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World.Dragon.Ship.Classic 飛竜艇世界選手権  作者: 万彩雨虹
過去の乗り手たち
32/58

露になった姿

 またしても、あいつは俺の船に体当たりを仕掛けてきたのだ。

 船を若干斜めに傾斜させ、自らの帆が当たらない角度で突っ込んでくる。

 俺はハイルを加速させ、すぐに船尾をずらした。

 あいつの船が迫るが、寸での所でかわす。

 そんな、手を伸ばせば届く距離にまで、船が迫っていたときだった。

 操舵席にいるあいつの姿が、しっかりと見えた。

 褐色の肌のなかにある目は、こちらを見たまま大きく目を見開かれていた。

 光を反射させたそれは、まるで、濃淡の異なる砕かれた琥珀のようだ。

 耳元まで裂けんばかりに広がった口の中には、

 捕食獣のような鋭利な牙が上下噛み合わされている。

 船を曳かせているドラゴンのたてがみに似た短髪と首元には、

 他のドラゴンのものなのか、鱗や牙、鋭い爪を幾つにも連ねた飾りが揺れていた。

 体勢を立て直すため、お互い距離をとる。

 離れ際には、あいつの、やたらと露出の多い戦闘向きな部族の衣装も目に入った。

 露わになっている肌には、ドラゴンと同様に小さい文様が所せましと描かれている。

 しかし毎度のことながら、あの形相だと、とても女性とは思えない。



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