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某月某日 虫喰ったはなし

虫が苦手な方、すみません。                                                                                                                                                                                                                          

 では実際に、虫を喰った話でも。



 まだ小学生の頃、学校給食ってあんがいゾンザイだったりしたりして。


 昭和のいつごろかは教えてやんない。とにかくかなり昔。


 野菜のスープがメニューにあるたびに、憂鬱になった。

 かきたま汁、だったか単なる野菜スープ、だったか。

 ホウレンソウがメインの具なんですが、なぜか、その半透明の汁にはたくさんのゴマが浮かんでいることがあった。

 しかし(この日記の愛読者の方々でしたら、もう先は読めているか?)それは全くゴマではなく。

 そのホウレンソウから発したらしい、大量のアブラムシが汁の表面にぷかぷかと浮かんでおったのです。


 かなりたくさん、食べましたよ、あれは。

 だって気づかなかったもの、最初は。


 味は特に、ありませんでしたね。アブラムシだからといって、決して脂っぽいわけでもなく。




 米にもよく、虫が入ってましたよねえ。

 これには二種類あって。

 炊きたての飯にちらばる、小豆色で固いのはコクゾウムシ(成虫)。頭だけ小豆色で白く長くのびている柔らかいのはコクゾウムシ(幼虫)。

 どちらも、味は特になし。幼虫はむしろ、やわやわなので栄養価も高そう。



 そしてこれは確信犯なのが、ハチノコメシ。

 ヂバチ、とここ静岡でもよく言われるハチの巣を地面から掘り出し(採り方にはノウハウがある)、そこから採った幼虫をメシと一緒に炊き込むのが、とんでもないごちそうだとされておりました。

 幼い頃には、近所でもハチの巣採りが盛んでしたねえ。煙幕花火もよく売れていたし。

 家の軒先で採ってきたハチの巣をほぐして、中から幼虫を取り出し、それをフライパンで炒って食べると、じゅっと甘い脂っけが口の中に拡がって……ってオイラは苦手だったんだけどね、あの脂。

 ご飯に炊き込んだ時に、黒い成虫まで中に混ざっていたりして。



 最後に、これは冗談じゃない実話。

 少し昔、新横浜のオフィスにいた頃。昼飯を買いに外に出ると、近くの街かどに中華の屋台が来ていた。

 おかずが色々あったので、中華風の具だくさんスープを買い求め、持ち帰り用のパックに入れてもらい、会社に戻る。

 うん、これは美味いぞ、とかなりの量食べてからふっと、変わった具を見つけてスプーンにのせる。

 楕円形で平らで、脚が何本かついていて、触覚がぴょんと伸びていて。


 かなり原型を保ったままの、ゴキブリくんでした。そしてよく煮えていた。


 ……食あたりにはならずに済みましたが、かなりの心的外傷が。

 せめて『よく煮えていた』点だけは評価したい。それでもすでにかなりのマイナス評価だったのですが。



 どこまで食べていいのか、いけないのか。

 極めれば、虫、案外どこまでも食用に向いているのかも(前回お話した寄生虫関連でも、敢えて食べてみた人はいるらしいしね)。

 これは今後危惧される食糧難を乗り切るためのかなり大切な話かもよ。


 そうなったらオイラは、多分ベジタリアンに転身します。草、ばんざい。



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