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World.Dragon.Ship.Classic 飛竜艇世界選手権  作者: 万彩雨虹
過去の乗り手たち
15/58

立役者

 このレースは、50年以上の時を経て再び開催されるに至った。

 その理由が、まだ14歳でしかない、このジュリというお人だ。

 初めは大企業の御令嬢の気まぐれだとばかり思っていたが、それは間違っていた。

「キャー! あのドラゴンなんて素敵なのかしら!

 あの角の形、確かマーコール種ね。

 あ! あっちのドラゴンは翼が尾の先まで続いてる飛鼠種!

 でも、やっぱりグローム兄妹のグリフィンロードよね。

 名前の通り、ドラゴンであってグリフィンのような雄々しくて美しい羽根、

 キリっとして鋭い目元、スレンダーでしなやかな腰回り。

 翼の張り具合と鱗の艶やかさからしっかりと育てられているのがわかるわ。

 鷲獅子種の中でもあんなに綺麗なのは中々いないわよ。

 しかも二匹!

 ああ……あんなに綺麗なのにエルフ族の地域にしかいないなんて……

 うちの子に欲しい……

 でも、でも、それでもやっぱりソルベルの三兄妹!

 野生のワイバーンとリントヴルムの血を引く奇跡のドラゴンの子孫!

 しかも大空戦時代に敵の高速飛竜艇を40隻以上撃墜したサイル号を祖父に持つ圧倒的な血統!

 大きなドラゴンにも負けない強靭な肉体と知性!

 はあ……はあ……たまらないわ……」

 そう、ご令嬢のジュリは、筋金入りのドラゴンマニアだ。

 娘の熱烈な要望に、大企業の社長である父親が答えた。

 いや、折れたことによってこのレースが復活したと言うべきだ。

 だが、レースへの参加数から見ても、

 どうやら周辺にはそれを歓迎する者達が多いらしい。


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