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オルビア国物語  作者: バルカン
第2章
49/72

手紙そしてこれから

4人は玉藻の長の部屋を訪れ、今後について話し合っていた



「いや、大事な時にスマンかったのぅ、

じゃが、しばらく里を開けておる内に色々と変化があったみたいじゃな


アッシュ、随分と手足が自由に動くようになったもんじゃな!

しっかり、己の責務を果たすが良い。


それと、ルナじゃったの?

色々と大変なことに巻き込まれて気の毒じゃったが

立ち直れたみたいじゃな

大丈夫か? 」



「はい、先日は大変な無礼を致しまして、先ずは謝罪を___」


「よいよい、妾はそんなもの求めておらぬ

これからも大変な事が続くであろう御主達にしてやれるのは僅かばかりの支援だけじゃ……


心許ないとは思うが、何でも言うが良い

とりあえずはアドニスとの連絡じゃな、ちょうど伝々梟(でんでんふくろう)がついた

遠慮せずに読むが良い」



4人は手紙を開いて

中身を確認する


____________________

ルナ、アッシュ 元気してるか?

ジェイド、フィリア ちゃんと2人を送り届けてくれてありがとうな。


アタシの潜伏場所は万が一の事も考えて明かせないが

皆変わらず、元気してるさ。


この前、ジェイドとフィリアには伝えたがしばらくはルナ達に同行して助けてやってほしい。


さて、本題に入るが状況はあまり良くなっていない、

アタシがお尋ね者でいるうちは表だって行動することができないから情報収集については玉藻達を頼るしか無いだろう。


余裕があればアタシを罪人に仕立て上げた奴をとっちめて

ソフィやオーウェンを探したいんだが、今はその余裕が無い。

王国軍はしばらくアタシの事を諦める気が無いみたいだ…


情けないが、捜索の手が緩まない限りは動けないだろう。

敵の本当の狙いとオーウェンとソフィの捜索はどうやら任せるしか無いみたいだ。


先んじて、2人の捜索は玉藻に頼んであるから何かわかったら教えてくれるはずさ


悪いな…

どうか無事でいてくれ、また宴会の続き

楽しみにしているからな。


また、連絡する。


_____________________



「そんな…悪いだなんて…私が巻き込んだんだ…

大変なのはアドニス様も同じなのに…」


「あぁ、だから俺達の手でなんとかしてやろうって話だろ? 」


「アッシュ… 」


「私たちもお手伝いしますからね!

ね! ジェイドさん 」


「フィリア… 」


「まぁ、アドニス姐さんのためやからなぁ

しばらく、付き合ったるわ! 」


「ジェイド… 」


ルナは三人の顔をそれぞれ見る


「皆、ありがとう…」



「妾からも、伝えることがあっての

手紙にも書いあったが、里の諜報員たちにはすでに御主の家族の捜索を命じてある。


御主の姉の居所が掴めたぞ」


「ソフィの?

居場所は?ソフィは無事なんでしょうか? 」


「落ち着くのじゃ、

と言いたいところだが、あまり悠長にしておる時間は無いのも事実

慌てずに聞くのじゃ、よいな?

急いて事は上手くいかんぞ? 」



逸る気持ちを落ち着かせ、玉藻の話を聞く。



「御主の姉、ソフィは西部の街ダングフォートで確認されておる。

拘束され、檻に入れられた状態で見つかっておる故、恐らく奴隷商に捕まっておるのじゃろう…


あそこは西部で一番規模の大きな奴隷市場があるからのう 」



「そんな…姉さまが奴隷だなんて…」


「時間は限られておる…

ダングフォートでは月に二度、街の中心にある闘技場で闘技大会が開かれる、その闘技大会に合わせて奴隷市が開かれるのでな

恐らく、その時には奴隷として売られてしまうじゃろう


万が一買い手がつかぬ時は、そのまま闘技場行きじゃ。


次の闘技大会は8日後

幸い、ダングフォートはこの森を西側に抜けて北上すればそう遠くは無い。


必要な物は全て持っていくが良い

準備が整い次第ダングフォートに向かうのじゃ! 」


4人の向かう先がダングフォートに決まった

ルナの姉ソフィの救出だ



「御主達に、伝々梟を1羽貸してやろう。

妾やアドニスと連絡を取りたいときに利用するが良い

後で、かごめから受け取るのじゃ」



「玉藻様、

多大なる御支援、感謝致します」


ルナ達一向は早速準備のため、立ち上がり退室しようとしたが部屋をでる前

思い出したようにアッシュが玉藻に質問をしていた。



「玉藻様、1つ聞きたいんだが良いか? 」


「なんじゃ?何でも聞くが良い」


「俺達の事を狙っている連中の正体を知りたいんだ、

それなりに組織だって動いてる奴らだって事まではなんとなく予想がついてる。

アドニスを嵌めようとするなんてどう考えてもそこらの小悪党ができる事じゃない。


王国のそれなりに地位のある奴じゃないかとふんでいるんだが…… 」



「フム……

それについては、妾たちも探っておるのだが……

オルビアの国中の貴族を当たるわけにもいかんのでな……

正直、調査は難航しておる……


せめてもう少し敵の情報があれば……

御主ら何か気がつくことはなかったかの?

些細な事で良いんじゃ…… 」



「______(さそり)……」


「なんじゃ? 」


「……蠍の刺青です。

屋敷で私を襲ってきた男と森で待ち伏せしていた魔物使いの男

2人とも手の甲に黒い蠍の刺青が入っていたんです……

偶然とは思えない…… 」



「____(さそり)じゃと? 」


「玉藻様……心当たりがあるのですか? 」


「妾も、詳しい事は知らぬ

噂程度に少し耳に挟んだ事があるくらいじゃ

しかし、御主らの見た刺青に間違いが無ければ、

おそらく連中の名は


'夜鷹(よだか)'


名前以外の情報は殆ど出回っておらん故に妾も今話してやれる事はここまでじゃ


引き続き調べておこう。

わかり次第、伝々梟(でんでんふくろう)を飛ばすようにしよう」



「承知致しました、よろしくお願いします。

では、私達は準備に向かいます」



ルナ達一向はソフィ救出のため

玉藻の屋敷を後にするのだった。

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