とりあえず、興味って…たくさんあるものです。
キーワード検索、レファレンスを駆使したイベント攻略は膠着状態となった。
キーワード検索は自分が過去に一度でも見たり聞いたり、知ったものからの検索。
レファレンスを受けるにあたっても抽象的すぎたり、資料以外のものに関しては頼れない。
そして、究極的に使えなかったのは切り札になると思っていた“あの呪文”。
“どんなに沢山の物の中にあっても好きなものがキラキラ光る呪文”。
これは使えなかった。
MPが足りない?
発道具がいる?
そんなことはない。
この呪文の条件は“興味のあるものを光らせる”だったことが問題だった。
場所も大いに関係していたに違いない。
これが草原や町中のフィールドならまだ違った結果をもたらしたのであろうが、生憎の図書館である。
今まで読んだことのなかった本が1つ1つ発光したため目の前に太陽でも出現したような状態になった。
しかも運の悪いことに5分間発光し続けるため被害甚大。
目に焼き付いたひかりはしばらくとれず、一部の警備員たちは「閃光弾か!」と大騒ぎになった。
「皆に怒られてしまいました…」
そんな騒ぎを起こしながらも椿が今まで攻略したクエストはようやく22、62までは先がまだまだ長い。
『古より伝われし本の都に眠る部屋』
23/62
23.「声を枯らせてもなお、願い叫び続けた少女よ。それは琥珀にあらず。真実を知るものに導かれしものよ。彼女の願いを運びたまえ。」
これである。
本の一節なのか、何か他のイベントをクリアしなければならないのか。
椿にはさっぱりわからなかった。
しょうがないのでイベントは放置してまた読書の毎日である。
念のために椿はもらったタブララサの魔書に1から23に出てきた一節を記入しておくことにした。
何とも長ったらしい文面になったし、意味が通じないところも多々あったがこれが埋まるまでは本が読み放題かぁと概ね満足しており、正直椿はほくほくとした面持で今日も書架を渡り歩いている。
図書館に、何万という本たちに埋もれていられる大義を得たのだ、誰にも邪魔されてなるものか。
しかし、邪魔というのは嫌だなと思っているときにこそ入るものだ。
読書に没頭して3日目。
吹雪以外唯一フレンド登録をしたSARAからメールが入ったのだ。
SARAは椿のリアルでの友人更紗のアカウントであり始めたことを教えたその夜、フレンド登録しに押しかけてきた行動派の少女である。
琥珀の世界でも行動派で元気で明るい少女として遊んでいるらしいのだが、椿は登録の時以来一度もSARAとは会っていなかった。
「ハァイ!相変わらず本に埋もれていると思ってグリブさんのところに行ったのにいないとは!
聞いたら王立図書館??どこよそれ。まぁいいや、わかんないからさこっちに来てよ。
おかしなアイテムをドロップしたんだけど鑑定屋でも読めなかったのよ。あんたこないだ読んでいたミミズ文字とそっくりなの。
読んでほしいからメールの返信お願いね!!!
場所の指定はその時するわ!」
椿は運がいい。
打開策は向こうからやってきてくれた。
しかし、椿が椿だったためこの出会いはさらに先延ばしになる。
「SARA。ごめんこのシリーズ読み終わったら連絡する。」
全18巻の長編戦記物、ちょうど嵐の前の静けさ…いや暗躍するものの見せ場のシーン。
読むことを止める、だなんて選択肢はない。
結局。
出会ったのは更に2日たってからであった。
今回も誤字脱字も多そうで申し訳ない限りです。
お気に入り登録が700件を超えていることに若干恐ろしさを感じてます。
え?冗談だよね…と。
とりあえず頑張る…です!




