(旧)イチャラブ・パートナー
今回、どうしても入れたかったシーンがあったため少し長くなりました。
※0章チュートリアル→0章キャラメイクに変更
目を覚ますと、ウサ耳少女の顔が眼に入る背後には柔らかい感触。
少女が微笑む姿は記憶と重なり一人の旧友を思い出す。
「歩」
寂しさを感じた僕は思わず呟く。
相変わらず未練たらしいにも程がある。
だって、あいつは・・・・。
ここで、ふと自分のおかれた状況に気が付く。
こ、これはまさか、ひざみゃくら、・・・膝枕だと。
先ほどまで沈んだ思考はは一瞬にし上昇そして限界を突き破り混乱。
「よかった目覚めましたか」
「ひぁい」
ウサ耳少女の問いかけに変な声が出る。
少女はそんな僕を見てにっこりと微笑み頭をなでる。
その行為に硬直する。
この光景を言いあらわすなら『借りてきた猫』とでも言うのだろうか。
「あの、すいません」
このままでは拙いと、普段の僕から考えられないほどの速度で起き上がり、思い切り後ずさりをし距離をとる。
気が付いたら、言葉も使いも敬語になっていた。
僕にはあまりこう言う免疫はない。
ヘタレだろうが意気地無しだろうが好きに呼ぶがいい。まだそっちのほうがましだ。
「ごめんなさい。まさかそこまで嫌いだなんて思ってもいませんでした」
見る見る青い顔をして謝るウサ耳少女に罪悪感がひどくのしかかり。
「えっと・・・。あれは発作のような物と考えてもらえばいい。だから」
ここでようやくウサ耳少女の名前を教えてもらってないことに気が付く。
僕が何に困ったか気づいたウサ耳少女は答える。
「名前は、ありません。できればレイ様に付けてほしいです」
「そうなんだ。僕が名付けていいのか。後、出来ればレイ様はやめて」
僕の発言に少し考えて居る、ウサ耳少女はニヘラと笑ったり、顔を真っ赤にしたり、もじもじしたりと百面相を見せ何か決まったのかこちらのほうを見て言ってくる。
「わかりました。旦那様にします」
「ごめん。勘弁して」
この発言に、ウサ耳少女はまるで世界の終わりかの様な表情を見せる。
ココロガイタイ。
「せめて、レイって呼び捨てにしてくれないかな」
「わかりました。ではせめて二つお願いがあります。」
ウサ耳少女のお願いがどんなものになるのか身を構える。
「一つ、私に名前をください。そしてもう一つは、私の名前も呼び捨てでおねがいします」
「そんなことで良いのか。それならお安い御用だ」
正直拍子抜けした。
「じゃあシユなんてどうだ。可愛い響きだしいいと思うのだけど」
白兎の略シウにしようと思ったが呼びずらそうなのでシユにしてみた。
理由はアレだけど、個人的に会心の出来だと思う。
「シユですか。可愛いと思いますありがとうございます。大切にします」
『パートナーにシユが決定しました』
お礼と伴に聞こえるアナウンス。
パートナーって何、どういうことだ。
僕が慌てていると、拍手の音が聞こえる。
「いやぁ。これはおめでたい今日は赤飯かな」
拍手の主はドロシーは笑みを浮かべこちらを見ている。
その横にはガンツがたっている。
「パートナーって何だ。そして、何で今まで静観してた」
「静観してたのはレイ達が良い雰囲気だったから壊したくなかったため、パートナーってのはあなた達の活動を補助してくれる存在になるわ。契約するにはレイ達側は名前を与え、彼女達側はその名前に対し承諾する言うプロセスがあるわ」
僕の問いにスラスラ答えるドロシー、どうやら想定済みのようにもおもえる。
それにしても、なんて事だ。僕がシユという名前を送り、シユが『大切にします』と承諾した。
それで、契約が成立したと言うことか。
「どうして止めなかった」
「なぁレイおめぇはシユがパートナーでは不服か」
僕のこみ上げる怒りはガンツの質問によって一旦遮られる。
「そんな訳無いだろう」
「そんなことだろうと思ったぜ」
僕の答えにハァとため息を付くガンツ
「いいか、勘違いしてると思うから言うが、シユが名前をくれっていったのは、パートナーにしてくださいって意味であって知らなかった訳ではない。シユの言い方はズルイと思うが、ただそれだけだ。レイは別に不服じゃないなら問題ない。」
ガンツの言う事はわかった。しかし
「だから、パートナーにしてくれって言った時点で全部覚悟の上だ。危険だってのも解ってるはずだ」
ガンツの発言にうなずくシユ
それならば僕がとやかく言うわけにはいかない、だけど一つだけ聞いておかなければいけない。
「パートナーの待遇はどうなる」
「それについては私が説明するよ」
僕の質問を聞いたドロシーはニコニコして返事をする。
「かいつまんで説明すると、まず基本的レイ達と変わらないよ。死んだら復活するし、ペナルティーもある。ただ違いがあるとすればそれはシユ達はレイ達の居る世界にはいけないってだけだね。後シユ達とレイ達は対等だから、例えばシユがもしレイを嫌いになったらシユがレイの元から去ることだってできる。まぁそんなことは想像できないけどね」
「まぁ。シユの事が気になるなら一日一度はこっちにくることだ」
ドロシーの説明のあとガンツがアドバイスをくれる
しかし、一日一度とは結構な頻度だな。
ガンツは何か気づいたらしくハァとため息を付き語る
「いいか、こっちの世界は時間の流れが違うんだ。あっちでの一日はこっちでの四日に当たる。一週間もこなかった場合こっちでは四週間もこなかったことになる」
何でそんな技術があるんだ。身体能力数値化のほうが簡単そうなのに
「どっかの天才が興味を引いたから生まれたと聞いたな確か」
また、感情を読まれたようだ。
つまり、体感時間を弄くるのには興味があったが数値化するには興味が無かったから放置したってことか。
自由だなそいつ。
「で、シユがパートナーでいいんだろう」
ガンツが促すので
「よろしくな、シユ」
「こちらこそ、よろしくお願いします、レイ」
互いに挨拶をした
「さて、話が綺麗にまとまった所で最後の行程だ」
タイミングを見計らったようにドロシーが声をかける。
次で0章キャラメイク「は終わる予定です。
その後はおそらく2本ほど番外編らしきものを出してから本編に入ると思います。