表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/48

第九話  友達と力試し

 席に着くと同時にクラス中の生徒が押し寄せ質問攻めにされた。


ステイン先生「こら!いまは授業の最中だぞ席に戻れ、質問は後にしろ。」


 答える間もなく生徒達は席に戻った。するとさっき大きく手を振って読んでいたボーイッシュな子が後ろを向き話しかけてきた。


???「やあやあ、僕の名前はアイラ・ジェーン! アイラって呼んでよ!」


「よ、よろしくお願いします、アイラさん」


 い、いきなりクラスメイトとの会話が女の子か……緊張する


アイラ「で、こっちの澄ました顔したお嬢様がエリザベス・アグナウェル! 僕はエリィって呼んでるから君もそうしなよ。」


 金髪で姿勢がとても良く漂う雰囲気はまるでお嬢様みたいだ。


 いやいやいや、アイラならそのままだからともかくエリィなんて中高ボッチだった俺にはハードルが高すぎる……でも無視してエリザベスと呼ぶのもアイラに失礼か


「よろしくお願いします、え、エリィ……さん」


 恥ずかしい。今すぐに帰りたい。


エリザベス「気安くそのような呼び方で呼ばないでくださる? 私にはエリザベスという立派な名前がございますの。」


 終わった。出だしから機嫌を損なってしまうなんて……これで俺の学校生活はボッチルートまっしっぐらだ


「まあまあ、今のは僕の冗談がいけないんだからそう機嫌を損なわないでくれよエリザベス~、ほらショウも泣きそうな顔してこっちを見てるよ」


「べ、別に怒っているわけではなくて初対面の相手にいきなり名前を省略するのは失礼だと!」


「お、おれだって泣きそうな顔はしてませんよ!」


「そこ! うるさいですよ」


「「はい」」

俺とエリザベスは同時に返事をした。


「おっ二人とも息ぴったりじゃん、うらやましいな~」


「違っ、それは……」


 エリザベスは顔を赤らめてそっぽを向いてしまった。



*******


 この学校は午前中に魔法、歴史などの勉強を行い、午後に実際に魔法を使う訓練をするようだ。


「よし、今日はショウにとっては初めての訓練だ、いい機会だからみんなの実力を測るテストを行う。」

 

 は~、ここに来た時にも思ったけど、何から何まで建物がでかくて広い。

 前の世界の学校の校庭の二倍はあり、弓道に使ったりする的がたくさん並んでいる。そして地面には巨大な魔法陣が描かれている。


 俺はなんとか開始ボッチルートを避けアイラ、エリザベスと一緒に行動することが多くなった。しかし、未だに女性恐怖症は治っておらず、俺がこの世界に来て出会った人たちが表裏の無い人しかいないから今のところなんとかなっているが会話の時には無意識に敬語を使ってしまう……


 …………どうしたものか


とりま嫌われないようにやるっぺ、おらがんばるだ。


「魔法かこっちに来てまだつかったことがないからできるか不安だな……」


「大丈夫だよ~、異世界から来た人は大体魔法適正は高いんだ」


「できない人もごく稀にあるそうよ」


 

 何か嫌な予感がした。


 こういう時には失敗するのがセオリーだ。


 いやまさかね、俺も一応は異世界転移者だからね! イレギュラーだけどそれは無いよな、うん。


「エリザベスは何でそういうことを言うかなぁ~、せっかくショウが緊張しないようにがんばったのに~」


「わ、私は別に事実を言ったまでよ」


「そうだけど~」


「ちなみに二人は魔法どのくらいできるんですか?」


「ん~、僕は普通かな。 重力系の魔法が少し得意ってくらい」


 え? 重力って十分すごい魔法じゃなかったっけ


「私は水と炎系が得意ですわ。」


 え?正反対の属性をどっちもつかえるなんてすごいんじゃないの?


「二人ってすごいんですね……」


「そ、そんなことないよ、ショウのほうができるはずだよ」


「ま、まあ期待してますわ」


 そしてついに俺の順番が回ってきた。そして予想通りの結果になった。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ