表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/26

パートナー1

もっと早くかけるようになりたい。

結果から言うと嫌な予感は的中した。

ドロシーが出現させたものそれは一人のウサ耳少女だった。

しかもこれが、飛び切り可愛い。


ウェーブがかかった白髪のセミロング。

瞳の色はワインレッド。

頭には髪と同じ白いウサ耳。

年齢は僕と同じぐらいだろうか、整っている顔立ちにはどこか幼さが残っている。

しかも、彼女が着ているワンピース上からでもドロシーよりスタイルがいいということが確認できる。


「これを一体どうしろと」

「バッサリいっちゃって」

「出来るわけないだろ」


流石にドロシーの発言には、頭が痛くなる。

どうやらガンツも同じ気持ちらしく、言葉を失い頭を抱えている。

因みに、一種の殺害予告を受けたウサ耳少女は涙目で縮こまり怯えている。

まぁ誰だってそうなるよな。


「悪ふざけも大概にしろ。怯えてるじゃないか」

「しょうがないわね」


僕の注意を聞いたドロシーはそう言うと手を叩く。

すると、ウサ耳少女は消える。

正直、付き合わされる身にもなって欲しい。

僕とガンツ、合せたようにため息を付いた。

だが、まだドロシーの悪ふざけは終わっていなかった。

新たに現れた物は木に縛られ猿轡(さるぐつわ)と目隠しを付けられた姿でウサ耳少女だった。

ウサ耳少女は何とか脱出しようと必死にもがいている。

どうしてこうなった。


「これで斬りやすくなったでしょ」

「「外道にも程が有るわ」」


これには思わず僕とガンツは叫んだ。


「えー。これでも駄目なのなら次はどうしようか」


ドロシーはこの状況を楽しんでいるようだ。


解った。ドロシーがそう言う行動に出るのならこちらにも考えが有る。

どうせ、こいつは僕がウサ耳少女を斬れないことをわかった上でやっているのだろう。

だったらとことん後悔させてやる。

僕はゆっくりとウサ耳少女の前へと立つ。


「ちょっと、いきなりどうしたの」

「お、おい」


ドロシーとガンツは流石に動揺したのだろう声に焦りが見える。

その声でウサ耳少女も何かに気づいたのだろう、よりいっそう激しくもがいている。

だが、今はすべて無視だ。


「大丈夫だ。今楽にしてやる」


ドロシーたちにも聞こえるように語りかけ。

その後、ウサ耳少女だけに聞こえるように『茶番に少しだけ付き合ってくれ』と付け足した。

ウサ耳少女は理解してくれたのだろうか。もがくのをやめおとなしくしている。

しかし、やっぱり怖いのだろう。ウサ耳少女の足は小刻みに震えていた。

まぁどっちにしろ、今の僕にはどうする事も出来ない。

今は刀を正確に振るそれだけに集中しないとならない。

左側の腰に刀を当て構えいつでもいける状態まで持っていく。

準備は整った。


―― 参・弐・壱・零――


左手で鯉口を切り右手で抜刀。

そのまま速度を殺さないようにまずはウサ耳少女の体を左下から右上にかけて斬りつける。

そこから曲線でつなぐように刀を運び、ウサ耳少女の体を右下から左上にかけて斬りつける。

最後に、ウサ耳少女の頭頂部へと刀を運び真っ直ぐ下へと刀を振りおろす。

そうして、仕事を終えた刀を鞘へとゆっくり戻した。

空気が一瞬止まる。


シュルリと音を立てウサ耳少女を拘束していた縄、猿轡、目隠しがすべて下へと落ちる。

計画通りうまく行ったようだ。

しかし、次の瞬間には頭の中が真っ白になった。

ウサ耳少女の衣服が拘束具と伴にすとんと落ちたからである。


「な・・・なんでだ」


さっきの三連撃はウサ耳少女を傷つけないことを最優先にして放った攻撃だった。

しかし、結果は衣服まで切れている。

と、言う事はまさか・・・。

嫌な予感が頭をよぎり、血の気が引いた。

急いでウサ耳少女の全身をくまなく調べる。

見ただけでは解らないことも有るので軽く触診(しょくしん)もする。

所々『んっ・・・』と言う声を上げていたもの何処も怪我をしていないようだ。

良かった、怪我してたらどうしようかと思ったよ。


「あ、あの、そんなにされると、さすがに恥ずかしいのです」

「あっ・・・」


涙目で顔を真っ赤にしているウサ耳少女の一言で我に返った。

そういえばこの子、今下着姿じゃないか。


「ご、ごめん。そんなつもりじゃなかった」


慌てて後ろを向く。

何してるんだ僕は、パニックに陥ったとは言えとんでもないことをした気がするぞ。

思い返すだけで顔が熱くなる。

下着姿の少女の体をくまなく見た上に、ペタペタと遠慮もなしに触りまくったんだぞ。

思わず両手で、顔を覆いその場にうずくまる。

平常心?。そんなものはとうの昔に居なくなった。

あぁ。どうすんだよこの状態、自分で招いたとは言えもう取り返しの付かない所まで来てるだろ。


「大丈夫です。これが、同性同士のスキンシップって奴ですよね」


違う。断じて違う。

初対面で衣服をひん剥くようなスキンシップがあってたまるか。

このウサ耳少女は天然なのか。

それに、僕は男だ。

同性に見られるのと異性に見られるのでは根本的に違う。

あぁでもこの状況では凄い言い出しづらい。

だが、覚悟を決めて言わないといけない。


「勘違いしているようだから言うけどこの子は男の娘よ」


ドロシーが言っちゃったよ。

こっちはまだ葛藤中で心の準備が出来てなかったのに。

ドロシーの方を見ると、楽しそうな顔が見える。

くっ、腹が立つ。


「えっ、男の子なのですか」


ウサ耳少女は驚いたようだ。

まぁそうだよな。男に下着姿見られたのだもんな。


「ドロシー。いい加減どうにかしてくれ。目のやり場に困る」


僕と同様に後ろを向いているガンツは耳を真っ赤にしている。

ここからでは、後姿しか見えないが恐らくユデダコのように赤くなってるのだろう。


「解ったわよ。それにしてもレイ君もひどいことするわね」


ドロシーにだけは言われたくないが、言い返せない。

本当にウサ耳少女には悪いことをしたと思っている。

どうにかして、償わないといけないな。


「レイは刀をこっちによこせ」


やっぱりそうなるよな。

レイが刀を振るシーンはどうだったでしょうか?

わかり易く書いたつもりでは有るのですが・・・。

解りにくかったでしょうか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ