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恋をした相手は、同級生のAV監督でした。  作者: 香坂 蓮
彼女は意外と頑固である
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1-10 悠斗くんのため息

 笑麻と出会ってからの出来事を、悠斗の目線から見たお話になります。

 九月の空は高く、まだまだ猛暑が続く。

 

 なんでこんな日に外で待ちあわせなんだ、と悠斗は一人ごちていた。翔太から出来たばかりのショッピングモールに行こうと誘われたのは先週のこと。「予定がある」と断った悠斗だったが「じゃあ来週な」と返されて断り切れず今に至る。実際、先週は本当に予定があり今週は無かったので問題はないのだが。

 

 しかし、暑さよりも何よりも不快だったのが、目の前で繰り広げられているお粗末なナンパである。


「友達遅いねー。すっぽかされたんじゃない?」


「とりあえず俺らとどっか行こうよ。友達とは携帯で連絡取り合えばいいじゃん」


 性欲に頭の全てを支配されているかのような男二人が、先ほどから延々と一人の女にまとわりついている。女は女で断ってはいるものの、気が弱いのか明確な拒絶が出来ないでいる。これが見ず知らずの女であったならば、焦らして遊んでいるのかと邪推しそうなところである。


(確か……小松笑麻、だっけ)


 悠斗は記憶のデータベースの中から該当する名前を引っ張りだす。

 

 真面目でおしとやか、ルックスは中の上。よく笑う。チャームポイントはえくぼ。総合すると『童貞受けがよさそう』。それが悠斗の笑麻に対する評価であった。


(なるほど……童貞のアイドルはあんなのにも人気があるんだ)


 『童貞受けがよさそう』だからといって相手が童貞っぽい男とは限らない。逆に四六時中SEXのことしか頭にないような連中が相手になることもあるのか、と妙なところで悠斗は感心していた。

 

 そうこうしているうちに男達の一人が無理やりにでも笑麻を連れて行こうとする。正直、笑麻が同じ学校の人間であることから関わりたくないと考えていた悠斗であったが、どうやらそうも言ってられないようである。


(はぁ……めんどくさいことになったなぁ)


 心の中でため息をつきつつ、悠斗はナンパ男撃退法を考える。明らかに自分よりも体格のいい男二人に対して正攻法は無謀。ならば「自分の強み」を生かすしかない。


「ちょっとお兄さん!」


「うおっ!?」


「なんだよお前!?」


 ノンケの人間にとって、いきなりゲイに絡まれるというのはなかなかに恐怖である。これが人生経験を積んだ大人であったならば、ゲイバーなどに行ったことがあったりして免疫があったかもしれないが、目の前の男はどうみても二十歳そこそこ。腰が引けているのが丸わかりである。


「そんなちんちくりんな女なんか放っといて僕といいことしようよ」


「てめぇ何言ってるん……うわっ」


「ちょっ!何すんだよ!?」


 鼻にかかったような「オカマ声」を出しつつ悠斗は両手で男二人の尻をまさぐる。心の中で「これもいい経験かな」などと嘯きながら悠斗は攻撃の手を緩めない。


「せっかくこんないい身体してるのにもったいない……だったら僕が開発してあげるよ。お兄さん達は気持ちよくて僕は楽しくてみんなハッピーじゃん」


 あえて先ほど男達が使っていた口説き文句を真似てみる。今時ナンパもののAVでもこんな陳腐なセリフは使わないだろうと悠斗があきれ果てたセリフだ。


「こいつ頭おかしいんじゃねえの!?」


「ふざけんなよマジで!」


 ナンパ男二人はなんとか凄もうとしているが、もはや涙目になっている。ここが勝負どころだと悠斗は一気に攻勢に出た。


「やだもう……か・わ・い・い」


 そういいつつ男の手を自らの股間に持っていく。痴女役が上手な女優の演技を思い出し、全力で男を誘惑する表情を作る。ナンパ男達は必死で悠斗の手を振り払うと、負け犬の遠吠えを振りまきながら逃げ去っていった。


「ふんっ……使えない。せめて参考になるような口説き方をしろよ」


 自らの声に苛立ちの色が混じっていることを悠斗は自覚する。これ以上ない“リアルな”ナンパを目撃出来たにも関わらず、得られるものは何もなかった。あんな馬鹿丸出しの口説き方を映像化してしまえば、それこそユーザーからの苦情が山のように寄せられるであろう。

 

 機嫌を損ねた悠斗は元居た立ち位置に戻り、再びスマホを取り出す。画面には投稿型のネット小説が映し出されていた。


「あ、あのっ!」


 間違いなく自分に向けて発せられた声に、悠斗は本日何回目か分からなくなった心のため息をつく。スマホから目線をあげると、案の定そこには笑麻の緊張に満ちた顔があった。


「……なに?」


「そのっ……助けて頂きまして!ありがとうございます!」


 手をぎゅっと握りしめ脚は若干震えているものの、こちらの目をしっかりと見てお礼を言う笑麻に悠斗は少し感心する。同時にこちらの顔を見ても同じ学校の生徒だと気付いていない様子にこっそり安堵した。


「別に君のためにやったんじゃないよ。目の前で延々とダサい口説き方をされて腹が立っただけだ」


 ぶっきらぼうにそれだけ言うと悠斗は再びスマホに目線を戻す。これで気を悪くしてどこかに行ってくれれば悠斗としては万々歳である。


「それでも助かったので!本当にありがとうございました」

 

 悠斗の思惑は外れ笑麻は深々と頭を下げたままそこを動く素振りを見せない。

 

 悠斗から見れば根性の無いナンパ男二人であったが、笑麻からすれば体格がよく不良にも見えるような男二人に絡まれて無理やりどこかに連れていかれそうになった直後である。意識的なのか無意識なのかは分からないが、助けてくれた悠斗の傍に居たいのだろうと悠斗は察した。


「一つ、君に忠告してあげる。ああいう頭の機能の大半が下半身に直結している猿がナンパしてきたらはっきりと拒否することだ。あんな態度じゃ調子にのらせるだけだよ。なんなら拒否しているフリをして猿どもを喜ばせているのかと思ったぐらいだから」


 なぜ自分はこんなお節介なことをしているのであろう。悠斗は自問する。


 別に放っておけばいいじゃないか。最低限やるべきことはやった。後は無視してもなんら問題が無いはずである。普段の減らず口とは違い、自分でもそこまで言うつもりはなかったにも関わらず口をついた悪態に、悠斗は無性に苛立ちを覚えた。


「ちょっと!笑麻になんの用!?」


 だからこそ、その声は悠斗にとって救いの声であったかもしれない。クラスどころか、学年の生徒全員の顔と名前を覚えている悠斗でなくても分かる有名人。宮本綾香の登場である。

 

 笑麻が待ち合わせをしているという時点でなんとなく現れるのではないかと予測はしていた。しかし本当に相手が綾香であって悠斗は再度安堵の息を漏らす。例えば相手が彼氏で、しかも同じ学校であったりした日には面倒くさいことこの上ないところである。

 

 結局綾香の怒りは解けることなく、それに気を遣った笑麻が綾香を引きづってどこかに行ってしまった。


(同じ学校の人間だってことがバレなきゃいいけど……さすがにそれは無理か)


 この状況で綾香が悠斗の事を説明しないはずがない。願わくは、思いっきり感じの悪い男だと伝えてくれれば、今後絡まれなくて済むだろう、なんてことを考えながら悠斗はスマホを取り出す。待ち合わせの時間まで後十分を少し。もう数分もすれば翔太がやってくるだろう。



「ちょっといい!?」


 目の前には綾香が仁王立ちしている。それを見て「そういえば昨日面倒くさいことになったんだった」と思い出す悠斗。昨日の一件既に記憶の片隅に追いやられてしまうほど、悠斗にとってはどうでも良いことであったらしい。

 

 それにしても宮本綾香である。悠斗にとって綾香はある意味では天敵と言える人物であった。

 

 好人物であるところは悠斗ですら認めるところである。その裏表のない性格と面倒見の良さ、誰とでも仲良くできる性格に救われた学生は数知れない。すなわち、学校で誰とも関係を持ちたくない悠斗にとっては関わりたくない人物ナンバーワンなのである。


(うわぁ……教室中から注目されてるよ。勘弁してくれないかなぁ)


 自分が変わり者として認知されていることは理解している。自分でそうなるように仕向けたのだから。そんな変人の元に、クラスどころか下手すれば学年一美人な人気者が訪れる。下手をすれば今日の昼には学年中の噂になっていてもおかしくはない。


「昨日は悪かったわね……笑麻を助けてくれたのにひどいことを言って」


 素直に頭を下げる綾香に悠斗は内心感心していた。以前にかなり感じの悪い対応をして以降、綾香は自分のことを嫌っていたはずである。そんな相手にもちゃんと謝罪が出来るのだから立派なものである。


(このルックスでこの性格……そりゃ人気もでるか)


 余談ではあるが悠斗が初めて綾香を見た際、思いついたのは『陸上選手、AVデビュー』というタイトルである。美しく整った顔に短くスポーティーな短髪。スラッと高い背と長い脚。気の強そうな顔もアスリートっぽくて高得点である。それゆえ、実は綾香は地元の剣道場に通っていてかなりの実力者である、と聞いた時は一人でがっかりしたものである。


(高身長、長い脚、貧乳。どう考えても陸上でしょ)


 田島悠斗、趣味は人間観察。


 ただしそれは多分に悪趣味な要素を含んでいるようだ。


 さて、この後どうなったかはご存じの通りである。いつものごとく悠斗は冷たく対応し、それに対して綾香の堪忍袋の緒が切れたところで笑麻が登場。結局悠斗はクラス中から好奇の目で見られることになった。



「ふぅ……」


 ここ最近やたらと増えた溜息が悠斗の口から漏れる。悠斗が笑麻と関わりあいになってから一週間が経った。その間ずっと笑麻と綾香が悠斗に付きまとってくるのである。

 

 とはいっても喋りかけてくるのはもっぱらクラスが同じ綾香であり、そのほとんどを悠斗は一言二言で切り捨てている。笑麻に至っては悠斗が避けていることもあってそもそも顔を合わせることすら少ない。それでも、誰とも関係を持ちたくない悠斗にとっては「付きまとわれている」という感覚しかなかった。

 

 校舎の裏手にある古い倉庫。リフォームでもなぜか取り残されたそれは背後の雑木林に今にも取り込まれそうになっている。その倉庫と雑木林との間のわずかなスペースになぜかポツンと置いてあるベンチが悠斗の憩いの場であった。


(まったく……物好きというか頑固というか)


 内心の言葉は笑麻に向けてのものである。


 「これから仲良くなってやる!」などという言葉を吐いた綾香ではあるが、あれはただの売り言葉に買い言葉である。笑麻のために悠斗と仲良くなりたい。それは二人の架け橋になりたいという意味と、幼馴染が興味を持っている男が悪い男ではないか確認したいという意味が両方含まれているのであろう。その動機はなんとなく悠斗に過去を思い出させるため、あまり愉快なものではなかった。

 

 一方の笑麻の方は、悠斗にも理解が出来なかった。


 確かに危ないところを助けたことは事実である。しかし助け方は我ながらひどいものであったし、その後の対応から考えてもとっくに愛想を尽かされていい時期である。おとなしそうな笑麻のことである、冷たくしていれば心が折れてどこかにいくだろうと考えていた悠斗にとって、それは予想外の展開であった。


「……?」


 ポケットの中から伝わる振動に悠斗は我に返る。


『もしも……悠斗、いま……じょうぶか?』


 スマホの向こうから聞こえる翔太の声はところどころ途切れている。悠斗の憩いの場は、どうやら電波がよくないらしい。少し待つよう翔太に言うと、悠斗は倉庫の裏から校舎の方へ移動する。


「もしもし?聞こえる?」


『今週の日曜は暇か?』


 仲が深まるほど、人はいきなり本題から入るものらしい。電波状況が良くなった途端にスケジュールを確認する翔太に悠斗はそれが当然といった感じで答える。


「空いてるけど……」


『買い物付き合ってくれね?いろいろ買いたいものがあるんだ』


「こないだ行ったばっかじゃん。また?」


 倦怠期のカップルのような会話である。この時点で悠斗は翔太が何を買いに行きたいのかもだいたい察している。先日の買い物は純粋に遊びに行くだけだったのに対し、今回は悠斗に品物を選んで欲しいのだということも。


「……分かったよ。日曜日の十時に○○駅前ね……うん……了解。じゃあまた日曜に」


 しばらく会話が続いた後、悠斗は待ち合わせを了承する。スケジュールが空いている時点で断る気はない悠斗ではあるが、そこはお決まりの流れというやつである。


 スマホをポケットに戻すと、悠斗は再び倉庫裏のベンチへと戻る。虫よけのために植えられたハーブの香りがどことなく心地よい昼下がりであった。


………

……


(くそ……油断してた)


 まだ午前中だが外で二十分も待っていれば汗ばむほどに今日も暑い。この暑さが悠斗の警戒心をにぶらせたのかもしれない。


「その……おはよう、田島君」


「おはよう……」


 目の前には偶然出会ったにしてはおかしな場所に隠れていた女子が二人。悠斗の主観ではこの一週間で嫌になるほど顔を見た二人である。

 

 この場所にいるということはどちらかが電話を盗み聞きしていたのだろう。それに気づけなかったことも含めて、悠斗は自分がふがいなかった。


「おいおい悠斗!こんなにかわいい子二人を前にして無視はねーだろ!?ってか俺一人蚊帳の外なんだけど!?紹介しろよー」


 そんな悠斗を置き去りにして翔太の明るい声が響く。優しい顔立ちに爽やかな笑顔、初対面の印象の良さにおいて翔太に叶う者はいない。その笑顔の下で、相手が信用できるかをシビアに判断していることに気付ける人間はほとんどいない。

 

 その後お互いに自己紹介などを済ませると、翔太がとんでもないことを言い出した。


「それでさ、お二人さん。俺たちはこれから服を買いに行くんだけど……一緒に来ない?」


 正直に言うと悠斗は驚いていた。

 

 というのも翔太は非常にモテる。それゆえ翔太と一緒にいると突然女子が現れて告白する、なんてことも多々あるのである。そしてそういう女子に対し翔太は非常に冷静に対応する。今回のように悠斗側の知り合いの女子が来ることは初めてであったが、同じような対応をするだろうと悠斗は考えていたのだ。


「どういうつもりさ?」


 結局、あれよあれよと話は進み、笑麻と綾香が同行することになった。

 

 いろいろと言いたいことはある悠斗だが、何より今日買いに行く予定のものを考えると女子を同行させるのは問題があるはずだ。

 

 不機嫌な顔をしている悠斗の首に腕を回すと、耳元で翔太は答える。


「俺はさ。俺以外にもお前を理解してくれる人が出来るのは悪くないと思うぞ?」


 余計なお世話だ、という言葉が喉元まで出て消える。

 

 こういう時、純度百パーセントの心配をしてくれる人間というのはやっかいである。どうしても毒を吐く気にならないのだ。


「まぁお前みたいな偏屈小僧に興味を持った物好きさんに興味があるってのも本音だけどな」


 にやりと笑う翔太の脇腹を、思わず悠斗は小突く。

 

 結局のところ悠斗は翔太にだけは気を許しているのだ。あるいはそれが本来の悠斗の姿なのかもしれないが。



 昼食を食べ終わり少し休憩を、と立ち寄ったコーヒーショップ。女子二人がトイレにと席を立ち男二人になった瞬間、翔太の雰囲気は真剣なものとなっていた。

 

 翔太は言う。

 

 あの二人になら、自分の身の上を打ち明けるべきだと。それでも友達でいてくれると信じるに値する人間だと。どうやら二人は翔太の人物審査に合格したらしい。少なくとも悠斗の身の上を打ち明けたところで、それを言いふらすような馬鹿な真似をするような人間ではないと翔太は確信しているようであった。


「それに……お前が気付いてないわけがないだろ?」


「……なにが?」


 語調を強める悠斗ではあるが、その視線は翔太から外されている。


「とぼけんなよ。お前が自分に向けられた感情に気付かないはずがないだろ」


 親友だった男の好きな人の気持ちに気付けなかったあの時から、悠斗は誰よりも人間を観察するようになった。それが罪悪感によるものなのか、それとも裏切られた痛みからくるものなのかは悠斗自身にも分からない。気付けばそれは悠斗の生活の一部となっていたのだから。


「小松さんはお前のことが好きだ。初めて会った俺でも分かるくらいに」


 翔太は悠斗の顔から目をそらさない。


「お前と二人きりの時間を過ごしてもその気持ちが変わらなかったんだ。だったらお前はその気持ちに向き合うべきだ」


「……余計なお世話だよ」


 その言葉は本心からのものではなく、親友からの諫言から逃げるための言葉であった。

 

 悠斗自身すでに気付いている。

 

 自分は笑麻の好意を認めるのが怖いのだ。

 

 なぜならそれは簡単に消え去ってしまう儚いものに違いないのだから。

 

 どこにも目線を向けないようにしながら腰をあげた悠斗の背中に翔太の声が刺さる。


「お前が言いづらいなら代わりに俺が言っといてやるよ。なんたって俺は余計な世話焼きだからな」


 それは翔太なりの確認作業である。

 

 優しくすれば反発する、そんな天邪鬼と付き合ってきた翔太だからこそ出来る思いやり。


「……勝手にすれば」


 そして悠斗はそれに甘える。

 

 翔太ならば自分の過去を面白おかしく吹聴するようなことはしない。むしろ自分が説明するよりも分かりやすく正確に伝えてくれるだろう。どこまで話すのかは知らないが、それも含めて全てを任せられる程に信用している。本人に伝えることは絶対に無いが。

 

 少し速足で悠斗は駅へと向かう。果たして笑麻と綾香は悠斗を受け入れてくれるのだろうか。

 

 心をよぎるのは自分から逃げるように走り去った女子の姿。二人があの子と同じ行動をとったとしても、きっと悠斗は失望したりはしない。そのために他人と関わることを、他人に期待することを止めたのだから。 


「僕のことを知れば勝手にどっかにいくさ……清々する」


 小さく吐いた言葉は、本音なのか強がりなのかを判断してもらえないまま空に消える。


 空は高く、雲一つない。真夏のような日差しの中で悠斗の心は冷たいままであった。


 不良に絡まれている所を見て、悠斗が「ナンパモノのAVを作る際の参考にしよう」と思う。この流れは、最初の方に出来ていました。ただ、あまりそれをストレートに書きすぎると、悠斗が最低野郎になってしまうので、バランスが難しかったです。


 結局のところ悠斗は、根はいい奴、という設定なんです。


 ただ、彼を取り巻く背景が、彼を偏屈にさせた。要は、無理にキャラを作っている男の子ということです。


 しかし、当初は意図的に作っていたキャラが、いつのまにか無意識のレベルにまで定着してしまった。それが悠斗という男の子の哀しいところでもあります。


 さて、一章も残り少し。


 次話もお付き合いください!香坂蓮でしたー。

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