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World.Dragon.Ship.Classic 飛竜艇世界選手権  作者: 万彩雨虹
過去の乗り手たち
4/58

飛竜艇とドラゴン

 俺の乗るガレオン船ほどの大きさである帆船の前方で、

 ハーネスのようなものに太いケーブルで繋がれた三匹の兄妹ドラゴンが、

 大きな歓声にそれぞれの反応を見せていた。

 三匹とも帆船より2回りほど小さいが、それでも人間からすれば相当な大きさだ。

 真ん中にいる、全身を白い皮膚と鱗に覆われ、

 首元と翼の付け根に赤い模様のあるドラゴンは、兄妹で一番上のアイルだ。

 後ろに流れるようにして生えた数本の角は、どれも羽根のように丸みを帯びている。

 さすがに長兄ともあって、周りを少し見回すとすぐに落ち着き払い、また静かに待機した。

 左側にいる、全身を真紅の鱗で覆われたドラゴンのハイルは、歓声に興奮し、

 早く飛ばせろと言わんばかりに翼をバタつかせ、水飛沫を上げる。

 俺は操舵席にある革製の紐を引っ張った。

 ドラゴンと船を繋ぐケーブルの中にはこの紐、手綱が通っていて、

 引っ張るとそれがドラゴンが付けているハーネスに伝わるようになっている。

 気付いたハイルは長い首を曲げてこちらを見た。

 俺はもう一度ハイルを見ながら、落ち着け、と言うように、優しく紐を引っ張る。

 ハイルは 、わかったよ、というようにバタつくのをやめた。

 それでも湧き上がるものは抑え切れないらしく、

 頭と体をしきりに武者震いさせている。


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