点がマイナスになる時がくるなんて……


「二人を離せ!」


「安心しろ、私はお前たちの戦いに手を出したりはしない。この子の希望だからな。存分に戦うといいさ」


「なに?」


「お前なんて私一人で十分だということだ」


 くそ、やっと言葉を発したかと思えばそれかよ……まあその通りだけど


「今回は助けも来ない……か、どうする」


「その通りだ、では遊んでくるとしよう。あとは頼んだぞ」


「ああ」


 するとアイラと気を失ったエリザベスを掴み隣の部屋に向かっていく。


「んんんーー」


 アイラが涙を浮かべて抵抗している。


「いいぞ! その顔! 玩具にするのが楽しみだ」


「貴様ぁぁぁ!!」


 二人を連れて行こうとする男にとびかかろうとすると殺人鬼の斬撃が頬をかすった。


「お前の相手は私だ」


「くっ、頼むどいてくれ! あの二人は関係ないだろ!」


「助けたいなら殺す気でこい、無駄なあがきだがな」


「そんなことできるわけないだろ!」


 殺人鬼は唇を噛み拳を握りしめている


「なぜだ! 私を殺さないとあいつらがどうなるかは知らないぞ」


「それでも、君を殺そうなんて思えない!」


「なら死ね! 自分の命も守れず仲間も終わる、お前は何もできずに死ね!」


 殺気をまといこちらに迫ってくる姿はまるで鬼のようだ。


「何か手はないのか、何か」


 





 

よろしければブックマーク、評価お願い致します。


作者の励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ