<信頼>
シルフィーが来た次の日の朝である
俺はさっそく鍛錬をするためにシルフィーの部屋に向かった
コンコン
「しるふぃーおきてる?」
「コウ様ですか?起きてますよ。入って大丈夫です」
そう言われ俺はシルフィーの部屋に入った
シルフィーの部屋と言っても客間の一つをシルフィー用にしただけどな
「おはようしるふぃー。よくねむれた?」
「おはようございますコウ様。こんな朝早くにどうしました?」
朝日に照らされ輝く金髪を靡かせたシルフィーに聞かれて少しドキドキしてたのは内緒だ
「いまから、たんれんをしたいとおもってね。あさはやくからだけどおねがいできる?」
「今からですか!?よろしいですけどすぐには難しいですね」
シルフィーは驚いた後、難しい顔をしていた
「どうしてすぐにはできないの?」
「色々準備がありますから。私もまだコウ様がどれくらい能力があるかもわからないですから鍛錬メニューが作れません」
あぁ、そうだったな。
この世界では5歳になった時に教会で洗礼を受けステータスを見ることができるようになる
ステータスは任意の人に見せることができ、偽装や偽造ができないから身分証明書の役割も兼ねている
一歳の俺ではステータスを見る事ができないのが常識で直接どれくらい動けるとかは見ないとわからないって事だろう。ステータス出せるんだけどね
まぁ、でも昨日会ったばっかりだし、お互いをあまり知らないってのも良くないよな。これからおそらくずっと一緒に居ることになるだろうし
こちらでの騎士の誓いみたいなあの宣誓はものすごい重みがある。一生に一度も言わない事がよくある話ってレベルの重さだ
そこまで言ってくれたシルフィーにはやっぱりちゃんと向き合うべきだよな
俺はそう思い今日の鍛錬を諦めることにした
「では、きょうはたんれんをあきらめるから、おたがいのことをはなそうよ」
「お互いの事ですか?」
「そう。これからいっしょにいるんだからおたがいをしったほうがいいでしょ?ぼくもしるふぃーにはいっぱいききたいことあるけど、しるふぃーもぼくにいっぱいききたいことあるでしょ?」
「はい、そうですね。さすがですね!では先に私の方から話しましょう」
シルフィーは自分の境遇について話始めた
まず初めにシルフィーの境遇を語る上でも必要な、俺たちのいる公爵家の領地について話そう
公爵家の街の名前はルクサ。海に山に森に囲まれた街だ。近くにある大きな山はギルレ山脈と言ってとても大きく険しく多種多様な魔物が住んでおりその強さも他と比べ物にならないといわれている
なぜこんな場所を任せられてるかと言うとこの山を越えた先に王都があるからである。
普通ならこの山は越える事が不可能とされており一流の冒険者でもよっぽどのことがなければ入る事すらしないのだが、王家はこの山の下に秘密の抜け道を作り出口をルクサにしたのだ
城で何かあった時の逃げ道としての役割で公爵家はこの土地を治めている。そしてもう一つ理由があってそれはルクサの近くの森である
この森は、森羅の森といい神獣や聖獣、精霊などが多く住んでいるといわれている。そして、そこには秘密の集落がありその集落はエルフの里である
公爵家はこのエルフとの外交も任されておりこの土地を治めることができるは王家の信頼できる公爵家以外にはいないのだ。だがしかしこれは王家と公爵家しか知らない秘密であり普通には資源豊かで活気のある町程度しか周りは知らない
そして、シルフィーの話に戻るがシルフィーはそのエルフの里の長の娘らしい
シルフィーは年齢は16歳でこのままだと里の者から婚約者を選び里で一生を終えなければならなかったらしい。そこに渡りに船とばかりに俺の家庭教師の話が舞い降りた
普通ならあり得ないが長い付き合いの公爵家だから里長は前向きに検討していた。しかし誰を選べばいいか迷っていたらしくそこにシルフィーが名乗り出た
外交的にもシルフィーが行くのが望ましい上に、シルフィーならある程度の権限を持たせられる。
それにこれからシルフィーが外交で付き合っていかなければならない公爵家とシルフィー自身が仲良くなっておって損はないし、シルフィーに少しは外を見せてやりたい親心
シルフィー自体が行きたがってるのもあり、シルフィーが家庭教師として来たわけだ
「私については大まかにこんな感じです」
「おしえてくれてありがとう」
俺はニコッと笑った
「い、いえ聞いてくださいましてありがとうございます」
シルフィーは顔を朱くしていた
「じゃあ、つぎはぼくについてはなすね」
しかし、俺の話はとんでもない事のオンパレードすぐに信じてもらうのは難しい。普通の大人が言ってればまた別だが一歳の俺が言ったら信じてもらえない確率が高い
てことで、俺はまずてっとり早くステータスを見てもらうことにした
「はなすまえに、ぼくのすてーたすをみてもらおうとおもう」
「コウ様は一歳でまだステータスを見れませんよ?」
シルフィーは不思議そうな声で言った
「すてーたす!!」
俺はステータスを出しシルフィーに見せた
「えっ、うそ、どういうこと?コウ様これは?」
目の前で当たり前すぎる常識が崩れたらこういう反応にもなるよな
「いいからすてーたすをみて」
そう言われたシルフィーはステータスを見て驚愕した
「えっ・・・・・・・・・・・」
10秒くらフリーズして
「コウ様これは一体!?」
「それが、ぼくのすてーたすだよ」
シルフィーに見せたステータスは次の通りだ
《名前》コウ=アレキシス
《年齢》1
《種族》人間(神)
《性別》男
《職業》なし
《属性》無(全属性)
《レベル》1
《体力》1,000/1,000
《魔力》1,000/1,000
《状態》正常
《スキル》火魔法 水魔法 風魔法 土魔法 氷魔法 雷魔法 闇魔法 光魔法 無魔法 生活魔法
《固有能力》神眼 自動回復 自己再生 創造魔法 召喚魔法 精霊魔法 時間魔法 空間魔法 結界魔法 神仙術 武神術 陰陽術 錬金術 超能力
《加護・補正》創造神クリエの加護
《SP》100pt
「これはもう凄すぎてなんて言っていいかわかりません」
シルフィーはもう苦笑するしかないようだ
「このすてーたすについては、いまのところぼくとしるふぃーだけのひみつだよ」
「わかりました。それにこんなステータスを喋ったら周りが大騒ぎですね」
「そして、ぼくはもうひとついわないといけないことがある」
「これいがいにもあるのですか!?」
「うん、ぼくはこのまえまでちがうせかいでいきていて、そこでかみにであっててんせいしてうまれてきた」
シルフィーは頭から湯気が出そうなくらい混乱していた
俺は三時間かけてシルフィーに俺について色んな事を説明した
「そうですか。例えコウ様がどんな方であってもあの時の私の言葉に変わりありませんので気にしませんよ!!驚きはしますけどね」
そう言ってニッコリ笑う彼女はまるで女神のようだった
こうして俺とシルフィーは互いの事を知り信頼を深めていった
毎回その日に書き上げているのですが今日の分は今日色々と忙しい事もありかなりの速度で書き上げました。ですので誤字脱字や文章や構成などが矛盾やおかしいとこあるかもしれませんがご容赦を
そういうとこがあれば教えてもらえると嬉しいです。皆様が読んでくれたり、指摘してくれたり、褒めてくれたりそういうのが糧となってこの小説が出来上がっていきますのでこれからも応援よろしくお願いします