6話
「準備終わったからやり方を説明するね。えっと、これを持ってこんな感じで」
準備が終わって説明をしてくれるって言ったけど、何も分からない。
みっちゃんは説明も壊滅的だった。
「エミー、説明くらいちゃんとやれ」
ボクもそう思う。説明なんだからもっと分かりやすくやってほしい。
「やってるよ。これをこうしてこうすれば」
「……この二つの棒を二人で持って、核に突き刺せ。突き刺す時に魔力をこの棒に入れろ」
魔力。知って入るけどこの海の住人はみんな使えない。
そんなボクにできるのだろうか。
「ここでは、智力とかって言うのか。それが魔力だ」
それなら得意だ。
「注意しないといけないのは、急いで作ったから一度だけしか耐えられない。一度使えば壊れるかもしれないってエミーが」
「強度にはこだわらなくて良いってジェーがいったんじゃん」
「言いはしたがせめてもう少し」
「その代わり魔力伝達率を最大限にまで高めておいたの」
「……一度だけだけど大丈夫か?」
魔力を本当に出せるかなんて分からない。失敗した時の事も考えておきたいけど、みっちゃんが一度きりにしたんならそんな事を考える必要はないか。
「大丈夫だよ。絶対に成功できるから」
「お前、未来でも」
「視ておいたよ。ある程度は制御できるから」
不安を見透かされたか。
みっちゃんが視た未来だったら信用できる。
「イオジュ、やろ」
「うん。やろう」
キュミンと一緒に棒を受け取って、核の部屋へ戻った。




