数字 二番
若者の俺は、毎日勉強漬けの毎日だ。
けど、本当は若者らしい遊びがもっとしたいのにな。
どうしてそうなったのだか。
それは、勉強の競争が激しい学校に入学してしまったからだ。
だって、成績優秀者には金銭面の援助が受けられるって言ってたから。
それで、阿呆面下げて、ほいほい入学してしまったというわけ。
ちくしょう。友達と遊んだり、彼女作ってデートしたり、部活で大会に出場したりしてー!
ったく、なんでうちは貧乏なんだ。
学費が多少浮いたから、毎日の弁当がのり弁から、鮭弁とか唐揚げ弁になったのは良いけど。
あー、今日も帰ったら復習と予習しないと。
まじ憂鬱だ。
でも、全校生徒の中で二番目の成績で良かった。
一番の生徒なんて、親から教師から、生徒達から期待されまくってるみたいだし。
この勢いでトップも、と言いたいところだけど、それはさすがに、荷が重すぎる。
なんて、考え事してたら、知らない間に学校の掲示板の前までやってきてしまったようだ。
ここに、毎期の成績順位が貼り付けらえてるんだよな。
どれどれ。
えっ。
い、いちばん?
だと。
俺が一番になるなんて。
面倒な事になったぞ!
すると、学内で知らない人はいない少女、つまり一番の女子生徒がこっちをぎろりと睨みつけてきた。
「一番かえせぇぇぇ!」
襲い掛かってきた。
嫉妬に狂った目つきを見て、俺は死を覚悟した。