3話
予告していた通り、あの虹はここへきた。
「三日目です。あなたの答えをお聞かせください」
「ここでキュミンの面倒を見る」
「そうですか。では、この海が消えるその日までこの子をお守りください」
「海が消えるって」
とんでもない事を言うだけ言って消えた。
この海が消えるなんて天変地異でも起きない限りあり得ない。
「……海、やっぱり消えちゃうんだね」
「何か知ってるの⁉︎」
「伝説。光が現れる時、海は存続の危機」
虹の伝説。あれは、虹が光へ導くとかじゃない。光から海を守るという事なのかもしれない。
虹はこの海を守る存在で光が海を消すのならその可能性は十分あり得ると思う。
「伝説に何か対処法はないの?」
「……海は消えないよ。みんは先代様のようにはできないけど、海だけは守るから。イオジュの事も他の影のみんなと一緒に暮らせるようにするから」
ボクは目の前にいる虹の子を誤解していたんだ。
キュミンは虹として悠々自適に暮らしていたなんて勝手に思っていた。これからもそうして暮らしていくと。
あんなに何もできなくても暮らせられるくらいだからって。
でも、それは間違いだ。
「短い間だったけど、本当に楽しかった。それとごめんね。何も返せなくて」
「……」
「みん、片付けする」
何も言えなかった。気づいてしまったから。
昨日までは面倒を見る日々が続いていくのだと疑わなかった。それで良いと思えていた。
それが、こんなにも早く終わってしまうとは思っていなかった。
「……キュミン、何か食べたいものある?」
「イオジュの料理ならなんでも良いよ」
いつ終わるか分からない。ただ、これだけははっきり言える。
ボクは、キュミンと




