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オルビア国物語  作者: バルカン
第2章
33/72

追跡者

森の中をルナとジェイドが疾走する

ジェイドは敵の攻撃によって毒に侵されてしまったため、振り落とされないよう馬に掴まるのに必死だった。



ルナも、ジェイドが落ちないよう気を遣いながら馬の手綱を操作しているため後方に注意を払う余裕が無い。




「ジェイドッ!

気を失ってくれるなよ…


さすがに面倒見きれないぞ…」

祈るように(ささや)くルナ




「・・・・・・・アホゥ・・・

俺を・・誰やと思てんねん・・・


死んでも離さへんぞ・・・」



身体が痺れ、うまく喋れなくなってきているが

それでも手に力を込める



「冗談が言えるなら、まだ大丈夫か…

しかし、あまり悠長にしてる時間は無さそうだ…」




「待ちなよぉ!

お前らがどこに行こうと、音で追えるんだから


どこに逃げたって無駄だよぉ?


いい加減あきらめな?」



馬で走るルナ達の後ろを自分の脚で走って追い掛けてくるマルクス

魔物を喰って強化された身体は禍々しく筋肉が盛り上がり馬の脚に追い付きそうな程の速度で追い上げてくる。



「ハハハハハハッ」



笑いながら追ってくるマルクスはルナ達に向かって腕を振るう


毒を(まと)った爪がこちらに向かって飛んできた。



「_____っ!

ジェイド! 借りるぞ!



っ!重いっ・・・」



ジェイドの戦鎚を掴み後ろに構えるルナ

武器の重さに若干体勢を崩しつつもなんとか攻撃を防ぐ



「ふぅん、やっぱりしぶといねぇ

でもそろそろ飽きてきたんだよ


さっさと死んでくれないかなぁ!」



更に、速度を上げ迫り来るマルクス

腕を振るい毒の爪を飛ばす攻撃がとうとうルナ達の馬に当たってしまい。

大きく嘶いてゆっくりと減速し倒れてしまう。



____ズザァァァ!!

____ドシャ!



馬上から投げ出され、地面に転がるジェイドとルナ

背中を打ちつけ、肺の中の空気が強制的に吐き出され苦しさに悶える。



酸素を求めてなんとか息を吸い込んだ矢先、目の前にはマルクスが追い付いてきていた。



息も絶え絶え、なんとかジェイドの戦鎚を振り回して牽制しようとするが、あっさりと避けられ首を掴まれ持ち上げられる…



「グ………ウゥゥ………」




脚で敵を蹴ろうとバタつかせるがマルクスは魔物の力で腕を長く伸ばし強烈な力で締め付けてきた



「ふぅ、最後まで抵抗する姿勢は見上げたもんだね

でも、もうおしまい!

面倒だからさ、最後くらい綺麗に死んでくれよ」




パクパクと苦しそうに口を空け

手を伸ばすルナ



意識が薄れ、視界が狭窄(きょうさく)するなか遠くから、フィリアの声が聞こえたような気がした。




_________________________



フィリアはアッシュを乗せ森の奥に向かってとにかく走る。

残った2人の事はとても心配だが、今はとにかく安全な場所にアッシュを運ぶことが優先だった。


残って一緒に闘いたい気持ちを抑え、振り返らずにとにかく走る。




森の奥に向かうにつれ辺りは暗くなり、うっすらと霧がかかってきた。




しばらく走り続けた後、馬の走る速度を落として後ろを振り返るが追手が来ている様子は無い。



霧が深まり異様な程静かになった森の中で、一際大きな木のウロに小さな体でなんとかアッシュを降ろし


「必ず、戻ります!

少しだけ、待っていてください」


と伝え、立ち上がる。



その瞬間、首もとにヒヤッとする感覚があり

冷たい、金属のような物が押し当てられる。





「_______ヒッ!」

「動くな…お主、何者だ…」




杖を握り締め、覚悟を決めて反撃しようと魔術を練り始めた時、頭上から(たしな)める女性の声が聞こえた。


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