告白
自己満小説の始まり始まり~
「お先失礼します」
俺はまだパソコンとにらめっこしている先輩にそう言って会社を後にした。
時刻は23時を少し過ぎたところ。今年に入ってからずっとこの調子だ。一体何が楽しくてこんな時間まで仕事をしてるんだろうかと最近よく思う。残業代が全額支給なのがせめてもの救いだろうか。おかげで貯金はいい感じに増えている。貯められるうちに貯めておこう。いざというときに金がないなんてことがないように。
そんなことを考えながら歩いていると信号に引っかかる。
横には同じく信号待ちをしている女子高生がいる。この女子高生とはいつもここで一緒になる。女子高生がこんな時間まで何してるんだろうか。バイトか?でも高校生なら22時までしか出来ないはず。何回か話し掛けようかとも思ったこともあるが余計なお世話だろうし、何より不審者扱いされたら嫌なので聞くことはしなかった。
信号が点滅する。
「あの、いつも一緒になりますね」
一瞬何が起こったのか理解できなかったが、空っぽになりかけていた頭をフル回転させてなんとか言葉を返す。
「そうですね」
当たり障りのない、つまらない返事が精一杯だった。
しかし内心はパニック状態である
モテ期キターーーーーー!?!?!?
こんなことを考えてしまうくらいには
「最近急に寒くなってきましたよね。秋どこ行っちゃったんだろうって思っちゃいます」
女子高生は苦笑いしながらそう言った
「確かに急に寒くなってきましたね。でも冬って嫌いじゃないです。冷たい空気を吸い込んだ時のツーンと来る感じが好きなんです」
「そうなんですか?」
「わかりませんよね。今まで誰にも共感してもらえませんでしたし」
沈黙
ヤバイ、話が終わった
何か話題を、あっでも一体何を話せばいいんだぁぁぁ!?
そうだ!こういうときは景色の話しをすればいいって聞いたことがある!
「月が綺麗ですね」
えっ!?はぁ!?まじっ!?なんで!?
俺何言っちゃってんのぉぉぉ!?
まぁ?でも?今どきの女子高生が夏目漱石なんか知らないだろうし?適当に話しを変えればどうにかなるよね
「えっ。あ……その……」
え?まさか?
「死んでもいいわ」
なんてこったい
信号は赤に変わっていた