プロローグ
8/8 プロローグを追加しました。
『あっ!……アッ、あんっ!』
ヘッドホンから、女性の悩ましい喘ぎ声が聞こえる。
画面に映し出されているのは一組の男女。現在は、女性が男性に跨るような形で腰を振っている。
「うーん……経験が少ない女子校生っていう設定なのに、この腰の振り方はないな」
ぼそりと呟く一人の少年。その手元には、びっしりとメモで埋め尽くされた大学ノートが一冊。現在進行形で、少年は何かを書き込んでいた。
「……!?」
突如、背後から伸びてきた腕に少年は驚き、ヘッドホンを外す。机の上には、温かいお茶が置かれていた。
「母さん!驚かせないでよ」
「もう!ちゃんとノックしたわよ」
机の上のパソコンでは、若い女性のしなやかな裸体が踊っている。
しかし、母親はそれが当然というような顔をして、息子を諭す。
「あんまり根を詰め過ぎたらだめよ?もう夜中なんだから早く寝なさい……悠斗」
セーフだよね?これくらいなら、ノクターンに行かなくてもいいよね?
という訳で、この作品に足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございます。
アダルトビデオに関するお話ということで、抵抗のある方も多いかとは思いますが、割と真面目なお話に仕上がっていると思いますので、お付き合いいただけると幸いです。