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逃げたいのだが!?


勇者を倒した後、俺は屋敷に帰ってきていた。


理由は置手紙を書くためだ。メイが事情をしているとはそれが信用される保証はない。だから、一応家族には事情を知ってほしいから、手紙を残そうと思って帰ってきたのだ。


誰にも気づかれることなく、部屋に入ることができた。

自分の机の引き出しから、インクと羽ペン、紙を取り出す。そして、手紙を書きだした。


手紙に書く内容は、こんな状況になったことへの謝罪と今までの感謝だ。

書くのに時間が掛かってしまったが、まだ大丈夫だろう。

俺は屋敷を出るために、廊下に出た。


「グレン様?」


背後からそんな声が聞こえた。この声はメイだろう。

俺は何事もないような表情を作り、後ろへ振り返った。


そこにいたメイはすごく悲しそうな顔をしていた。もしかして、何か感づかれたのかもしれない。


「どうかしたのか?」


「どうかしたのか?ではありません!!!」


メイは憤りをぶつけるように、声を大にしてそう叫んだ。まずい、これでは他の屋敷の人間まで来てしまう。彼女はキッとこちらを睨みつける。

そして、俺に掴みかかってきた。


「私、気づいてたんですよ?グレン様がここから逃げ出そうとしているの」


「ハハ、気づかれてたのか?ちなみにいつ気づいたんだ」


そう話している彼女の瞳には、光が宿っている気がしなかった。狂気に染まったそんな顔に恐怖を覚え、咄嗟に話題を変えようとそんなことを尋ねる。

すると、彼女が楽しそうに笑った。目はわらっていないけど。


「そんなの簡単ですよ。まず、勇者様と初めて会った日にお話ししましたよね?多分、私と話す前は逃げようと思っていましたよね?」


ああ、そうだ。俺はあの時点で逃げようと考えていた。


「それに、好きな人がいたなんて嘘を聞いた時に確信したんです。だって、グレン様は一人で戦うことよりも使えるものは何でも使うタイプの人です。そんな人が、親に嘘をついて一人で勘違いの件を解決しようと思うはずがありません。と言うことは隠したい事情がある。そこまで考えればあとは、自ずとわかります。どうですか合っているでしょう?」


「ああ、合っている」


狂気的に早口でそう言ってくる彼女の姿は、とても怖かった。

ここまで言い当てられると、全身に寒気がする。

なんかメイって将来ストーカーになりそうだな。


「わかっているのですから、対策するのは当たり前ですよね?」


その言葉に違和感を覚えた。

まさか・・・


「勇者を学園に呼んだのはお前の仕業か?」


「正解です!」


「俺が捕まったらどうするつもりだったんだ?」


「あの程度の輩にやられるグレン様ではないでしょう」


そう言い切る彼女。信頼されていることを喜ぶべきか、それともここまでの狂気を怖がるべきか分からなくる。


ここでつかまるわけにはいかない。彼女には悪いが逃げさせてもらおう。

俺は彼女を払いのける。

彼女は払われた勢いで地面に倒れる。


「すまんな、俺は逃げる」


()()()()()()()()()()()()()()?」


彼女がそう言った途端。

廊下に俺の部下たちが現れた。洗練された組織としての動きと、確実にこの一瞬で退路を塞ぐ練り上げられた作戦に正直に感心する。

まあ、俺が育てた部隊なのだからこれくらい当然だ。


この部隊のメンバーは、俺が各地で拾った身寄りのない奴らだ。だから、俺を裏切ることもなく、指示が正確に通るため重宝していたのだがな。こんなところでそれがあだとなるとは。忠誠心は時に主人に刃を向けることがあることは理解しているが、いざ自分に降りかかると複雑なものだ。

せっかく、両親に直談判して作った舞台だったのに残念だ。


「あなたが育て上げたこの部隊で、あなたを止めます」


そう言ったのは、副官のノアだ。

今の彼女からはメイと同じ狂気を感じる。


だが、まあ、俺が育て上げた部隊であることは認める。それにより統制されており、個人個人が部隊長レベルの実力を持っていることも評価している。

ただ、肝心なことを忘れているようだ。この部隊を鍛え上げたのは俺だ。

個人としての強化を手伝ったのも俺だ。


つまり、こいつらの弱点も癖も全て手に取るようにわかる。


「その程度で止まると思うなよ」


そうして、俺はその部隊のメンバーと交戦した。


残ったのは地面に伏した部隊のメンバーと()()()()()()()

ご覧いただき、ありがとうございます。

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