77話 Aランクパーティーとハヅキの危機
なんとPV数が7万を突破しました!
沢山のご視聴ありがとうございます!!!
このシリーズも結構な長さになってきましたが以前として亀進行ですw
のんびりとご視聴頂ければと思います。
応援ありがとうございますm(_ _)m
連続投稿の2話目です。
……今日はここで力尽きそうですorz
僕は書くのに疲れたよ、パ◯ラッシュ……。
1月11日に一部改稿しています。
77話 Aランクパーティーとハヅキの危機
「おっ、来たね。待ってたよ、二人とも。」
ケルヴィンの執務室に通された俺たちは言葉通りケルヴィンに迎えられ、空いている席へ座るように勧められるが……。これはどう言う事だ?
俺たちとケルヴィンだけだと思っていた執務室には、俺たちの他に5人の先客がいた。
「まずは紹介するよ。こちらは『豪剣の鬼喰い』のみんなだ。パーティーランクはBだけど、リーダーのガルムくんはAランクの冒険者なんだよ。」
「……そうなんですか。初めまして、俺はハヅキと言います。ランクはBです。」
「初めまして、ガルム様。私はラナンキュラスと申します。ランクはDです。」
俺たちは立ったまま軽く頭を下げて彼らを見る。
「おう。俺はさっきギルマスが言ったが、ガルムだ。ランクはA。こいつらは俺のパーティーだ。」
「どうも〜。俺はケイトってんだ〜。よろしくね〜ラナンキュラスちゃ〜ん♡」
「ケイトっ!初対面の方に失礼ではないですか!すみません。私はシルヴィアと言います。以後お見知り置きを。」
「……エリル。……よろしく。」(ぼそっ)
「え、エリルさ〜ん。ちゃんと挨拶しましょうよ〜。」
「…………これが限界。」(ぼそっ)
「えぇ〜……。あっ、私はランと申します。ちなみにですが、ガルムさん以外はみんなBランクです。よろしくお願いします。」
ガルムは筋骨隆々としている如何にもと言った歴戦の戦士で、右目の辺りに大きな傷跡が走っている。
武器は空間収納にしまっていて分からないが、彼の風貌から大きな武器であることは容易に想像できる。まぁ、パッと見は厳ついおっさんだ。
……と言うか、あんな切り傷が目の辺りにあったら普通は失明するんじゃないか?まぁ、この世界には魔法があるし現代日本では治療できないような傷も治療できるんだろう。実際に俺はララの失明を治療しているし。
髪と目の色は黒味がかかった濃い青色で、俺の髪色に近い。
そして軽々しくララに近寄ろうとしていた男、ケイトとか言ったか……。
面白い奴だ、お前は最後に殺してやる。……じゃなくて、彼は見た目からして斥候だろう。ガルムとは真逆に皮装備に身を包んでいて、いつでも身軽に動ける様にしている事が分かる。
茶色い髪に明るい青色をした目をしていて、如何にもチャラ男と言った見た目だ。
ただ、実力はあるのだろう。かなり軽薄そうに見えて目は笑っていない…………様に見える?……いや、ただの女誑しか。
ちなみにララは彼に声をかけられた途端に隠れるように俺の後ろへ逃げた。……やはりララは天使だったか。可愛すぎるだろ。
シルヴィアはまるで絵に描いたような騎士だ。
ガルムみたいにゴツい鎧は着ていないが、しっかりとその身を堅牢な鎧に纏い、大きな盾を背中に装備している。
表情もキリッとしていて、肩で切りそろえた銀髪と血のように紅い瞳が実に映える美女だ。……なんか宝塚に居そうな人だ。間違いなく同性にモテるだろう。
座っているため詳しくは分からないが、身長も高そうだ。俺と同じくらいはありそう。
エリルは……。なんというか『ザ・コミュ障』と言った様子の女性だ。フードを目深にかぶりこちらと見てはいるが、目を合わせてくれそうにない。
ただ、彼女の装備からして魔法使いなんだろうとは予測できる。
魔力を高めるための指輪なんかをいくつか着けていたり、彼女の着ているローブも一目で高級品だと分かるくらい凄い力を感じる。というか実際レア度が高い。(レア度6)
その事からも腕が立つんだろうという事は想像に難くない。
最後にランだ。
彼女もエリルと同じく魔法使いなんだろうが、性格は真逆に感じる。
コミュ障のエリルに対しランはポワポワとしていて、彼女の明るいピンク色の髪とクリっとした大きな黄色い瞳が人懐っこさを感じさせる。
……これはララと付き合う前、果ては日本にいた時にランと出会っていれば間違いなく『俺の事が好きなのでは?』と勘違いをして告白していたな。………そして振られるんだろう?知ってるよ!
そういった意味で言えば、彼女がこのパーティーの中で最も危険だ。
女性経験の少ない画面の前の諸君。こういう女にはマジで気を付けてくれ!絶対!後悔するから!……いや、ごめん関係ないわ。話を戻そう。
最初に彼女は魔法使いの様だと言ったが、おそらく僧侶や神官の類だと思う。
エリルには無い、聖刻を首からぶら下げているからだ。他の装備はエリルと似たり寄ったりだ。
此処まで見て一つ思う。なんというか………濃いな、濃い。みんなキャラが濃いよ。
こんな奴らに囲まれて大丈夫なんだろうか俺は……。(主人公ポジ的な意味で)
ケルヴィンは俺たちの話が一段落したところで神妙な面持ちで話を始めた。
「じゃあ、紹介も終わった事だし早速本題に入ってもいいかい?」
「分かった、進めてくれ。」
「お願いします。」
俺は最初に勧められた席へ座り了解の意を示す。
ちなみにララは座らずに俺の斜め後ろに立っている。……人前ではすっかりここが定位置だな。
「さて、今回君たちを此処へ呼んだのは、ある依頼をお願いしたいからなんだ。」
うん、知ってた。というか、そうでないと呼び出される意味が分からない。
まさかこのメンツで合コンってわけじゃ無いだろう?……というかそもそも合コンにならねぇよ。経験はないけどカップルで合コンに参加って、他のメンツ煽ってる様なもんじゃないか。
「まぁ、そうだろうな。でないと俺たちと鍔鳴りが此処へ呼ばれる理由がねぇ。」
「……そうですね。」
この人もその二つ名を知ってんのか。……まぁ、今更どうって事はないが。………うん、どうって事はないんだ。
「うんうん。話が早くて助かるよ。……みんなカヴァルトの森は知ってるよね?」
「そりゃ知ってるさ。」
「そうですね。」
カヴァルトの森と言うとララが修行をした場所で、最近俺たちが狩場にしている森だ。
「実はそこで普通ではない大量の魔物が確認されているんだ。」
「……。」
大量の魔物か……。
確かにあそこで狩りに狩りまくっても次から次へと魔物が出て来たな。あの時は金に困らなくてラッキーぐらいにしか考えてなかったけど、普通に考えればおかしいか。
「そこで事態を確認するために偵察の部隊を送ったんだ。」
「おいおい!そいつらは大丈夫だったのか?」
「まぁ、落ち着いてよガルムくん。大丈夫だったからこうして話をしてるんだよ。」
「……それもそうか。話の腰を折ってすまんな。」
「こほん。じゃあ続きだけどね?偵察隊の話によると今のカヴァルトの森にはCランクやDランクの魔物が沢山いるみたいでかなり危険なんだ。」
まさかそれらの討伐が今回の依頼か?……いや、それにしては頭数が少ないか?
「最初は彼らも氾濫かと思ったらしいんだけどそれにしては魔物の量が少ないし、何より魔物の質が高すぎると気付いたんだって。」
「なるほど。」
「で、調査を進めるうちにある魔族がこの原因だって気がついたんだって。」
「……!?ま、魔族だと!?」
「うん。実はその魔族がその魔物達を指揮しているみたいでね〜。」
ケルヴィンは軽い調子で言うけど……うわー。きな臭くなってきたぞ〜。
「その魔族は首なし騎士らしくてさ、ちょっと変わった奴みたいなんだよね。」
「変わった奴だと?」
「うん。魔物は量が多すぎて討伐しきれないから、せめて魔族だけでもって事で偵察隊のみんなが戦闘を仕掛けたんだけど、奴は誰一人として殺さなかったんだよ。」
「なんだと!?」
「なんでも『我は弱き者を甚振る趣味は無い。死にたくなければ去れ。』だってさ。」
へー。これは意外と言うかなんと言うか……。
魔族って聞くと残虐非道で、人間はみんな殺す!って奴らばっかりだと思ってた。その首なし騎士には騎士道精神でも持ってるのかな?それとも悪の美学的な?
「そしてそいつの名前が『ゲルバルド』。魔族の末席を汚す者だってさ。」
「「……。」」
……末席ねぇ。つまり向こうにも序列があるってことなんだろうな。で、その頂点が魔王だと。つまりこれは魔王側との戦争案件ってことだよな?……うわっ!関わりたくねぇぇ〜!
「此処まで言えば察しがつくと思うけど、今回の依頼はこのゲルバルドを討伐して欲しいってものなんだ。……受けてくれるかい?」
「あぁ!もちr……『嫌です。』ん……?」
……あっ!思わず反射で拒否してしまった。………この視線どうしよう。
俺は周りの視線に思わず身を竦めた。
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