ヘンリクセン王国 宝石の行方編3
「まあ、そんなことより。ビーチェもルネも割と見る目あるんだね?」
「そうだね。まあ、私はほら、一応王妃だったし」
「きぞくのもとでみてたら…みるめがついた…」
「ビーチェは見れた、のか?」
「まあ、ほんとうに、いっしゅんだけど…。わたし、まりょく、でときをゆっくりさせたりできたりする、から」
「…なん、…だって…」
「強い」
いやあ、ビーチェ、本当に強かった。なんかロマーナすら驚いてはいるし、私の立場。いやいやいやいや、まって。私一応王宮魔術師だったのに、なんかこのパーティだと最弱候補じゃない?!確かに世の中そんなものだけれど、そうかあ。そうなるのかあ、なんて。
少し傷ついていると、ルネが私の頭を撫でる。なんかすごい慰められると泣きそうになる。でも、ここで泣いたらなんだかとてもあれな目で見られそうなのでここでは我慢である。
「そうか。ビーチェ。………なにか、こう。儂と一緒にいて力が暴走する、とかそういうことないのかい?」
「………????だんなさまといっしょにいて????」
「そう。……いや、その反応じゃなさそう、じゃな。いやよかったのじゃ」
「なにか、あるんだね???」
「…ここで言うことではないじゃろ」
「確かに。……そろそろ、私達のメインディッシュがくるかな???」
「来る、じゃろ。わからんが」
そう言って私達はステージに集中するのだった。




