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オルビア国物語  作者: バルカン
第1章
9/72

成人式 2

ルナの成人式の準備は思いの外大変だったが


メイドが3人掛かりでヘアメイクからネイルケアから

ドレスの着替えまで何から何までサポートしてくれたお陰で、それなりにスムーズに終わる。



(さて、それではお父様の所へ行こう)



一階へ降り、オーウェンの書斎に向かう。



アッシュはもう話が終わったのであろう。

既に部屋の外にいた。



____コンコン!!



「失礼します」



どうぞ、と声がしたので書斎に入ると、にこやかに座っているオーウェンがいた。



「やぁ、ルナ本当に綺麗だ。

ドレスも良く似合っているよ。


さぁ、座って」


オーウェンの机を挟んで正面に座る。



「今日はルナが成人を迎える大事な日だ

父親として、贈り物をしたいと思ってね!


色々準備をしたんだ、受け取ってくれるかい?」



「お父様………

ありがとうございます、とても嬉しいです」



「贈り物は3つあってね

手早く終わらせよう。


まずはこれだ」


といって、オーウェンは机の上にあった箱を差し出す。

真っ黒の小箱で四隅に銀の装飾が施してある、綺麗な箱だ。



開けてごらんと言われルナは、蓋を開けた。



「すごい………綺麗」



とても、大きな紫色の宝石のネックレスが入っていた。


太陽の光を浴びてキラキラと輝いており、それでいて目立ちすぎることのない、爽やかで上品な色合いである。



あまりジャラジャラとしすぎないよう短めのチェーンに


細やかな装飾が施された宝石台も見惚れてしまうような美しさだ。

うっとりとした表情でルナは言った。



「こんなに素晴らしい贈り物を、

私の身には余る程の美しさで、言葉が見つかりません。


お父様、ありがとう」



「そんなに喜んでくれるなら、用意した甲斐があるよ

さぁ、着けてごらん、より一層美しくなった姿を見せてくれ」



ネックレスをつけ、顔を上げる。



「本当に良く似合うよ。満開の藤の花より美しい

立派な女性になったね、大切にしてもらえるかな?」



「もちろんです」



「それは良かった

さて、次の贈り物なんだけど


まぁ、贈り物っていうと少し語弊があるかもしれないけど…

明日からね、アッシュが正式に君に仕えることになる


本人にはさっき伝えて、了解は得てあるからね


私が命令して娘の護衛を任せるのではなく、ルナが主人になるんだ。

当然、その分ルナが負うべき責任も増えるのだけれども…

同じ家で育ったんだ、君達なら上手くやれると信じてるよ」



「アッシュが……………

わかりました、彼が胸を張って私の護衛だと誇れるよう、精進します」



「うん、その意気だ


さて、最後の贈り物が一番大切かもしれない、私からのメッセージを受け取ってくれ




ルナ、自由に生きなさい。


君の人生だ、周りに流されてはいけないよ。

自由な人生を歩むために


物事を決めるときは自分で選択をし、責任を持って行動することだ


信念を持って歩めば自ずと結果はついてくる、助けてくれる友もできるだろう。



迷う事もあるだろう、苦しいときもあるだろう

でも、自分で何かを決める事を恐れてはいけないよ



私はそうした生き方をするよう心掛けてきた。

偉そうにひとに説教できるような立派な人間ではないかも知れないが、これでも一応父親だ…


助けくらいにはなるだろう。


あと、一番大事なのはこれからなんだが…



ルナが、この先どうしても困って助けが欲しい時


人生に行き詰まってどうしようもないようなことが、もしあれば



この屋敷の地下の一番奥の部屋の壁を開けるといい

君の人生の助けになるものが入っているはずだ


そのための鍵はもう…渡したからね」


といって、オーウェンはルナのネックレスに視線を落とす。



「助けに………なるものですか?」



不思議なメッセージにルナは困惑した表情をする。



「あぁ、そうだ

本当に困っている時だけだよ


順風満帆に生きている内は、中身に大した価値は無いと私は思っている


だから、困った時にだけ思い出してくれれば良いよ」



「………………………………わかりました。

ありがとうお父様、それでは行ってきます」




「いってらっしゃい、帰って来る頃にはソフィも到着しているだろう


楽しんでおいで」



書斎をでると、少し頭を下げうつ向き加減のアッシュがいた。



「さぁ、行こうかアッシュ」



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