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(旧)ステータス・セツメイ

説明回 そして なかなか進まない。

気が付くと先ほどのアイドルのライブステージは消滅し、今は家具も何もない真っ白なステージへと様変わりしていた。

ドロシーが手を叩いた瞬間の出来事に僕は驚きを隠せていない。


「それにしてもレイも面白いことにするね。種族、職業共にランダムなんて初めて見たよ」


ドロシーはさっきまでの機械じみたしゃべり方から元のしゃべり方に戻っていた。


「それにしても面白いことになったね」

「どういうことだ」


ドロシーはニヤニヤして言ってくるが、何のことか理解できてない。


姿見(すがたみ)をみてみなさい」


ドロシーが指差すほうを見てみるとさっきまで其処には無かったはずの姿見があった。

恐る恐るドロシーの指示通り姿見を覗く。


「えっ何これ」


思わず声がこぼれた。


まず最初に衣装。

白と紺のゴスロリドレスに、頭には玩具の王冠(ミニクラウン)が乗っている。


次に容姿

白い髪と赤い瞳は自分で選択したからわかるが、なぜか髪が腰の辺りまで伸びてた。

そして、頭には白い狐耳がお尻には白い狐の尻尾がスカートを貫通した様に九本生えていた。


いや、衣装と容姿はこの際いいんだよ。問題なのは、身長だ。

ただでさえ男子としては低い身長がさらに低くなっている。


「神なんていなかったんだ」


ひざを突きうな垂れ叫ぶ。


「そこまでなの」


ドロシーは苦笑する。


「ドロシーさんや。自分の胸が今より削れた所を想像してごらん」

「何でもかんでも胸で例えるな」


ドロシーは憤るが今の僕にとってはどうでもいいことなのでドロシーを無視してこう付け加える。


「ドロシーにとっての胸ぐらい僕にとっては身長は大切な物なんだよ」

「一緒にされたくない。そしてそこなんだ落ち込んだ理由。女装はいいの」

「もう慣れたよ女装は」


ドロシーの問いかけに死んだ魚の目をしてるであろう僕が答える。

若干引き気味のドロシー


「女装って慣れるものなの」

「イベントがある度に女装させられるからね。最初の頃は抵抗した。でも、数の暴力には勝てなかったよ。そして僕は悟った、どんなに抵抗しても結末が同じなら受け入れたほうが楽になる。その日を境に僕は抵抗するのを諦めた」


昔を懐かしむように言う僕にドロシーは哀れみな目を向けた。


「目覚めたの」

「目覚めてたまるか」


ドロシーの失礼な質問に声を強めて答える。


「なぁドロシーさん。ご相談があるんですが」

「無理。これは自分で選んだ結果ちゃんと受け止めなさい。それとも男なのに簡単に逃げるの」


ドロシーに釘を刺されついでに逃げることも許されない。

腹をくくることにした。


「わかった。これでいい。これでいいです」


まぁなかば自棄になってるのだけどね。


「よし、ならまず自分の種族と職業の確認方法ね。自分の種族と職業を確認したいと念じればその情報が頭に流れてくるわ」

「なるほど」


早速試してみた。


種族【妖狐(ようこ)

魔法に長けた種族。

特に幻術魔法と火魔法をとくいとする。

筋力があまり無いため剣術等が苦手。

得意武器『杖』

得意魔法『火』『幻術』

補正値『MAG+3』 


職業【(ひめ)

目立った特長はない。

しかしお金はたくさんもっている。

得意武器『鞭』『片手剣』『杖』

得意魔法『火』『光』

補正値『なし』


「補正値というのは初期で振ってあるステータスポイントと考えるといいわ」

「どういうことだ」


問いかけにウーンと考えながら訊ねてくるドロシー


「まずはステータスポイントがどんなものか解ってないといけないのだけど。どこまで知ってる」

「全然知らないなそういえば」


ハァとドロシーはため息を付き『少しは調べて来なさいよ』とぼやく。


「じゃあステータスに基礎能力が出ないのは知ってる」

「基礎能力って言うと、現実世界での運動能力や知力のことだよな」


ドロシーの問いに普通に答えるが、実はその答えが合っているかは自信が無い。


「そ、現実世界の能力を基礎能力と言うのだけどこれを数値化するのはまだ出来ない。じゃあどうやってステータスが表記されるかというと」


ドロシーは半透明のモニターを生み出し見せる。

それを覗き込むとそこには『STR:9/9』と書かかれていた。


「こんな風に表記されるの」


「さて成長方法だけど。LVが1あがるたびにステータスポイントが8貰えてそれを使ってHPとMP以外の能力を伸ばして行くと言った方式になるわ」

「HPとMPは別なのか」


僕は訊ねるとドロシーは答える。


「HPとMPはレベルが上がると同時に勝手に成長するのよ」

「さて話はそれたけど、ためしにこれを1ポイントSTRに加算するわよ」


『STR:9/9』の表記が『STR:10/10』へと表記が変わった


「ここまでくれば解ると思うけど補正値というのは初期に割り振られたステータスポイントと言ったところになる。ここまではいい」


僕は頷く。


「ここからは余談になるのだけれど、ステータスは任意で増減可能なの」


そう言うとさっきまで『STR:10/10』と表記されていたのが『STR:0/10』へと変わった。


「こんな風にね。これは救済処置で、バカみたいに能力あげすぎた結果制御不能になった場合を想定して作られてるの。以上がステータスの説明ね」


なるほどつまり僕の場合、全補正値は『MAG+3』のみ。

つまり


「しょぼいのよあなたの補正値」


結論をドロシーが言う。


「さらに言うのであればお金をたくさん持ってる職業だから。いいカモよね」

「いいカモってどういうこと」


ドロシーの衝撃発言に驚き聞き返す。


「PK、プレーヤーキルされると所持金の半分がキルしたほうに流れる仕組みになってるのよこのゲーム」


おぉふ、終わった。僕終了のお知らせが聞こえる。









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