2話
璃子のキャラが定まらない…
現在絶賛仕事中。マイデスクにてワークを遂行。
社内は今日も静かで、カタカタとパソコンのキーボードを叩く小気味良い音だけが耳に入る。
キーには所々手垢が付き白かったであろう箇所は薄黒くなっている。以前誰かが使っていた名残だ。決して私のじゃないよ。
まだ手慣れぬ手つきでのタイピングは拙くノールックなんてまだまだ。
キーボードと液晶を交互に見ながらの格闘は効率が悪い。
早く出来るキャリアウーマンになりたいと思う今日この頃。
液晶に表示されてる時間を見ると16時35分。仕事の終了時間まであと30分をきっている…でもこれが長いんだなぁ。
学生時代もそうだった。終了間際の数分をやたら長く感じる。これは何て現象なんでしょうか?名称があるなら教えてちょ。週6日の労働から解放される休日手前。さらに長く感じるんだよねこれが。
「おい佐武!」
突然名前を呼ばれビックリする。声の主は課長だ。少ししゃがれたその声に落胆しながら近づく。
40代後半の課長は頭が禿散らかし薄い毛髪の隙間から頭皮を覗かしている。
「はいなんでしょうか?」
「これやっといて」と言いながら用紙を差し出す。
「今からですか?もう終わりかけなんですけど…」
不満げに答える。
「お前まだ慣れてないから宿題だ」
私の為にと言う口調。自分が早く帰れないから押し付けているのが丸分かりだ…だが文句は言えない。これが世に言うパワハラというものでしょうか?よく知んないけど…。
このバーコード禿が!と叫んだ…訳はない。
渋々用紙を受け取り席に戻る。「災難だったね」
隣席に座っている高橋琉菜さんが哀れむように囁きかけてきた。
腰まである長くて美麗な髪がシャツを折り曲げていたため腕に接触する。髪の肌を撫でる感触と耳元で囁かれた事に少し身震いしてしまった。お恥ずかしい。
「…はい」
琉菜さんは現在24歳の先輩で、ザ・キャリアウーマンって感じのできる女性だ。頼れる先輩で困った時は幾度となく助けてくれた。憧れの存在だ。
容姿やプロポーションも憧れの的で、顔は全体的に整っていて容姿端麗を絵に描いたような美貌だ。
姿態はビューティフォーで、スーツの上からでもスタイルの良さが伺える…う~んエロス。みたいな。