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オルビア国物語  作者: バルカン
第2章
30/72

安寧の森

「誰かなんて聞いてどうするの?

どうせ、そう長くは生きられないんだよ?


ヒヒダルマからも逃げ切るなんて、案外しぶとい連中だなとは思ったけど

でも、お前たちは僕の想定通りに森に逃げ込んできてる」




「だから、なんや?

ペラペラとやかましい奴やな、女にモテへんで

こっちはお前は誰か聞いてんねん!


答える気が無いならこっちにも考えがあるで」




「へぇ、考えって…強がるね…

さっき僕言ったよね?


おまえ達が森のこの場所にくるのは想定済みなんだよ

それにラウムがずっとおまえ達の事を監視してたから手の内も大体わかってる


罠に掛かったっていちいち説明して上げないとわかんないのかい?


まぁ、いいや

馬鹿の相手は疲れるし、


お前ら!

やっちまえ!」



樹上(じゅじょう)の男が樹の幹を掌で叩く

その男の手の甲には黒い(さそり)の刺青が入っていた。




男の合図と同時にルナ達の回りの地面が陥没し複数の穴が開いて、蛇のような魔物が5匹飛び出してくる。


戦闘の開始と同時に周囲を囲まれてしまった。




武器を構え、自分達の状況を確認するルナ


「ジェイド…この魔物は…?」



「タイタンクレイボア…

見ての通り地面に穴掘って生活しとる蛇の魔物やな


基本的に小さい群れで行動するけども、どれか一匹が群れのボスや…

そいつさえ潰せば、オレらの勝ちやで


でも、気ぃつけや

ボスは毒を持っとる、咬まれると厄介やで…




フィリアは隙を見て離れとき

アッシュを頼むわ」


ルナは馬上で目を覚まさないままのアッシュをフィリアの馬に乗せ変える。


「そ、そんな

私も戦います!」



「いや、ジェイドの言うとおりフィリアにはアッシュをお願いしたい…

私達が一点突破で穴を作るからとりあえず離れてくれ!


君の威力の高い魔術を囲まれている状況で使うべきでは無いだろう」



「………わかりました

でも、お二人とも気をつけて下さいね」




「よし、行くで!

ルナ合わせろや!」



ジェイドの掛け声と共にルナとジェイドが動き出す。



狙いはジェイドの正面

森の奥に向かう方角にいるクレイボアに攻撃を仕掛ける。





「うおぉぉぉぉりゃゃゃあ!!」


飛び上がり、蛇の頭を狙いに行くジェイド


戦鎚を縦に振りかぶって、上から頭を潰す狙いだ

ルナはわざとタイミングを半歩遅らせて

シルフの力を纏い最大スピードで突撃する。



的確に頭を捉えたジェイドの一撃はクレイボアの頭を潰したかのように思えたが戦鎚は地面を大きく抉りとるのみ


そこにクレイボアの姿は無くなっていた。




「____なっ!」



予想外に敵を見失って脚を止めるルナ




「ルナ気ぃつけぇ!

足元や____!!!」



______ドンッッッ!!!


脚を止めたルナの足元の地面から突如クレイボアが飛び出してきた



「ぐうぅっ!!」



不意を突かれたルナは反応が遅れ、なんとか槍の柄で敵の一撃を受ける。



「ルナさんっ」



フィリアが敵に吹き飛ばされたルナに駆け寄る



「大丈夫だ、まだいける

_________ッ!!」




身体を起し再び戦闘に加わろうとするルナだったがその手に握られた槍は柄の中程(なかほど)で折れてしまっていた。




「随分とヤワな武器を使ってるんだね?

まともな槍を買うお金も無いのかい?

王国の貴族様は随分と懐が寂しいようだ」



男は相変わらず、樹の上から動かずこちらを見てケタケタと笑っている。

口ぶりからすると、やはりルナの事を知っているようだった。




「お前、やはり屋敷を襲ってきた連中の仲間だな?

私を襲った奴の手にも蠍の刺青があった…


お前らの狙いは何だ!

何故私を付け狙う?」



「答えたって無駄じゃない?

お前たちはこのマルクス様の魔物に殺されるんだからさぁ


無駄話してていいの?

変な話し方の兄ちゃん、1人で大変そうだよ?」





ジェイドは吹き飛ばされたルナを庇うように敵の攻撃を引き付けている。

1人で3匹のクレイボアの攻撃をひたすら受け流し続けていた。

鎌首をもたげ牙を向いて突撃してくる攻撃に徐々に押されぎみのジェイド



腕や脚に小傷が増え

顔に疲れが見え始める



このままではジリ貧になると思ったジェイドは思いきってある作戦に出た。



「フィリア!

合図と同時に'グレートウォール'や!


なるべく、敵の背後に分散させてだせ!


いくぞ……………




今や!」


ドォォォォォォン!




さすがは相棒同士といった所か、

突然のジェイドの注文に慌てることなく魔術を合わせるフィリア



同時にジェイドも撹乱用として


投げつけると爆発し大きな音が出る傭兵御用達の装備品

通称 -ビックリ玉- を投げつけ敵を一瞬だけ怯ませた。



テンポ良く、ジェイドを攻撃していた3匹はほんの一瞬攻撃のタイミングがズレ

互いの頭がぶつかる。


そうして敵の攻撃の軌道がずれた所に戦鎚の刃の部分で一撃を合わせ1匹の首を跳ねる事に成功した。




「ジェイドさんスゴいです!

1匹倒しました!!」




「ふぅ~

さぁて、狙いは当たったな

次、いこか?」





「ふぅん、1匹倒したぐらいで調子乗られるのも

なんか不愉快だな

お前ら!

遊んでないでちゃっちゃと殺しちゃえよ!」




マルクスと名乗った男は再び樹の幹に手を当てて指示をだす。

タイタンクレイボア達の攻撃性がより一層増したような気がした。


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