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パパは紳士

 仕方なく、家に帰ることもないまま3日が経った。学校は3日間休むことにした。つまり、私は今この人と同居中である。

この人っていうのは、私の“パパ”のことだ(いかにも疑わしい)、

名前:一瀬いちのせ 明雪あきゆき←本名かどうかわからない。

年齢:21歳

性格:優しくて紳士的←とてもパパには思えない

容姿:キアヌ・リーブスも恐れをなす美貌

好きな食べ物:コーヒー牛乳プリン


これが、私の知ってる“パパ”情報だ。勿論、この3日間で入手した。

そして今、新たな情報が“パパ”プロフィールに刻まれようとしている・・・・。


「おはよう、ちぃ。今日から学校だが、大丈夫か?」

朝食の最中、朝から100万ボルトの笑顔を向けながら“パパ”は聞いてきた。

まぁ、父親っぽい発言といえばそれまでなのだが、なんだか違和感がある。

今まで父親がいなかったせいだろう。

「ぁ、はい。大丈夫です・・・。こちらこそ、仕事を3日間も休んで頂いて申し訳ないです。」

「アハハ。そんなに固くならなくてもいいよ。親子なんだし、これからもその口調じゃ疲れるでしょ?」

ぁ〜。これからもやっぱ一緒に住むんだぁ・・・。

なんか、微妙な心境だ。

最近は親が離婚してもカッコイイ“パパ”なら許せる〜っていうか、そっちの方がいい!っていう子どもが増えているらしいが、実際そうなってみると案外ツライ。

                    ・  ・

「そうだ!学校でなにかあったら、パパがすぐに助けるから♪」

(わざわざ強調しなくても、この3日であなたが私の“パパ”だってことはわかりましたから!っーか、助けるってどうやってだよ・・・。)

と、私は心の中で毒づきながらも曖昧な返事をした。

“パパ”は得意げだった。


「じゃあ、行ってきます・・・・。」

「はいは〜い。いってらっしゃい♪頑張れよ♪♪♪」



私の学校は有名な進学校で生徒は様々な地域から学校に通う。電車やバスを使い、長い人で片道3時間かかったりする。まぁ、私もそのうちの一人なのだが。いつも、学校の最寄駅で親友のマナと約束している。たまに、家が近くにあるオタケが家まで迎えに来てくれるので一緒に行ったりするが、今日は見当たらなかった。


よく考えてみると、私はこの人の実の娘じゃない。いくら自分が愛した人の娘でもここまで父親らしく振舞うものだろうか・・・。疑問が残る。いわば、私はあの人にとって異性の他人だ。年も近いし。私だってそれなりの意識はするし、もしかしたら・・・って思うときだってあるのにあの人は何もわかっていない。っていうか、たかが16歳の小娘にそんなこと心配されても、あの人が可哀想なのかもしれない・・・。せっかく優しく接してくれてるのに。これからは唯一の家族になるんだし・・・。私は途端にひどい罪悪感に見舞われた。。


「うん・・・これからはもっと親子らしく接してもいいかもしれない!ぅうん、それがダメならあの人のことはお兄ちゃんって思えばいいわけだし♪」

私は一人で喋っているのを承知で大きな声を出して弁解した。言わずにはいられなかったからだ。でも、その後、私が街中で一人訝しげな視線を他方から向けられたのは言うまでもないだろう・・・。

-------------------------------------------------------------------------------------

ピピピピピピピピピピピピピピピ・・・・

電池時計の電子音が鳴り響く。だが、この家の主は微動だにしない。ずっとソファーに座ったままだ。


「さてと、ちぃも学校に行ったことだし、俺も本職に戻りますか。っていうか、まさか俺がパパになるとはね〜。運命ってどう転ぶかわかったもんんじゃないな、ま、ちぃちゃん可愛いからいいけどね♪“ちぃ”かぁ〜久々に楽しめそうだな。」

男は不敵な笑いを浮かべた・・・。


こんにちは。初めまして!やっと次話投稿の仕方を理解した日生です。まだまだ未熟な点ばかりなので、もしよろしければ、改善すべきところを書いていただけたら嬉しいです!宜しくお願いします。

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