64話 メイドオブメイドへの道2
戦闘描写がとても難しいorz
結果を描写するだけならまだましな気がしなくもないのですが、経過を描写するとなると……
これから頑張ります
64話 メイドオブメイドへの道2
私はふと温かみを感じて目を覚ました。
「あら、起きた様ね。」
目を覚ました私の前には私が気絶することになった原因の師匠がいた。
「じゃあ早速だけど反省会ね。」
「はい。」
何も知らない人がこの光景を見れば何が何だかわからないと思うでしょうが、師匠の元で修行を始めて早3日。
師匠と手合わせをして気絶→師匠の回復魔法で起床→起きたら反省会→また手合わせ、がデフォルトになっています。
はい。師匠はスパルタです。
先ほど早3日と言いましたが、そのたった3日で何度死ぬと思ったことか……。
「まず、突発的な状況の判断の速さはかなり良くなったわ。でもその場その場の判断だけじゃなくて常に相手の行動を読み、誘導し、常に戦局を自分の制御下に置きなさい。自分が動くのではなくて相手を動かすの。」
「はい、師匠。」
「武器や魔法を使った戦闘ではできているのだから、その延長と考えれば出来るわ。ただ、必ず近接戦になるのだからその分手早い判断が求められる。一度判断を間違えれば形成は一気に不利になる、最悪その場で終了ね。」
「はい。」
「じゃあその事を踏まえてもう一度体術のみでやりましょう。」
「はい、お願いします。」
私は師匠からアドバイスを受けて再び師匠と拳を交える。
最初に手合わせをして『あなたには決定的に力が足りない』と言われてからと言うもの、何でもあり、武器のみ、魔法のみ、体術のみと色々とシチュエーションを変えてひたすら戦闘訓練をしています。
何でも他に教えようと思った事があったけど、基礎ができていないからとのことです。なので今は基礎を固めている途中ということですね。
しかし、ひたすらといっても他の事もしっかりと教えて頂いてます。
まず、この修行期間の家事は基本的に全て私がやる事になっています。
掃除、洗濯、料理とご主人様に仕えるために必要な技能は全て叩き込むと言われて、お手本を見せて頂いてから仕事をこなしていきます。
その時の師匠の手際の良さは流石の一言に尽きます。師匠は元は勇者様の奴隷兼メイドだったそうで、その時にこういった家事も出来る様になったそうです。そのせいか私のことも『一流のメイドに育ててみせる』と豪語されています。
……そうして勇者様を支えている間に『奴隷だろうが何だろうが関係ない。俺と結婚してくれ。』と勇者様にプロポーズされて結婚されたとか。
正直羨ましいです。……私だってご主人様とそういった関係になれるならなりたいです。そのためにはこの修行でしっかりと力をつけないと。
……話が逸れましたね。そういったわけで基本的に家事が終われば訓練、訓練が終われば家事といった様に私の3日間は過ぎていきました。
私は修行中の身なので休みたいなどと言うつもりはありませんが……修行が終わるまで生きていられるんでしょうか?
その様な密度の濃い時間を過ごしている私ですが、息抜きの時間もあります。それは夕食の時間とお風呂の時間です。
先程家事は私がやると言いましたが、例外がありまして夕食は師匠が作ってくれます。そしてその料理が絶品なのです。正直同じ食材を使っているのかと疑うほどに私と師匠の料理の腕は違います。
少しでも師匠の技を盗んでご主人様にも食べさせてあげたい。その思いで師匠の料理の味を必死に覚えます。……まぁとても美味しいので嫌でも舌が覚えるんですが。
そして何よりお風呂です。初めてご主人様にお風呂に入れて頂いて、お風呂の魅力に魅せられた私にとって最高の時間です。
かく言う師匠もお風呂の魅力に魅せられた一人でしてわざわざ自宅にお風呂を作ったとか。……師匠ありがとうございます。おかげで私も毎日お風呂に入れます。
そんな感じで4日目も過ぎていきました。師匠に師事してから自分自身強くなったとは思うのですが、師匠から1本とるどころか背後すらまともにとる事が出来ていません。
正直、師匠の背後を取ることのできる人間なんて世界で数える程の人数がいるかどうか怪しいレベルですが、そんなことは言っていられません。
何が何でも強くなってご主人様の隣に立てる様に努力する。それが私の決めたやり通したい事ですから。
明日こそ師匠から1本とってみせる。そう気合を入れて私は微睡みに落ちました。
ーーー5日目ーーー
「甘いっ!」
「……くっ!」
師匠の抜き手を何とか捌く。
現在の戦況は私が完全に不利です。
師匠曰く、私は魔法やスキルに頼り過ぎている節があるため、体術が弱いみたいで今日も体術メインで稽古をつけてもらっています。
この稽古は今日何度目でしょうか?何度も何度も師匠に敗れ数えるのをやめましたがその分収穫もあります。
まず、昨日学んだことは形勢が不利な状況で逃げの手を打てば間違いなく追撃を受けて追い込まれるということです。
つまりここで引けば師匠の思う壺ということです。
師匠が追い打ちとばかりに私の顔をめがけて右足で蹴りを放ってくる。
それならばと、私は今までの守勢を一転させ攻勢に出る。身を屈めつつ蹴りを回避し、こちらから距離をさらに詰めて超至近距離まで肉薄する。
「……!」
師匠は私がさらに踏み込んでくるとは思っていなかった様で目を見開いている。
これが学んだことその2、攻勢に出るときは相手に気取られず一気に攻撃し切ることです。
まずは師匠のバランスを崩す!
いきなり仕留めにかかるのではなく、少しずつ追い詰めていきます。私の力が上回っていればいいのですが、師匠と私とでは力の差があり過ぎます。……私が格下という意味で。
私は地についている残り1本の足に向かって水平蹴りを放つ。
しかし、師匠は右足の蹴りを止めることなく振り切って、その勢いのまま左足1本で跳躍して回転し、左後ろ回し蹴りを放ってくる。
なんてデタラメな!でも師匠がそんなに簡単に攻撃を許してくれるはずがないという事は嫌という程知っているので、想定の範囲内ではあります。……動きは本当にデタラメですが。
でもこれで師匠は空中に身を投げている状態、回避はできません!
私は左から迫ってくる蹴りをさらに屈んで回避し、さらに踏み込む。位置的には師匠のちょうど真下。
そこから師匠の顎をめがけて左の拳を振り抜く……
「まだ甘いっ!」
フリをします。
師匠は私の攻撃のタイミングをここだと読んでいた様で左拳に合わせて右腕でガードしようとしていましたが、私の狙いがそうでないと知り、再び目を見開きます。
私は本命の右の拳を師匠の心臓の位置に叩き込む。
「……シッ!!!」
「……かはっ。」
この数日の中で初めての手応え。しっかりと私の攻撃が通ったのを感じ攻め立てます。
一瞬硬直した瞬間に今度こそ顎に左拳を振り抜く。
この顎に攻撃を受けるとどうやら脳が揺れるみたいで体の制御が上手くいかなくなるとか。
辛くも地面に着地した師匠に手を休めてなるものかと、追撃の右回し蹴りを放ったところで私の世界が180度回転した。
「え?」
次の瞬間訪れた衝撃に私は意識を手放した。
ご視聴ありがとうございます。
ブクマ、評価ありがとうございます!




