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変えなければいけない事?

諸事情で投稿が開いてしまいました。申し訳ありませんでした

壁面のクッション剤に頭をぶつけた所で目が覚めた。

頭痛と吐き気と体中が痛いのはきっと馬車の中で寝てしまったからだ。


乗り出した身をソファーに沈めようとした時、斜め前の教会の鐘が激しく鳴った。

勢いよく両開きの扉が開いて、かしこまった服装を着た5人の警ら隊が出てきた。

手には猟銃のような長い銃を持ち、大きな声で掛け声をかけながら、横一列に並んだ。


バンバンバン!


空に向かって空砲を撃つ。

ぐるぐると記憶の渦が押し寄せる。


毎回の事だが、空砲の音でこれまでの記憶がよみがえる。

まるでオルゴールのスイッチを入れた時の様だ。


オルゴールは寸分たがわぬ音楽を奏でる。それと同様に、自分の行動を替えなければ、全く同じ3日間を繰り返すのだ。

この終わらないループ。

何かを変えてもまたやってくる『今日』という日。


今までは一人でこのループを終わらせる方法を探っていたが、今は強い見方がいる。

15回目のループで、イステル氏からタイムループをしていることを聞かされた。


あれから、改良を重ねること23回目。

15回目の時は大きな進展があるかもしれないと期待したが、いまだ何の進展もない。

どの行動を変えると進展するのかわからず、私達は壁にぶつかっていた。


まずは、エリーおば様に出会い、なんとかオペラに途中入場して、イステル氏と合流する。

ここまではスムーズにできるようになった。


プラチナチケットのボックス席に案内され、イステル氏と合流する。

そして幕間になると、イステル氏とエリーおば様は挨拶をかわすのだ。


それからこちらを向く。

「お久しぶりですわイステル様」

私の挨拶に嬉しそうにほほ笑む。

「ダンフォード侯爵令嬢、お久しぶりでございます」


私達はお互いに、またタイムループをしたことを悔しく思いながらも、一人だけこの時空のポケットに取り残されたわけではないことを悟り安堵するのだ。


15回目の時、イステル氏からタイムループについて聞かされ、16回目以降は結婚式のパーティーでイステル氏と合流してからドラテオ公爵家で話し合うようになった。

その度、何が原因なのか突き止めようと二人で協力し合っているが、いまだに原因はわかっていない。


今回は、皆が楽しそうに踊っている様子を眺めながら、スパークリングワインを飲んで相談をする。


「ここ数回は全く進展がありませんわね」

私の呟きにイステル氏は苦笑いした。


「人助けって一体何なのかしら?」

今までチャリティーなどに全く興味がなかったので、結婚相手を探す目的で何度も参加しているが、興味が湧かないので、内容は考えた事がなかった。


「言葉通り、人のためになる事ですよ。今までチャリティーオークションで沢山の物を落札されてきたのではありませんか?」


「そうですけど、純粋にそれが欲しかったからで、オークションの主催者や意義などは考えた事がありませんわ」


「そのうちわかる時が来ますよ。きっと。それより、パーティーに最後まで出席していて、気になっていたのですが、新郎側に最初から最後まで空席だった席があるのですよ。結局参加しなかった方がいるんですね」

イステル氏は疑問に思ったことを口にする。


「それは、リュック・ラブラジュリ公爵子息のお席です。ご兄妹で出席予定だったようですが、妹君であるルアーナ・ラブラジュリ公爵令嬢が事故にあわれて、急遽欠席されているようです……って、大切な事を思い出しました!」

にこやかに答えた後、忘れていた大事なことに気が付いた。


「ラブラジュリ公爵家の兄妹は、私達と同じオペラを観劇しています。その帰り道に事故に遭うらしいのです。馬車に暴走した馬がぶつかるらしいとそういえば噂がありました」

「それは誰からですか?」

結婚パーティーの席で、スパークリングワインを飲んで、踊っている女性達に視線を送る。


「7回目のループの時、彼女たちの誰かが話しているのを聞いてしまったんです」

「そうですか。では、ルアーナ・ラブラジュリ公爵令嬢を救わないと、先に進めないのかもしれませんね。では、次回の24回目で事故から救いましょう」

「どうやって?」


「そもそも、エリー伯母様もダンフォード侯爵令嬢もオペラに遅れるのは事故渋滞のせいなんですよね?」

「そうですわ」


事故渋滞がなくても、そもそも遅れる予定だった事はこの際黙っておく。


「その事故の後処理が遅れているせいで、毎度オペラからの帰り道も混むのです。だったら事故の後処理を手伝えば、暴走馬が居なくなるかもしれません。それには、一つ大変心苦しいお願いをしないといけないのです」


「なんでしょうか?それはわたくしに出来る事ですか?」


オペラを最初から観劇しているイステル氏には無理なので、私にお願いするつもりなのかもしれない。

私に何ができるだろうか?生き残るためなら何だってするとは思っているが、できれば無理難題は回避したい。



ちょっと腰の調子が悪くてPCの前に座れない日々が続いております。

しばらく投稿が不定期になります。

申し訳ありません。

是非、投稿を待っていただけると幸いです。

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