62話 お前の様なメイドがいてたまるか!
今話でヒロインが帰ってきます。
まぁ、台詞は殆ど無いんですが……
11月8日一部修正。
62話 お前の様なメイドがいてたまるか!
目が覚めた俺は激しい頭痛と吐き気に襲われていた。
「うっぷ、完全に飲みすぎた。」
俺は昨日ノルンたちに勧められるがままに酒を飲み、飯を食い、騒ぎに騒いだせいで完全な二日酔いに陥っていた。酒が本当に美味かったんだよ。
酒は飲んでも飲まれるなって言われてたんだけどなぁ。あーダメだ。頭痛い。確かこういうのってラノベでは治療魔法で治ったりするけど……。
俺は散漫する意識を無理やり集中させ二日酔いが治るようにイメージしながら治療魔法を使う。すると1発で完治、とはいかなかったがかなり楽になった。もう一度同じく魔法を使うと頭痛も吐き気も気怠さもなくなり完治した。
いやー、まさかこの世界で2番目の命の危険が二日酔いとは。言わずもがな1番目はゴブリン・ハイロードとの戦闘です。あいつはダメだ。
俺は治療魔法という名の神魔法に感謝しつつ顔を洗ったりして朝食を食べた。
しっかりしないといけない、なんせ今日は行くところがある。
昨日ノルンたちに食事の時に教えてもらった鍛冶屋に防具を作ってもらいに行くのだ。話によるとノルンたちが依頼を受ける数日前、この街にやってきた凄腕の鍛治師だとか……。
ララの帰りを待ちたいが、いつこの街を出るか分からないと言っていたため悩んだ結果、今日行くことにした。待ってもらえるなら今日会った時に話をすればいいし。
その話を聞いた際にノルンたちにパーティーに入らないか?と誘われたりもしたがこれは断った。
確かにノルンたちはいい奴らだが俺の秘密を全て話そうという気にはなれなかった。
そもそも俺にはララという相棒がいる。彼女を置いて他の奴らとパーティーを組むという選択肢は俺の中にはなかった。
俺の返事を聞いた彼らは残念そうだったが、俺の意思が固いとわかるとそれ以上勧誘などはしてこなかった。そういうあたりが本当にいいやつだよなぁ。
考え事をしながら進んでいると目的の店へと到着した。店には『Open』という掛札が掛けられている。実際には英語で書かれているわけではないがイメージだ。
まだ時間も朝方ということもあって店が開いているか不安だったが大丈夫なようなので中にはいる。すると中から見知った顔が出てきて驚いた。
「ん?らっしゃい!随分と早いなぁ……ってあぁん?お前さんハヅキか?久しぶりだなぁおい!」
「久しぶりですね、グレイヌさん。」
店にはなんと皇国で知り合ったグレイヌがいた。
「おいおい、意外と早い再会だったなぁ。」
「確かにそうですね、グレイヌさんはもう少しあそこで商売しているのかと思いましたよ。」
「俺もそう思ってたんだがな、目的も達成したし、客が来やしねぇもんで予定を早めたんだよ。……ん?エルフの嬢ちゃんはどうした?今日は一緒じゃねぇのか?」
グレイヌが不思議そうに首をかしげる。
「あー今は別行動中なんですよ。」
「なんだ?愛想でもつかされたか?」
違う!……と思いたい。ララが俺の事どう思ってるか分からないし不安しかないんだよ。
「……そうではないと思うんですけどね………。」
「お、おう。なんか悪かったな。」
微妙な空気が流れたところで気を取り直すようにグレイヌが大きく咳払いをした。
「それで、今日はどうしたんだ?何か用があって来たんじゃねぇのか?」
おっと、そうだった。
「実はここで防具を作ってもらえると聞きまして……ランパートグリズリーの素材なんですが可能ですか?」
「ランパートグリズリーか!?もちろんできるぞ。あいつの毛皮は硬くていい防具になる。どんな感じの防具にするんだ?」
「そうですね……。できれば今みたいな装備が望ましいです。金属鎧だと動きが鈍くなるので。」
「うーむ、なら皮鎧がいいだろう。その素材ならそいつがベストだ。それとその上から今きてるようなロングコートを装備するような感じになるな。」
「分かりました、素材はどこに置けばいいですか?」
「裏に作業場があるからそこに頼む。こっちだ。」
グレイヌに案内され作業場へと足を運ぶ。てかこういうところって客が入ってもいいのかよ。
俺は指定された場所に空間魔法から素材を取り出して置く。
「おいおい、こりゃまたすげぇ量だな。これならさっき言ったぶんに加えて他にも色々と作れるぞ。」
「そうなんですか?ならブーツなんかもお願いできますか?」
「おう分かった。料金はそうだな……全部合わせて白金貨1枚ってところか。」
うーん、高いか低いか分からん。まぁ、どっちにせよ頼むしかないんだが。
「分かりました。それと後でララの分の装備も頼むことになると思いますがいつまでこの街にいますか?」
「そうだな、1週間もしないうちに行こうと思っていたがそういうことなら待つぞ?どのくらいになりそうだ?」
「後2日もすれば合流します。」
「意外と早いな。なら大丈夫だ、ハヅキの装備もその時にはできているだろう。」
「分かりました。じゃあその時にまたお願いします。」
「おう、任せとけ。」
俺は白金貨1枚をグレイヌに渡して店を出た。
さて、これからどうするか……。ぶっちゃけた話今日の予定はもう無い。また岩石地帯に行って今度は魔法の特訓をしてもいいがあと2日しかないし、中途半端になりそうだ。
……依頼でもこなすか?冒険者としては活動しないとは言っても宿代が地味にきついんだよな……。金はまだまだ余裕はあるが有限なのは変わりないし、いくらあっても困らないし……。
「よしっ!」
俺は残りの2日間、町周辺で出来る簡単な依頼をこなして過ごした。
稼いだ金額は金貨2枚。今までの稼ぎで言えば少なく感じるが、この世界の一般的な男性の平均月収は金貨3枚なのだから十二分に稼いでいるだろう。
そして最終日の夕方になり、俺はいつものように宿へと戻った。そして部屋のドアを開けると、そこには2週間ぶりに会うララがいた。
……メイド服姿で。
「おかえりなさいませ、ご主人様♡」
「……え?あっうん。た、ただいま?ララ。……え?」
もう帰って来てたんだー意外に早いなーってそうじゃない。
というかなんでその服?いや、似合ってないとかじゃないよ?むしろとても似合ってる。ってそうでもない!
お分り頂けるだろうか?俺は今とても混乱している。
ちなみに、ララが今着ているメイド服はこの世界で言うところの給仕服のものではない。白と黒をベースにしてフリルをふんだんに配った、日本で言うところの喫茶店を経営している方のメイド服だった。
その服の出所やなぜララがそれを着ているかなど疑問は尽きないがそれよりも……
名前:ラナンキュラス
種族:エルフ
年齢:17
称号:メイドオブメイド
LV63
HP 951/951(+500)
MP 7129/7129(+500)
STR 693(+500)
VIT 713(+500)
DEX 2391(+500)
INT 1981(+500)
AGI 2991(+500)
固有スキル:<空間把握LV6><影法師LV->
スキル(身体系):<魔力制御LV5><身体強化LV6><隠密LV6><縮地LV2>
スキル(その他):<奉仕LV7><料理LV6><家事LV6><威圧LV-><忠誠LV-><親愛LV->
スキル(武術系):<短剣術LV7><体術LV5><見切りLV4><二刀流LV4><暗殺術LV4>
スキル(魔法系):<風魔法LV6><光魔法LV5><闇魔法LV3><影魔法LV7><生活魔法LV->
備考:ハヅキの奴隷、ハヅキのメイド
<忠誠>…主人に対し変わることのない絶対の忠誠を持つ証。その忠誠の深さによってステータスにボーナスあり。最大250。
<親愛>…変わることのない愛を持つ証。その愛の深さによってステータスにボーナスあり。最大250。
……一体何があった!?
一体何があったんでしょう(すっとぼけ
ご視聴ありがとうございます。
ブクマ、評価ありがとうございます!




