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<レティシアの選択 2>

レティの勢いに俺は少し後ずさる。


「私はコウ達の身内になるわ!!」


レティは勢いよく宣言した。


「待て!そう結論を急ぐな!!」


俺は慌ててレティを諌める。


「別に今すぐ決めろって事じゃないから、もう少しゆっくり考えた方がいいぞ」


「そうかもしれないけど、そうしたら今日教えてもらえないじゃない?」


「まぁその通りなんだが、俺達は学園に通うのだからこれからいくらでも時間があるだろ?」


「無いわ!こういう機会を逃すと次に何時来るかわからないわ」


レティはキッパリと言い切る。


「本当にいいのか?将来を棒に振るかもしれないぞ?」


「コウの技術を会得すればそうならないわ。それにコウがそうならない様にしてくれるんでしょ?」


「うぐっ…………」


ぐうの音が出ない程にこちらの考えを見透かされていた。元々こちらの意図せずに情報が漏洩した場合の対策等を用意していた為最終的にはどの様にもできたのだ。


「そこまで言うならいいだろう!!いきなり全部とはいかないけど、その一端を見せよう。だけどその前にレティのステータスを見せて欲しい。もちろん俺も見せるから」


「いいけどどうして見る必要があるの?」


そう言いつつレティはステータスを見せてくれた。


《名前》レティシア=べルシュタイン

《年齢》10

《種族》人間

《職業》サンライト学園一年生

《属性》 火・土・闇

《レベル》16

《体力》170/170

《魔力》150/150

《状態》正常

《スキル》火魔法・土魔法 闇魔法 生活魔法

《固有能力》なし

《加護・補正》火の精霊イフリートの加護

《SP》3pt


「結構優秀だね。一部見せれないけどこれが俺のステータスだ」


レティに加護・補正の欄を伏せた俺のステータスを見せた。


《名前》コウ=アレキシス

《年齢》8

《性別》男

《種族》人間(神)

《職業》サンライト学園一年生

《属性》無(全属性)

《レベル》140

《体力》100,000/100,000

《魔力》300,000/300,000

《状態》正常

《スキル》火魔法 水魔法 風魔法 土魔法 氷魔法 雷魔法 闇魔法 光魔法 無魔法 生活魔法

《固有能力》神眼 自動回復 自己再生 創造魔法 召喚魔法 精霊魔法 時間魔法 空間魔法 結界魔法 神仙術 武神術 陰陽術 錬金術 超能力 能力操作(NEW)道具改造(NEW)

《加護・補正》創造神クリエの加護 神殺し

《SP》5060pt


つい最近SPを使って獲得した新たな能力はNEWの印が付いている。ちなみにこれは本人のみ確認可能だ。


「……………………………」


レティが固まって動かない。唯の屍のよ…じゃない。


「レティ大丈夫か?」


レティの目の前で手を振り意識を確認する。するといきなりレティが動いた。


「これは一体何の冗談?もしかして私からかわれたの?本当のステータスを見せなさい」


「冗談でもからかってもいないぞ。これが俺の本当のステータスだ」


俺は一端ステータスを消しもう一度レティに見せる。


「……………冗談でしょ!?」


「信じられないなら別に無かった事にしてもいいぞ?」


今ぐらいなら記憶を消す事も可能だ。


「ごめんなさい。あまりにも信じられないのを見たものだから………」


「それでどうする?ここが分水嶺だ」


「決意は変わらないわ。そのステータスが本物なら私の目に狂いはなかったって事だもの」


ここまで言っても変わらないなら大丈夫だろう。


「そこまで言うならレティを仲間と認めよう!これからよろしくな」


俺は手を出した。


「ええ、こちらこそ」


レティも返事を返しながら俺の手を握り固い握手をする。こうして本当の意味でレティが仲間になった。


「それと、将来は絶対に俺達の所に仕えないといけないってのは嘘だから」


「えっ……………」


「実際の所、秘密を洩らさなければそれでいい。秘密を知った人を手の内に入れていたいとは思うが強制はしない」


元々、多少の実力がバレても大丈夫だ。


「何よそれ!先に言いなさいよ」


「いやいや、レティの覚悟が聞きたかったから先に話したら意味ないだろう?」


「…………それもそうね。話してくれるって事は私を信用してくれたって事ね?」


「まぁ、そうだな」


「………素直にありがとうと言っとくわ」


頬を染めながらそっぽを向くレティ。


「そういえば、どうして俺達の仲間になろうと思ったんだ?」


覚悟だけ聞いて肝心の理由を聞いてない事を思いだしレティに尋ねた。


「そうね。コウにだったら話さないといけないわね。あれは私が物心ついてすぐの時だったわ」


俺は話を聞く態勢をとる。


「私は神隠しにあったの…………」


レティの言葉に俺は絶句する。


「神隠しってのは文字通り、人が神に隠されるように居なくなる事よ」


俺の表情が神隠しという言葉の意味を分かってない様に見えたのかレティが説明してくれる。


「神隠しにあった私は何処か良く分からない場所にいきなり居たわ。そして、そこには他にも多くの子供が居たわ…………」


「そこには子供しかいなかったのか?」


「えぇ、多少年齢にばらつきはあったでしょうけど、みんな子供だったわ」


ふむ。元の世界で聞いた事があるような話だな………。


「私達はみんな恐怖に震えていたわ。泣いている子供ばかりだった」


「いきなり知らない所に連れていかれ周りは同じような子供しかいなければそうなるだろうな」


「そして、しばらくすると女の人が来て私達に向かってこう言ったの」


―――――――――――― ど れ か ら 食 べ よ う か ――――――――――――


普通の子供がそんな事言われたらトラウマ確定ものだな。


「だけど恐怖で震えてた私達は一瞬何を言われたかは分からなかった…………そして、その女の人が一人の男の子に近づくと………そのまま頭から………食べられたわ」


「なっ!?」


そんな事をするのは普通の人間では考えられない。俺の推察が正しければ……………。


「私達は逃げ惑ったわ。だけど元々囚われの身。何処にも逃げ道などなく、一人また一人と食べられていったわ。そしていよいよ私も食べらせそうになった時に目の前が強烈な光で覆われたわ」


「光?」


「ええ、まるで太陽のみたいだったわ。その光がなくなると先ほど化け物の様に見えた女の人がまるで聖母の様になっていて、私達に謝りながら次々に子供が消えていったわ」


光が何かわからないが推察通りならおそらくアレなのだろう。もしそうだとしてなぜこの世界にいるのか気になるな。


「それでどうなったんだ?」


「気付いたら家の中にいたわ」


「その話を家の人には?」


「話したわ。結局原因等は全然わからなかったけど一応事件は解決した事になったわ。だけど私はこの時思ったの。何もできないって事があんなに怖い事なんてって」


「しかし、子供だったら仕方ないだろう?」


「そうね。だけど今同じような状況になっても変わらないと思うわ」


「今だって十分子供だろう?」


「だけど、コウならどうにかできるんじゃない?」


レティの質問にどう答えたものか……………。


「相手がどんな存在かわからないから何とも言えないが、今のレティより打てる手が多いのは確かだな」


「でしょ!だから私もその打てる手を増やしたいの。私自身もうあんな思いしたくないのもあるけど、誰にもあんな思いしてほしくないから」


レティの言葉からやさしくて強い覚悟が伝わってくる。この思いがあったから俺の強さに拘っていたんだな。一緒だな…………。


「よし!さっそく今から一つ増やすとするか。行くぞ!!」


「ちょっ、いきなり!?」


俺はそう言って勢いよく立ち上がり驚いてるレティを掴んで部屋から出た。

大変お待たせして申し訳ございません。ようやく投稿できました。


これからはもう少し短期間で投稿できるように頑張ります。と言いたいのですがもうすぐまた忙しくなりそうなので投稿期間がどうなるかわかりませんが、最後を目指して途中では終わりませんので温かく見守ってください。

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