プロローグ
さて皆さんアポカリプスサウンドとゆうものを知ってますか?
どうゆう原理で何が原因で聞こえてくるのか未だ不明とされている現象です。
そのなぞを学者でもない私が今その謎を解き明かしました!!
「あれって、世界と世界の衝突の音なのか?」
さて自己紹介しよう、名前は 風凪 奏 21歳、自然を愛する大学三年生である。
「そうそう」
返答してくれている目の前にいる緑髪褐色美人は自称『神』らしい。
なぜこんな会話をしているかというと少しの前に遡る必要がある―――
正月に家の中でこたつでウトウトしていたら突然アポカリプスサウンドが聞こえたのが始まりだった。
これだけだと、ただ珍しい現象が起こったな、で済んだのだが、明らかに不可思議ないことが起こっている。音が聞こえたら外が真っ暗になった。空が暗くなったとかの比喩では無く本当に窓が黒一色に染まったんだ。
この時は夢かと思ってもう一度寝ようとして目をつぶったんだけど、その時に声が聞こえた。
「これは眠たくなるね〜」
即座に起きて周り見てみると反対側に見たことのない人がいた。
淡く輝いている緑色の髪で今まで見たことないくらい美しく、人間離れした美しい顔に健康的な褐色の肌、出るところは出て引っ込むとこは引っ込んでいる理想のスタイルを持っている女性だ。
そして服は見たことのない衣装着で自分と同じくらいの年齢の女性だ。
そんな女性が同じこたつに入って蜜柑を食べている
「どちら様?」
「神様です」
「……」
誰か窓開けた?
「……無言にならないでよ」
滑らせたことを自覚しているのか少し恥ずかしそうだ。
「信じられないかもしれないけど、とりあえず聞いてちょうだい、さっき空から変な音が聞こえなかった?」
「ああ聞こえたな」
「それは世界同士がぶつかった音なのよ」
ここで冒頭に戻る。
「結論から言うと世界がぶつかった時に、こちらの世界の一部がこちらに流れ込んできたんだけど貴方はそれに巻き込まれちゃったのよ」
「へ~」
説明によると二つの水滴がぶつかり、一つの水滴からもう片方に水が流れたようなものらしい。
「俺はどうなるんだ?」
「そうね・・・まずは体を作り変えてもらうわ」
「作り変える?」
「ええ、その身体だと向こうでは生きられないのよ、だから作り変える」
「生きられない?なぜ?」
「向こうでは魔素が薄すぎるのよ」
「魔素ってなんだ?」
「魂を守っているものであり万物になり得るもの」
いきなり中二発言が出たぞ、それにその前の会話もいまいちわからない
「・・・・・・」
「信用して無いでしょ。まぁこの世界にはそういったものが感知できないようにしてあるみたいだからしょうがないけどさ・・・・ざっくり言うと人が持っている不思議なエネルギーで、そのエネルギーを使えばなんでもできるってこと」
「・・・でそれが薄すぎるとなぜ死ぬんだ?」
「魔素は一定の濃度差ができると死んでしまうのよ。濃度が高過ぎる所に行くと魔素が身体に侵入して魂を蝕む、逆に低すぎるところに行くと魔素を放出しすぎて魂が無防備になり壊れて死ぬの。一番の理想は周囲の魔素がほんの少し濃度が低い状態なの」
赤血球が真水では溶血するようなものか。
「理解はした、俺の魔素濃度が高過ぎるから生きられない訳か」
「そういうこと」
「だが、その前に聞きたい。なぜここまでしてくれる?あんたからすれば見殺しにしてもいいはずだ」
「それはね眷族なってもらうからよ」
「は?」
「少し長くなるね~」
要約すると、比較的新しくできた世界【ミラウェルラクス】では、現在彼女合わせて神は三人しかいない(亜神を抜かして)。だが世界を管理する上で人手(神手?)が足りなくてどうしようか悩んでた、そんなか世界が衝突して俺が流れてきた。更に俺は生命神の適性があるらしく、更にこのまま世界を渡り終えれば確実に死ぬ。ということでちょうどいいと話を持ちかけて来たわけだ。
「まぁ、神になれると言っても最初は亜神からだけどね」
「亜神とは?」
さっきから声でウェブ検索するような発言しかしてないな、俺は。
「一言で言うと不老の存在。神は不老不死でとてつもない力と権限があるけど亜神は不老で力も最高で神の2割の力を出せたらいい方で世界に対する権限もほぼ無い。しかも死ぬ可能性もあって、神になれる可能性がわずかにある存在のこと。それでどうかな私の部下になってくれないかな」
「なるよ、じゃないと俺は死ぬんだろ」
まだ死にたくないし。
「即答だね!うんうんじゃあ体を作り直す話に戻ろう、まずは身体の構成を考えよっか」
彼女が指を振るうと俺の目の前に3Dホログラムが映し出た。女性間違われてもおかしくない整った顔、金色の髪を後ろで一纏めにした髪型、身長175ぐらいの華奢な身体、喉仏があるからかろうじて男性とわかる、あと
「エルフ?」
耳が長く尖っていたのだ。
「正解!正確にはエターナルエルフだ。君の魔素量だと世界で最も魔力を持つエターナルエルフぐらいしか耐えられる体がないんだよ。あと一応これ男だよ」
「女みたいだな」
「少しなら骨格変えられるけどどうする?」
「やめとこ下手にいじって不細工になったらたまんない」
小学校、工作などで不格好な人型を作ったことがある。
「私たちにとっては体はただの入れ物だから気に入らなければ自分で作ればいいよ、それと次は特殊能力を確認しよっか」
「それはアレかスキルみたいな感じのやつか?」
「そそ、ゲームやラノベの主人公が持ったりしているものだよ。世界を渡ると必ず手に入れるものなんだ。君が得たものはこれだね」
【神ノ震】
【翠風】
【自然ノ理】
【生命操作】
【魂読】
【魔眼∶式読み】
【天響ク奏】
「すごいね!!これだけの特殊能力を持ってる亜神はいないよ!」
これだけ見せられてもわからん。
「まぁわからんが良かったよ」
「さて、確認も終わったし最後は僕から眷族つまり君への授業だね」
「何か教えてくれるのか?」
「教えるのは知識、体と魔素と特殊能力の使い方、武具の使い方作り方、向こうの世界や神としての常識など。色々あるから覚悟してよ」
その後、白い箱の中みたいなところに強制転移させられて地獄の授業が始まった。