9話 魅力的な少女1
ようやくヒロイン登場です
ここまで長かった……
2017年10月30日に改稿してます
11月3日に再改稿してます
2018年1月15日に再々改稿してます
9話 魅力的な少女1
名前:ラナンキュラス
種族:エルフ
年齢:17
LV3
HP 25/97(封印状態 7/23)
MP 305/305(封印状態 7/7)
STR 59(封印状態 4)
VIT 73(封印状態 6)
DEX 146(封印状態 10)
INT 102(封印状態 7)
AGI 159(封印状態 9)
固有スキル:<空間把握LV1(封印)><影法師LV-(封印)>
スキル(身体系):<魔力制御LV1(封印)>
スキル(武術系):<短剣術LV1(封印)>
スキル(魔法系):<風魔法LV1(封印)><影魔法LV1(封印)><生活魔法LV-(封印)>
備考:奴隷、怨恨の呪い、失明、失声
DEXとAGI、MPがかなり高い。代わりに他のステータスはかなり低いが、それでも問題ないと思えるくらいには高い。
それにHPが減っているのは衰弱しているからだろう。それに気になる状態にもかかっていた。見ての通りステータスやスキルを『封印』されているらしい。
詳しく見てみると、
<空間把握>…地形を感覚的に知覚する力。練度によって知覚できる範囲や対象の数が増減する。索敵の上位互換的存在。
<影法師>…影属性の適性を持つ。影魔法の威力、精度が上昇する。
<影魔法>…特殊魔法。影にまつわる魔法。練度によって威力や効果が上昇する。
<怨恨の呪い>…数々の怨嗟が連なってできた呪い。対象者のステータスを大幅に減少させ、スキルを使用不可にする。また、新たに習得したスキルも使用不可にする。解呪には光魔法による治療が必要。(高位魔法による治療)
このようになっていた。
この呪いはえぐいな……。スキルもなし、ステータスも大幅ダウンってなに?神縛りでもやんの?そして解呪には光魔法が必要と……。これなんとかならないかな?
……なんとかなりそうだな。闇魔法の時みたくいきなり練度最大とかになりそう。
俺がラナンキュラスを見ていたのに気がついたらしくエビラが話しかけてきた。
「あぁ、そちらですか。そうですね、ここにいる物の中ではマシな部類かと思います。しかし、ここへ来るときに魔物に襲われたらしく目と声を失っておりまして……。それだけならまだ買い手がついたのですが体にも大きな傷跡があることと、こいつはスキルが一切ないのです。そのため高山送りになる予定だったのですが……。」
奴隷は大きく分けて2つに分かれる。
まずは通常奴隷。
これは税金を支払えなくなった者や村なんかの口減らしにあった者、借金を抱え込み返済が出来なくなった者達がこれに属する。
こう言った奴隷は主人にもよるが自分で金を持つことを許されていて、自身を買い戻すことが法律で許されている。その時の金額は主人がその奴隷を購入した時の金額を支払えばいいらしい。ただ、実際には主人が許すことは少なく潰れるまでこき使われることが多いとか。
たまに平民で奴隷が必要になった時なんかは奴隷身分から解放されるときもあるらしいが、それは本当に稀らしい。
そもそも奴隷を必要とするのは貴族か冒険者、あとは大商人などが大半なため納得といえば納得だ。
そして通常奴隷はその用途によってさらに分類される。戦闘奴隷、鑑賞奴隷、性奴隷と多岐に渡るが、それらの説明はなくても大丈夫だろう。言葉の通りだし。
次に犯罪奴隷。
これは過去に犯罪を犯して捕まったもの達がこれに属する。
犯罪奴隷になると犯罪の程度にもよるが、基本的に売られることはない。鉱山でそれぞれの刑期の分労働させられるらしい。刑期を終えれば釈放されるが大抵はそれまでに死んでしまうらしい。……どんだけ過酷なんだよ。
そして、すべての奴隷に言えることだが奴隷たちは闇魔法に分類される隷属魔法で支配されている。そのため奴隷たちは自分たちの主人には逆らえず、命令には絶対服従だ。万が一逆らうと身体中に激痛が走るらしい。
……奴隷購入者の中にはそのことを利用して女の奴隷に夜伽を強制させたりする者もいるそうだ。というか大半の貴族はそうらしい。
気持ちはわからんでもないが……ゲスいなぁ。そもそもSMプレイにはSとMの間に愛がないとSMにならないって昔エロい人が言ってたんだけどなー。え?そういうことじゃない?そうですか。
ともあれ、目の前のこの子は過去に犯罪を犯したというわけではないようだ。
うーん、エルフで美人さんだし多少高くても好きな人は好きだろうし、買い手はいそうなもんだがなぁ。基準がよく分からん。
あれか?呪いがよくないのか?
この子にするのはもう決めたようなもんだけど、その前に少し話だけでもしておきたいなぁ。しておきたいのだが……どうしよう。
と言うのも、さっきこの場所が匂う理由は述べたと思うがそれは目の前のこの子も例外ではなかったりする。
話をしようにもこのままじゃ満足に話もできない。
まぁ手が無い訳ではないが……。
「そうですね、少し彼女と話をさせてもらってもいいですか?ここじゃなんですから少し身なりを整えて……先ほどの部屋でいいですかね?」
そう言って俺は銀貨1枚をエビラに握らせる。
これこそ俺が数々の修羅場をくぐり抜けてきた手腕だ。あいつらすぐにZ◯Pしてくるからな……。
靴を舐めるだと卑屈になりすぎてこの後の交渉に間違いなく支障が出るため却下。というかリアルでそんなことしてたらドン引きだわ。プ◯パガンダは強いんだけど、それやっちゃうと1パターンになってシラケるからあまり好きじゃ無いんだよなー……ってあれ?いつからパ◯ノイアの話になったんだ?
「かしこまりました。それでは準備の方をさせますので先程の部屋までよろしいでしょうか?」
ぶっちゃけ通じるかどうか分からなかったが、どうやら大丈夫なようだった。あれか?商人だし貰えるもんは貰っとけってことなのかな?
会話も程々に二人して最初に奴隷を見せて貰った部屋まで移動する。
部屋まで戻るとエビラは何やらブツブツと唱え始めて体が薄く光りだした。何事かとエビラに視線を向けるとただの生活魔法だと教えてくれた。洗浄魔法と言って体の汚れや服の汚れ、果ては匂いまで落としてくれる便利な魔法だとか。
俺も見習って服の匂いが落ちるようにイメージしてみるとあっけなく使うことができた。まぁ、生活魔法自体は習得済みなわけだしそう驚くことでもないだろ。
「……ハヅキ様は剣士でいらっしゃいますよね?無詠唱で魔法を行使されるんですか?」
あっそんなことなかったみたいです。
「そんなことはありませんよ。たまたまです。」
俺から見ても苦しい言い訳に聞こえるがエビラは納得?したらしく頷いていた。それでいいのかよ商人さん。
そんなこんなで話をしていると部屋の扉がノックされた。おそらく準備ができたのだろう。
エビラが入室を許可するとスタッフの女性とさっきのエルフ、ラナンキュラスが部屋に入ってきた。
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