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オンラインなNPC~NPCの一人旅~  作者: 湯たんぽ
第一章 叛逆(殺傷愛)
73/135

72.久しぶりのヤクザ者

 人気の無い場所を駆け抜けます。


「走り抜けますよ。私たちの現在位置が知られたら、勝ち目はありませんから」

「うん、わかった。ところで、誰と戦っているの?」

「魔術師団と騎士団ですね」

「……え?」


 騎士団はどこまでが敵かわかりませんが、最悪を想定しておいた方が良いでしょう。


「な、何でそんな事になってるの!?無茶しすぎだよ!」

「まあ、そのことについては後ほど説明しますよ」

「絶対だよ!」

「はいはい」


 会話を終え、速度を上げます。


「ケイデン様!」


 途中、誰かから呼び止められましたが、無視して走ります。


「ちょ、え?ケイデン様!?待って、待ってください」


 その人物の戸惑った声も、勿論無視します。

 もしも私と本当に会話をしたいと望んでいるのなら、私と併走すれば良いだけなのですし。


「若さま、宜しいので?」

「ええ」


 騎士コッケルは私を気遣っているのでしょうか。それとも、今の人物を気の毒に思っているのでしょうか。


「ケイデン様、待って……は、速い」


 先程の人物は私に追いつくだけの速さは無いようです。

 鍛錬が足りませんね。


「……若さま、宜しいので?」

「ええ」


 敵に捕まってしまう可能性がある内は、足を止められませんから。


「け、ケイデン様。……オレですよ。……シュヒレトの、オトマールです」


 その名前を聞いた時、私は思わず足を止めてしまいました。


「シュヒレト……どこかで聞いたような気がしますが……」

「ちょ、ケイデン様!?忘れてしまったのですか!?」


 視界に飛び込んできた顔を見て、思わず海賊を連想してしまいました。


「……海賊?あ、ひょっとして」


 チンピラの頭領でしょうか。


「ケイデン様、思い出して頂けましたか?」

「ええ。あなた、シュヒレト・ファミリーの頭領ですね?お久しぶりです」

「先程別れてから半日くらいしか経っていないと思いますがねぇ!」


 そのような掛け合いをしていると、横から騎士コッケルが口を挟んできました。


「若さま。これは?私の記憶によると、あるチンピラの元締めだったと思うのですが」

「まあ、だいたいその認識で会っていますよ。こちら、シュヒレト・ファミリーの頭領の……お、オトマールさんです」

「ケイデン様。お願いですから名前を覚えてください」


 それは申し訳ありませんでしたねぇ。

 結果論として思い出せたから良いではありませんか。


「若さま。付き合う人は選んだ方が良いと思いますが」

「選んだ結果ですよ。この程度の者の方が都合が良かったのです。本来なら、騎士団と魔術師団が彼らのところに向かう筈だったのですがね」

「なんか衛兵とか来ましたけど、それ以外の軍とかは来ませんでしたよ」


 どのみち『統率者』は騎士コッケル一人で抑えられたと思いますし、そうすれば残りの騎士と魔術師団は手が空くので、必然的に彼らがファミリーの抗争を止めに来るものだと考えていたのですが。何があったのか知りませんが、誰も来なかったようですね。まあ、その代わりに城中の兵士が向かってくれたので、良しとしましょう。


「それで、なんのようですか?」

「いえ、この後俺たちはどうすればいいのかなと」

「……その位自分で決めてはいかがですか?」


 私が呆れてそう言い放つと、頭領は首を振りました。


「いえ、そうではなく、うちの本拠地が消し飛んでしまったのですよ。ですから、ご一緒させて頂けないかな、と」

「はい?」


 本拠地が消し飛ぶ?


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