表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
放逐女性達の旅人日記  作者: 霜月 睦月
第二章 ドノン共和国編ー下・少女の恋ー
24/64

ドノン共和国 少女の恋編7

「・・・それはわかっております。が、それは、なんか…」

「あ、わかる。なんだろうね、あるよねそういうの」


ルネがそう言って頷く。なんだろう、ルネもそういうのあるのか。そして、そういう人がいたのか、と私はまたモヤモヤ、する。…いや、そういう人を一人、知っている。私ではないことは確かだ。私だったら、こうやって隣にいないわけだから。なんか考えてさらにもやもやする。私の隣にいないルネ、とかあまり考えたくないものである。

…さて、私はこんなにも嫉妬深かったか。いや、むしろルネのことだから、こんなにも嫉妬深くなっているのかもしれない。まあ、だからこそ一緒に逃げ出したわけだ。そら、私のそばにいてほしいって思うのは普通だと思う。


「…そうだね、クロエ、ドミニク。君達ならどうする?」

「私、ですか?私は、そうです…ね。ニナと同じように悩んでから、思い出にして、次のステップへ行くと思います。まあ、ニナのように2年、とか…そんな短くないでしょうけれど。5年ぐらい掛かりそう」

「その間に大分荒んでみたりね」

「ふふ、それはいわないでくださいまし?」

「おお、怖い怖い。…私はそうだなあ。多分、諦めずに、アタックしたと思う。思い出にはできそうにないからね」

「そうですの???その割には私からの」

「わーわーわーわーわーわーわー、そんなことないよぉ」

「そういうことにしておきましょうか」


クロエに少しだけバラされそうになって焦っているドミニク。そして、くすくすと笑うクロエ。まあ、私と同じように惚れてしまったのだろう。そして、中々に勝負へ行けなかった。分かる、分かるぞ、という視線をドミニクにおくる私。なんだか照れくさそうな目線を送ってくるドミニク。


「大丈夫だ、ドミニク」

「そうよ、リーズも同じようなものだし」

「……うん、それは目線で送ってるから」

「そう?なにか自分に良いようにいってない?」

「いや、言っていないよ。…そういえば君の叔母上と姪っ子さんは?」

「あ、私はいますが。…えー、ルイーズ様は」

「…いるよぅ…。まだ若いつもりだったけれどこの、なんとも言えない雰囲気に飲まれてるよぅ…」


まだいじけっぱなしのルイーズとそれを慰めているニナ。まあ、ニナは良いとして、ルイーズ…。いや、確かにこんな雰囲気でいるのは、今、一人でいるエルフにとっては辛いのかもしれない。

さて。


「そのルイーズさんは、なにかアドバイスみたいなのはある?」

「…そうだね。ねえ、ニナ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ