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某月某日 キャアルドック・スクランブルは今日も

 こんな話題ばかりですみません。

 また、わんこの蛙狩に付き合う。


 空はどんよりと低く曇り、風は不穏に生温かく。


 相変わらず田んぼのあぜ道で蛙を追い続けるわんこ。

 近頃お気に入りのスポットは、田んぼがちょうど角になったところ、ちょうど苗が植えてなくて、少し広びろとした泥水地的空間。

 水の深さはわんこの足首からすね程度かな。

 そこにわんこが頭をのぞかせると、草むらからあわてたように蛙たちが飛び出してくる。

 少し濁った水の上を、黒くて豆粒のような蛙たちが右往左往、蛙泳ぎで逃げまどう。そこに、犬はようしゃなく鼻面を突っ込んで水を跳ね散らかしながら、獲物をぱくりとくわえようとする。

 なんせ、蛙が小さくて逃げ足も速い。なのでわんこの姿はけっこう無様でもある。しかし、何度もパクパクとやるうちに、多分、数匹は口の中にうまく収まるようす。

 しかも蛙は後から後から出てくるのです。

 上からみると、何かに似ている……そうか、これは渋谷のスクランブル交差点だあ。そしてオイラはスタバ二階から? いや、もっと高い場所からみている感じかな。

 しかもその交差点には今、かなりの緊急事態が。逃げまどう市民。

 把握もできていない遥か上空からいきなり襲いかかる黒い影に彼らはなすすべもなく逃げまどうのみですわな。


 神か悪魔か。そしてふいと目をあげるとすぐ脇の荒れ地には胸くらいの高さに紫色の小花が咲き競い、その合間をモンシロチョウが幾匹もひらひらと飛びまわり、束の間の晴天を祝福している。

 

 人間にしてみれば1メートルかそこらのわずかな高さの違い。

 そこに明らかな世界の隔たりを感じ、オイラはつい


 嗚呼、何だかな~


 と、吐息をついたのでありました。

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