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オルビア国物語  作者: バルカン
第1章
17/72

崩落 2

「な…な………これは………」


「_____!

ルナはここで待っていろ!

オーウェン達は俺が!!」



アッシュは屋敷に向かって駆け出す。



「あ、アッシュ!!!」





_______


屋敷の裏口を蹴破り食堂へ向かうアッシュ

(おかしい…火の廻りが早すぎる

自然に燃えてるんじゃあねぇな……

となると………)



廊下の先に見覚えの無い人物が2人

ボロい上着に手斧を持って立っている。


(やっぱり、賊か!

細かいことは後だ、とりあえず一直線に突っ切るぞ)




細身の剣を抜いて賊2人に向かって行く

走るスピードは緩めない


賊の1人が手斧を投げつけてきた!


スライディングをして手斧を避け

勢いそのままに敵に迫る、そのまま切り結ぶ事もなく

すれ違い様に2人を切り臥せ先を急ぐ



食堂に近づけば近づくほど火の勢いは増してくる。




廊下を曲がったその瞬間

目の前に何かが飛んできたためとっさに剣で振り払う



____バキィィィィン____


と音がして、剣が折れてしまった

壁には恐らく辛うじて剣で弾いたであろう矢が刺さっている。



(クソッ、安モノが!

ただの賊だと思って油断した…

(いしゆみ)か??普通の賊じゃねぇぞ)



アッシュが敵に目を向けると廊下の先に2人

(いしゆみ)を持った賊が次の矢をつがえている。




(2人?

俺が弾いた矢は1本………もう1本は……)


ガクッ



そうおもった瞬間、足の力が抜け膝をつく

防御しそこねた矢が一本脇腹に刺さっていた。

激しい痛みを伴い、瞬く間に服が大きく血で染まる。



(クソッ

情けねぇ、だが次が来る…

ボサッとしてられねぇじゃあねぇか!)



_____スーッ グゥッ!!!



息を吸い、無理やり体を起こす

弩のせいで恐らく肋骨が折れたのだろう、呼吸をすると胸が痛むので、ある程度吸った所で息を止める


折れた剣先を拾いあげ、矢をつがえている敵の1人に投げつけると同時に走り込む。



「グゥェ」

矢をつがえ(いしゆみ)を構えあげた兵士の内1人の喉元に、アッシュの投げた剣先が突き刺さる。


「ちくしょう

やりやがったな!」


もう一人の敵が声を荒げ迫り来るアッシュに向かって矢を放つが、不意打ちでなければ彼に矢を当てるのは難しい


矢を放つもあっさりと避けられ

焦って逃げ出そうとした男が倒れる


男の脳天には先ほどアッシュの腹に刺さっていた矢が突き立てられていた。




「クソッ

手こずらせやがって…急がねぇと

フェンリルの力で凍らせておける時間はそんなに長くねぇ」



アッシュは深く刺さった矢を引き抜き

精霊 フェンリルの力で傷口を凍らせて出血を抑えている状態だ。



(だが、マズイぞ

大分、賊が入り込んでやがる……


いそがねぇと!)


この先がもう食堂だ!

廊下を一気に駆け抜け、燃え盛るドアを蹴り破り中に入った。



「オーウェン!

アドニス! 無事か?」




部屋にいない・・・



(既に逃げたのか?

厨房を抜ければ外に出られる…


とにかく探すぞ)


そうおもって彼が厨房側の扉に向かうと何かに足を引っかけた…




痛む傷を庇いなが体勢を建て直し自分が何に躓いたのか確認しようと振り返ったところ




「!!!!!

おい!オーウェン!!

大丈夫か? しっかりしろ!!!


おい! おぉい!!!どうしたんだ?」



オーウェンが床に倒れていた…

抱き抱えて必死に呼び掛けるアッシュだが

彼の目はすでに光を失い

身体はぐったりとして全く力が入っていない…



まるで人形を抱き抱えているかのように重たく

その身体には多数突き刺された跡があった…

(おびたた)しい出血がアッシュの服を更に真っ赤に染め上げる


「クソッッッ!

間に合わなかった!


何でだよ!ちくしょう!!

一体誰が……」








「俺だよッ」

______ドンッッッ!

という衝撃を感じて、アッシュは左肩に強烈な痛みを覚える

「グアッッ!!」


「まだ、残っていたのか!

とっととくたばれ!!」


後ろから槍で左肩を貫かれたが

追撃を逃れるため無理矢理転がって敵から距離を取り、肩に刺さった槍を抜く。



不意打ちを食らわせてきた敵を確認すると、身なりこそ汚ならしい賊のような格好をしているが手には長物の斧槍(ハルバード)を持っていた。




「ハァ・・・・・ハァ・・・・・

クソッ・・・


何者だ、お前ら…」



「これから死ぬ貴族様には関係ないね!

そこで死体になってる野郎みたく、大人しく死ねっっ!」



(マズイ…………

左腕は使い物にならねぇ…

武器も無い………


何人居やがるんだコイツら…

とりあえず、今は目の前のこいつを何とかしねぇと……)



炎が燃え盛る部屋の中、何か使えるものはないかと必死に探すアッシュだったが

アドニスが呑み散らかした酒瓶くらいしか落ちてない…



ジリジリと斧槍(ハルバード)を持った敵に詰められ敵が大きく振りかぶった時だった。


牽制のために適当に近くに合った瓶を敵に投げつけて、一撃目をしゃがんで避け

敵の足元まで転がり込んで勢いそのまま相手の膝関節を蹴りつける。



「ぐぁぁぁぁぁぁぁあ!

このッ!!!」


斧槍(ハルバード)の柄の部分でアッシュを殴り飛ばし、怒りに震えながら近寄って来た。



勢いが足りなかったか相手の膝を折る所まではいかなかったが相当痛かったのであろう、

足を引きずって歩いているがその目は怒りに燃え

弱々しく柱にもたれ掛かって身体を支えているアッシュの首めがけて

力任せに斧槍(ハルバード)を振り抜いた!



小さく笑って、膝の力を抜き崩れ落ちるようにして斧槍(ハルバード)の一撃を避けるアッシュ


敵の放った一撃はアッシュが身体を預けていた柱を見事に粉砕し

火災により既に部屋の天井部分を支えるのがやっとだった食堂に止めを刺すこととなってしまった。


燃え盛る瓦礫が柱を砕いた賊の頭に降り注ぐ



アッシュは敵の一撃を避け、そのまま厨房の方へ逃げ込み使用人達がゴミ捨ての為に使う通用口を通って外に逃げたした。

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