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友情
「はぁ…」
結局、澪のことばかり考えてて授業が頭に入らなかったよ…。
何でだろ…私…っはっ…も、もしかして…知らないうちに澪が嫌がるようなことを!?
いや…でも、身に…覚えがないよ?
だったらやっぱり、他の理由が…。
「…ゅか」
でも、それはいったい…。
「冬花っっ!!」
「うゎっはぃぃっ!」
声がしたほうを見てみると、そこには里莉がいた。
「ねぇ?本当に大丈夫?今日、ずっと上の空だったじゃない?ちょっと心配で」
「え、うん…」
里莉…もしかして、ずっと心配してくれて…。
何…やってるんだろう私。
私は澪のことで、って言ってもほぼ自分のことしか考えてなくて…。
なのに、里莉は私のこと…心配して…。
―――――パシィィン
私は思いっきり自分の頬をはたいた。
みんな帰ってしまって静かになった教室にその音は響いた。
「なっ!?冬花っ?何やって…大丈夫!?」
「…」
「冬…花?」
「……っっっよしっ!!」
「はい!?」
「ごめん里莉いろいろ…気合い…入ったっ」
「……っふっ…ならよし!もう帰らなきゃじゃない?また明日っ」
「うんっまた明日」
そう言って私は、教室を後にした。