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World.Dragon.Ship.Classic 飛竜艇世界選手権  作者: 万彩雨虹
過去の乗り手たち
3/58

開幕、あの頃の話から



 湖の上、微かに揺れる帆船の中で、俺はガラス越しに空を見上げていた。

 帆船、と皆は呼んでいるが、厳密に言えば、この船の動力は風ではない。

 この船の動力は、ドラゴンだ。

 点々と浮かぶ雲、そして大小様々な飛行船が所々に停泊し、

 その中にいる大勢の乗客がこちらを見ている。

『ソルベル、そろそろ時間だ。準備はいいか?』

 革製のフライトキャップについた無線機から、ラフェーロの太い声が聞こえてきた。

「ああ、問題ないよ」

 俺はフライトジャケットの胸元についた、無線機のマイクに話かける。


『紳士淑女の皆様、いよいよレースの開幕です!

 古き良き伝統から発展を遂げた究極のレース!

 ドラゴンによる、ドラゴンのための、ドラゴンならではの勇壮なる飛竜艇決戦!

 馬も車も、飛行艇ですら見劣りする、大空を舞台にした荘厳かつ過酷な空中戦!

 スタートの瞬間からゴールラインを通過するその時まで

 目を離すことがないようお願いいたします!』


 周囲にこだまする、レース実況者の開始を告げる声に、

 飛行船の中、湖周辺、離れた浮島にいる大勢の観客が応え、

 怒号にも似た歓声の波が押し寄せる。


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