新型コロナウィルスにかかるとどうなるのか!?予防方法も解説・・・
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https://youtu.be/l91o1C5y-1k
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【登場人物】
竜之介:主人公
加奈子:竜之介の妻
智紀:竜之介の友達
女性:智紀の妻
竜之介「か・・・なこ・・・!」
加奈子「竜ちゃん!」
ことの始まりは、ほんのささいなことだ。
彼は、竜之介。35歳。妻、加奈子と2人暮らしをしている。都内の会社員だ。
彼が異変に気が付いたのは、ちょうど5日前の月曜日。
<症状①:のどの痛み>
竜之介「んっ。」
加奈子「竜ちゃん?のどを押さえてどうしたの?」
竜之介「今朝からのどが痛いんだよな。」
加奈子「昨日の日曜日にあったイベントで風邪をもらったんじゃない?」
竜之介「確かにすごい人だったしな・・・」
加奈子「出かけるときや人混み行くときはマスクするように言ってるのに。」
竜之介「だって、マスクすると、メガネが曇るんだよ。」
日曜日に都内であった飲食イベントにネットで知り合った友達智紀と行き、その帰りに妻に内緒で、アイドルのイベントに寄っていたのだ。
<症状②:胸の不快感>
竜之介「今日は、なんかこの辺痛いな。」
加奈子「もしかしてインフルエンザ?関節は痛くない?」
竜之介「胸のあたりがなんか腫れてる感じする・・・。」
<症状③:咳>
竜之介「ゴホゴホ。息がゴホゴホ。吸いにくい・・・。」
加奈子「もしかして、一緒に行った人がインフルだったんじゃない?」
竜之介「昨日から体調悪くてさ。智紀は?」
智紀「実は、僕も体調悪くて。」
智紀「診察したのですが、インフルではないようなんです。」
竜之介「加奈子~。インフルではないけど体調悪いらしい。飲食イベントで風邪をもらったのかな?」
<感染原因①:不特定多数と接触>
店員「メニューどうぞ。」
智紀「竜さん、何食べます?」
竜之介「そうだな。これとこれかな。」
まず店員と接触し、メニューをもらう。
それを見て注文し、そのメニューは次の客へ渡る。
店員から番号札をもらい、番号札を返す。
その番号札は次の客へと渡る。
商品をもらうときに箸をかごから取る。椅子に座るときに引く。このように知らずにいろいろな人と関わり、接触を持っていたのだ。
<感染原因②:密室>
竜之介「更に、冬だったこともあり、室内で食事をした。そこは暖房も利いているため、扉を開けたらすぐ閉めるようにしていた。」
竜之介「これうまいぞ。からあげ1こやるよ。」
智紀「ありがとうございます。この後握手会ですね!」
竜之介「本題はそっちだけどな!」
<感染原因③:咳やくしゃみ>
竜之介「思い返せば、握手会のチケットを買うためにもすごい人だった。周りの人の中には、咳やくしゃみをしている人も居た。」
店員「詰めて並んでください。」
男「ゴホゴホ。お…い押すなよ。」
竜之介「すみません。」
智紀「あの人、すごい咳だね。風邪でもアイドルに会いたい人いるんですね。」
加奈子「テレビで新型コロナウィルスのことやってるよ。新型コロナウイルス感染症では、咳、鼻水、喉の痛みなどの風邪のような症状が中心となることから、初期の段階で風邪との区別は困難なことが多いらしいよ。」
加奈子「風邪が流行する時期でもあり、新型コロナウイルス感染症では82%が一般的な風邪と同じく軽快するというデータがあるので、」
加奈子「医療機関に人が殺到してしまうことを避けるためにも、一般的な風邪の症状ならセルフケアを行うのがよいでしょう。だって。」
竜之介「今、いっても他の病気をもらうかもしれないし・・・ちょっと様子見るか・・・。」
2日後、体温計38.5度
加奈子「ねえ、38℃以上の発熱がもう3日よ?多量に汗もかいているし、咳も5日経っても改善しないじゃない。呼吸も苦しそう。水分や食事が取れなくなってきているし。」
竜之介「う・・・ん。病院・・・いくよ・・・。」
加奈子「都内飲食イベントでコロナウィルス感染者がでた…もしかして、竜ちゃんもコロナウィルスにかかってる?!」
加奈子「もし感染が疑われるときは、まず保健所や帰国者・接触者相談センターに電話してから受診するのね。」
加奈子「センターでご相談の結果、新型コロナウイルス感染の疑いのある場合には、専門の[帰国者・接触者外来]を紹介してもらう。マスクを着用し、公共交通機関の利用を避けて受診する。」
加奈子「今日、都内の握手会参加者で、新型コロナウィルスで死者が出たらしい。」
竜之介「まさ…か!!」
加奈子「なくなったのは、都内に住む30代の男性、2週間前中国出張から帰国、都内のアイドル握手会に参加ですって。」
竜之介「ごめん。その握手…会、俺…行った。」
加奈子「えっ!」
竜之介「一緒に行った智紀とも…連絡が取れない。」
竜之介「出てくれ・・・。」
妻「はい?」
竜之介「と・・・智紀さんは・・・?」
智紀妻「実は・・・コロナウィルスでなくなりました・・・。」
竜之介「前回連絡したときは、そんなことを言っていなかったのに・・・」
智妻「3日前突然、呼吸困難になって・・・病院に行きました・・・」
智妻「そのときにPCR検査をし、コロナウィルスとわかりました。しかし、そのときには時遅く・・・」
竜之介「そんな・・・」
智妻「実は、私も陽性、感染していました…今は、病院なんです。あなたも注意してください。」
加奈子「夫が飲食イベントと握手会に行ったそうで…のどの痛み、発熱、胸の痛みの症状があります。」
職員「それでは、○○病院に14時にお越しください。複数の医療機関を受診することはお控えください」
職員「今から、咽頭に綿棒を入れて、検体をとります。さらに血液と尿で新型コロナウィルスかどうか判断いたします。」
竜之介「わかり…ました」
結果は陽性でした。
職員「強制入院となります。」
竜之介「か・・・なこ・・・!」
加奈子「竜ちゃん!」
職員「ご家族の方は、奥様だけでしょうか?」
加奈子「はい。」
職員「濃厚接触者の方は・・・」
加奈子「濃厚接触?」
職員「濃厚接触者とは、感染症が疑われるものと同居あるいは長時間の接触、車内、航空機内等があった人です。」
竜之介「どうして…強制入院に…?」
職員「それは、2020年2月1日から新型コロナウィルスが指定感染症に定められているからです。原則として特定・第一種・第二種感染症指定医療機関で診療が行われますが、2月9日以降は緊急その他やむを得ない場合につき、感染症指定医療機関における感染症病床以外に入院させること、又は感染症指定医療機関以外の医療機関に入院させることが可能となります。」
加奈子「夫はどうなるんですか!」
職員「まず旦那様は、今から治療に入ります。レントゲンの結果も良好ではないので、点滴などで炎症を抑えることしか、今のところの治療法は見つかっていません。」
職員「そして奥様は、症状がないようなので、14日間の健康管理期間が必要となります。自宅で過ごしてください。外には出歩かないようにお願いいたします。」
竜之介「こうして加奈子は14日間の経過観察となり、俺は治療になった。」
予防対策は、くどいようだが食べる前、
帰宅後の「①手洗い」「②うがい」そして、こまめな「③水分摂取」だ。
私たちにできることは、
1.発熱や風邪症状があるときには、仕事や学校を休む。
2.咳やくしゃみが出るときには、マスクやティッシュ、袖などを使って、口や鼻を抑える(咳エチケット)。
3.常日頃から、手洗い、アルコール製剤による手指衛生を心がける。
4.限りある医療リソースを疲弊させないために、軽度の風邪症状で医療機関を受診しない。
竜之介は、アビガンの治療をはじめて7日たった。症状はかなり落ち着いた。加奈子とテレビ電話をしたり、ニュースを見たりして過ごしている。
治療が終わった人の中には、再発、再感染という可能性がある人も居るとニュースで知る。
この写真の3日後、智紀が最年少で新型コロナウィルスでの死亡者となってしまうとはみじんも思わなかった竜之介は、智紀の死に責任を感じていた。
竜之介と智紀との差、それはほんの偶然なのだ。彼の免疫力が高かったり、彼がウェットティッシュを使い、手や口を拭いたりしたことなど、なんらかのおかげで、軽症ですんだだけなのだ。
竜之介「あと7日。俺は、加奈子を危険に晒したことをちゃんとわびるために、それを目標に今もコロナウィルスと戦っている。」
この作品は新型コロナウイルスの影響による、緊急事態宣言が発令されたことにより、不要不急の外出に対する注意喚起として執筆いたしました。少しでも早く元の世界になるよう願っています。
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