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真・恋姫†無双 ~司馬懿仲達の憂鬱~  作者: 堕落論
序章 『始まりの始まり』
10/30

執務室での誓い?!

どうも、前回にお詫びを書かせて頂いた所、読んで頂いた皆様からの温かいお見舞いの言葉、誠にありがとうございました。本来ならば、お一人様ずつ返信を、お書きしなければならないのではございますが、此処での感謝の言葉として代えさせて頂きます。


どうも皆様、ありがとうございました。

さてさて、袁家の両年増(取り敢えずは若干の恨みを籠めて、そう呼ばせて頂きます)の悪だくみの結果、なし崩し的に本初さんと午後のひと時を過ごす羽目になり、誠に不本意ではありますが、只今私は洛陽の街を歩いているのですが……


「やっぱ、斗詩のおっぱい触るのが一番落ち着くなあ……。はむ……」


「ひゃぁんっ……や、ちょっとぉ……文、ちゃぁん……何処触ってるのよぅ……や、まだ、さっきのほてりが……んっ、ぅ……ううっ……」


「あれぇ? 口では何だかんだと言っておいて斗詩ってば、ちゃんと感じてくれてたんだぁ……嬉しいなぁ」


「仲達さん、疲れましたわ。つ―か―れ―ま―し―た―わ――っ!! もうそろそろ宮城の方へと向かっても宜しいのではなくて……」 


片方側からは、何だか脳内桃色な袁家の二枚看板の御二人と、先程、宮城を出てから文句を言い続けている本初さんを入れた三人組。


「仲達っ! 仲達! これは何だっ!! 何と言う菓子なのだっ!! これならば華琳様も必ずやお褒めくださるに違いないっ! 早く菓子の名を教えんかっ!!」


「……姉者。今がどの様な場なのか、理解は出来ているのだろうな……」


「む……むぅぅ……わ、分かっている。分かっているぞ。……私だって、場の空気ぐらいは読めるつもりだぞ、秋蘭」


「……そうか、ならば良いのだが……」


「しかしだな、秋蘭……いくら華琳様が、仲達に何か教えを請うていたとしてもだ……あの胡散臭い男の言う事が本当に信じられるものなのか?」


「ごほんっ……仲達っ! 春蘭の言っている事は気にしなくて良いわ……それよりもこの街の区割なのだけれど陳留の街にも適用できるのかしら?」


もう片方からは、何が気にいったのか、洛陽の有名な甘味処の菓子を何個も詰めて貰おうとする夏侯姉妹と非常に熱心に洛陽の街の区割の事を聞いて来る孟徳さんとの三人組。




「一体何故、この様な混沌(カオスな状況に陥っているのでしょうか…………?」




確か、本初さんと共に宮城から出る際、お肌が艶々の文醜さんと、微妙に顔が上気はしていましたが、やや、お疲れ気味の顔良さんと遭遇して、文醜さんからは無邪気に礼の言葉を、顔良さんからは若干の抗議を頂戴致しましたんですよねえ。で、まあ、本初さんと二人きりになるのが苦手だったもので、御二人に頼み込んで同行して貰う事になった所迄は、私の考え通りだった様な気がしたのですが……洛陽の街の茶房に孟徳さん達がいた事が計算違いの始まりですねえ。案の定、原作通りに本初さんの高笑いと、孟徳さんの辛辣な嫌味が飛び交った揚句、まさかまさかの展開で孟徳さんが我々一向に着いて来る事になったのが半刻程前の話…………




「(まあ、取り敢えずは、この混沌とした場の収拾に当たらないといけませんねえ…………)はいはいっ、まず文醜さんに顔良さん。まだ日も高いですし、そのような淫らな会話と、それに準ずる行為は街の往来では謹んで下さい…………それと、元譲さん。貴方が手にしているのは、この春に新発売の『水羊羹』と言うものです。以前、私が暇潰しに考案したものを、そこの茶房に教えたものです。ですから全く同じ物と言う訳にはいきませんが、似た様な物ならば御作りする事は出来ますので、そんなに買い占めなくても大丈夫ですよ」


「仲達。貴方、料理や菓子作りまで出来るの……?」


「ええ、出来ますよ孟徳さん。基本的に我が司馬家は自分達の事は自分でやる事が鉄則なもので、10歳になった時点で炊事、洗濯、裁縫それに家計の遣り繰り迄、年長者から教えられるんですよ。ですから今現在、袁隗様の私邸では私が家令として一切を仕切らさせて頂いているんですよ。そしてその経験は国政の支出面に関しても中々応用できる面があるんですよ」


「あきれた才能ねえ……でも、貴方、国政と家計の遣り繰りを同列に引き合いに出すなんて……」


「な~に、才能と言うよりは慣れですね……それに、結局、家計も商売も国家の支出も突き詰めていけば同じ様な物です。無駄を極力省いて利鞘の稼げそうな所に厚く投資すれば良いだけの事ですよ」


「あのねえ、仲達。この国の能無しの役人達は、それが出来ないから此処まで民が困窮するのではなくて……」


う~ん……まあそう言われてみれば、そうかもしれませんねえ……基本的に国家財政は九卿の大司農が司っているので我々には手出し、口出し等は全く出来ないのが現状なのですが……それに金品や既得権が複雑に絡んで来る部署には対外、十常侍の誰かが後ろに居ますからねえ。


「ところで……仲達さん」


「まあ、残念ながら現行の王朝の体制では、午前中にお伝えした通りに今後、何も良策を考えられずに迷走して行くだけでしょうね」


「ですから……仲達さんっ!」


「だからこそっ! 仲達っ! 貴方の様に時代の先を見通せるような目を持っている者は、その才を思い切り使える所にいるべきなのよっ!」


「また、その話ですか……」


「で・す・か・ら……仲達さんっ!!」


んっ……? なにか先程から私の名が何度も呼ばれている様な気がするのですが……? ああ……そう言えば、ずっと孟徳さんと話してばかりでしたが、本来ならば本初さんのエスコートが本日の主な仕事でしたねえ。


「はいはい、何でしょうか? 本初さん?」


「仲達さん……先程から、この私、袁本初が幾度となく貴方を呼んでいたのに、態と私の事を、ずぅぅぅぅっと無視していますわねっ!」


いやいや、別に無視をした訳じゃないんですよ……ただ、私の耳が勝手に本初さんからの音声をカットしていただけなんですよ……まあ、口が裂けても、その様な事は言えない訳なんですがね。


「いえいえ、そのような無礼な事を私が本初さんにする訳が無いじゃあないですか……気のせいですよ、気のせい」


「なあ~にが気のせいなものですかっ! 仲達さんっ! 貴方、私を態と無視しただけでなく、ずっと、お話をして騒いでいたのが、口を開けばネチネチ嫌味ばかりのクルクル小娘とだなんて、馬鹿にするにも程がありますわっ!」


「あら? 私は別に騒いでいたつもりは全く無くてよ? どちらかと言えば、そちらの金髪クルクル頭が、一人でお猿さんの様に喚き散らしているだけだもの」


「お、おさるっ!? 金髪でクルクルなのは貴女も同じでしょう! 華琳さん!」


「……そこまで品の無いくるくるにしているつもりは無いのだけれど?」


「ひ……ひっ……品の無いですってぇぇぇっ!」


ん~……何となく、もうそろそろ仲裁に入った方が良さそうですねえ……まあ、孟徳さんの方は全然本気にはなっていないのでしょうが、本初さんの方がかなりキレ気味ですものねえ……


「まあまあ、本初さんも孟徳さんも落ち着いて下さい……こんな街中で綺麗なお嬢さん二人が……へぶあっ!!」


ああ…………仲裁に入るのが一歩遅かったようです。孟徳さんの挑発に耐えられなくなった本初さんが怒りのままに、路上に並べられていた白菜を、孟徳さんに投げたようですね。それを孟徳さんが華麗に避けたら、後ろに居た私の鳩尾に白菜がめり込むと…………まあ、なんてテンプレな展開なんでしょうか。


「斗詩さん、猪々子さん……貴女達、一体何をしているんですのっ! お母様の家へ帰りますわよっ!!」


「仲達……貴方はもう少しだけ、武の鍛錬をするべきではないかしら、私でも難なく避けれるモノが避けれないと言うのは考えものよ……」


薄れ行く自分の意識の中で何か可哀相なものを見る様な孟徳さんの目と、呆れた様な声が幾度となく脳内でリフレインされつつ、私は直撃した白菜を抱き締めながらゆっくりと意識を手離しました。






――――司徒 袁隗の私邸 私設秘書達の執務室――――






洛陽の街中での白菜事件? から一刻程した後、痛む胸に手を当てながら私は執務室に戻って参りまして、各地に散らばっている細作からの情報を、最も信頼している仲間達と共に整理しております。



「しかし……酷い目に逢いました。微妙に理不尽な気がしないでもないのですが……」


「フフフ……」


「何が可笑しいのでしょうか、子孝さん?」


「いやいや、洛陽の内外を問わず仕官の口が引く手数多の君を説明役にしての洛陽散策など、我が従姉妹ながら誠に贅沢の極みだと思ったのと、結局、君自身の優柔不断さが、今回の様な見合い騒動の全ての原因だと考えると、これはもう、僕は呆れて笑うしかないじゃないか……」


「いやまあ……貴女に、そう言われると返す言葉が無いのですが……」


この方は曹仁さん、字は子孝さんと言って、孟徳さんの所から私の下に勉強と言う名目で派遣されている女性です。派遣とは言え、此処に来た理由が「面白そうだから」と言う事らしいです。まあ一言で言ってしまえば、曹魏陣営(未だ魏と言う国はありませんが)で色々な意味での一番フリーダムな女性であると言う事ですね。武は流石に元譲さんには劣るらしいですが、それも、孟徳さんに言わせれば子孝さんは、いつも本気を出さないらしく、態と元譲さんに負けているらしいとの事なんですがねえ……智の方では、余程我々の情報分析と言う仕事が性に合っているのか、与えられた情報に対して斬新で的確な意見を披露してくれる方です。


「それよりも……仲達っ! アンタッ! 洛陽の大通りで白菜丸ごとを胸に抱いて気絶してたのよ。私が王允様の所からの帰りに通り掛らなかったら、今でも野晒のままよ……袁家家令ともあろうアンタが、の・ざ・ら・し……全く、いい加減にしてよね。引き取って来る時に、どれ程恥ずかしかったか……」


「はい、それはもう重々反省いたしておりますし、言い返す言葉もございません……本当に申し訳ございませんでした、春華さん」


この『爆裂ツンツン娘』(笑)は張春華と言って確か史実では、私の嫁だった筈なんですが現行では私の幼馴染です。先年春の一家総出の引っ越しの際に、何故か我々の家族と共に洛陽まで着いて来て、そのまま私と一緒に袁隗様の下で働いております。仕事としては情報の分類を担当して頂いておりまして、一見、何の繋がりも無い様な情報を的確に関連付ける事が出来る能力を、お持ちの女性です。


「でも春華は怒った様な声を出してはいるけれど、主を連れて帰って来る時、馬車の荷台に乗せずに、自分の隣に乗せて態と主が春華の方にもたれ掛る様にして連れて帰って、満更ではない様な顔をしていた………何故? 説明を求む」


ちょっとばかり、たどたどしい言葉遣いをしている女性は張郃さん。字は儁乂、袁家に仕えていたんですが冷遇されているようでしたので、私の方から顔良さんにお願いして此処で働いて頂く様に調整して貰いました。ただ、それ以降に私の事を『主』と呼ぶようになってしまった事が、ちょっと気恥ずかしいですね。受け持ちは情報の整理です、彼女もまた、いるといないのでは情報処理のスピードが全く違うほどの逸材でもあります。


「なっ……何言ってんのよっ、儁乂っ!! 変な言いがかりつけないでよねっ!!」


「言いがかりなどでは無いっ! その証拠に主を馬車から降ろして侍医の所に連れて行くまで私や、子孝がいたのに春華は我々には見向きもせずに主を抱き続けていた……ズルイッ!!」


「へえ、そうだったんだ……正に機を見るに敏って処だね、春華。僕も仲達を我がモノにする為ならば、それぐらいの積極性がいるんだね」


「ちょ……ちょっと何よ、子孝まで。儁乂の言を信じて変な事を言い出すのよぉ……わたしがこの馬鹿仲達を一人で連れて行ったのは、アンタ達二人が、いっ……忙しそうにしてたから……そっ、それで仕方なくよっ!」


「ふむ……ならば、そう言う事にしておこうか……春華」


「そう言う事もなにも、それ以外の理由なんて無いわよっ! 子孝」


「まあ、そんな些細な事はどうでも良いんだ。しかし、我が従姉妹の華琳も、袁家の御歴々も実にまだるっこしいものだな……高々、仲達の様な朴念仁一人を堕とすのに…………いや、朴念仁だからこそ苦労するのか」


ええっ……私は此処でもまた、朴念仁扱いなんですか? 何度も言いますがそれって和製漢語ですからね……それにしても親姉妹にさえ言われた事ないのに、今日は二人から言われてしまいました……グスン


「確かに……四の五の言わずに、女の武器全開で主の事を押し倒せば話が早い……」


「あっ、あのぅ、皆さん……一体、先程から何を仰っているのでしょうか?」


急に、何やら話を変えた子孝さんと儁乂さんに、全く付いて行く事が出来ず、またもや情けない声を出してしまった私に、春華さんが憐れむ様な目で


「袁逢様や、袁隗様、それに曹孟徳も、アンタにクドクド言って従わせる事などは出来ないんだから、とっとと色仕掛けで、閨にでも連れ込んで既成事実を作っちまえば良いのにって事を、あの二人は言ってんのよ」


「ちょっと待って下さいっ! いくら私が優柔不断気味だからと言って、そんなあからさまな色仕掛けで釣れるとでも思われているのでしょうか?」


ええ、キレましたよ……今度ばかりは私もキレましたよ。いくら何を言われようとも殆ど表情に出ないとは言え、全く人を何だと思っているのですか。


「ああ、残念ながら、かなりの高確率で色仕掛けに君は堕ちると我々は分析したのさ。だって仲達。君って確か童貞だよねえ」


「ぐはぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


子孝さんからの予期せぬ一言に、何故か私の膝から下の力が抜けて思わず両膝が崩れ落ちます。


「そう……それも主は、かなりのヘタレで童貞」


「がはぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


儁乂さん……貴女だけは私の味方だと思っていましたのに……何気に酷い言われ方に今度は両手を地に着けてしまいます。


「ええ~っ、仲達。アンタってマジ、童貞なの?」


「うぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」


嫌あっ……もう止めてえっ……これ以上私の事を晒さないでえっ……春華さんその生暖かい眼で私を見ないでえっ!! 仲達のHPはもう0よぉっ!!


「まあ、仲達で遊ぶのは此処ぐらいまでで良しとして……」


「はあっ? 子孝さん……今、私で遊ぶって仰いましたか?」


私が息も絶え絶えの声で子孝さんに質問したら、彼女は実に良い笑顔をして、こう答えました。


「当たり前だろう、僕達の事など全く考えもしないで、知らない内に縁組みさされそうになっている自分達の想い人を笑って許せるほど、僕達は人格者じゃあないんだよ」


「はいっ? 子孝さん達の想い人って……」


「君の事に決まっているだろう、何か不満があるのかい……安心したまえ。僕も、儁乂も、恐らくは春華も処女だ。どうだい、仲達。嬉しいだろう……こんなに見目麗しい女性が三人も、乙女の純潔を保ったままで君を慕っているんだよ」


いやいやいやいや、貴女は何言いやがってますかっ! …………はいそこっ、儁乂さんっ! 気持ち良さそうに勝ち誇った顔で私に向かってサムズアップをしないっ!! それに子孝さんも赤面モノの台詞言った後にドヤ顔は止めなさい、ドヤ顔はっ!!


「別に……別に私は仲達の事なんか……コイツはただの幼馴染だし」


「本当にそれで良いのかい、春華? 変な意地張って素直になれないでいると後悔するよ……今日の仲達への見合い話を聞いて、僕と儁乂は思ったんだ。僕達は武官、文官である前に、どうしようもなく女なんだよ」


「どういう事よ、子孝?」


「これから仲達には、今以上に仕官の話や、今日みたいに仲達自身を自陣営に取り込む為の政略結婚の様な話が、どんどんと舞い込むようになる。僕は仲達が一時の気の迷いの様なモノで仕官などはしないと信じてはいるけど、それでも我々の予想もつかない事等は多々起こるものさ」


「そう……だから、私は主に対して、もう無理に自分の気持ちを隠しはしない。それは子孝も同じ。春華……貴女はどうする?」


「私は…………」


「無理にとは言わないよ……でも春華の仲達に対する気持ちなど、一連の行動を見れば火を見るより明らかだと思うのだけれどね……何より春華は仲達と一緒に居たくはないのかね?」


「そりゃあ、一緒に居たいに決まってるじゃあないっ!!………あっ」


「はい良く出来ました、春華。人間素直が一番」


「あのお……申し訳ありませんが……女性陣の皆さん? 取り敢えず私はどの様な反応を期待されているのでしょうか………? 結構、放置状態ってのも辛いのですが……」


「ああ……大事な人を忘れていた、すまないね仲達。別に君に何をして欲しいと言う訳じゃあないんだ。君には今此処で、僕達三人の誓いを聞いてもらって、それを覚えておいてくれるだけで良いんだ」


「誓い……ですか?」


「そう、僕達三人が今後生きていくにあたっての君に対する誓いとでも言うのかな……」


「子孝、春華……用意出来た」


「全く、何で私まで……」


「春華、顔を真っ赤にしながら言ってもねえ……」


「うっさいわねえ……子孝」


ガヤガヤと、そしてなんだか楽しそうに彼女達は執務室の机の上に徳利と盃を並べます。そして各々が席に着き、所在なく立ち尽くす私に、一つだけ空いている席へ座り、徳利で酒を注ぐように視線で促されます。


「さあ、仲達も、春華も、儁乂も酒は皆に行き渡った様だね……それでは、まずは僕からだね……我等、司馬仲達率いる『国家戦略情報処理室』の三人っ!! 例え今後、如何様な時代となろうともっ!!」


「主であり、この世で一番大事な自分の想い人である者と、その仲間達と共に」


「混迷する時代を、決して皆と離れずに突き進んで行くものなりっ!!」


子孝さん、儁乂さん、春華さんの順で力強い誓いを聞かされた後に皆は私の方を見ます。事此処まで来れば、いくら朴念仁の私でも、彼女達の誓いの意味は理解出来ます。彼女達は今後何があろうとも私と共に在ると言う事を約束してくれたのです。


「言いたい事や、貴女達一人一人に伝えたい事は山ほど有ります……しかし、それを口に出してしまうのは貴女達の誓いに対して、あまりにも重みの無い行為でしょう………ですから、今言える最善の言葉として、今日以降の我々の新しい未来に向かって……乾杯っ!!」


「「「乾杯っ!!」」」


桃園の誓いならぬ、執務室での誓い……私達、四人には誠に、お似合いな誓いの儀式……窓から入ってきた初夏の風が我々四人の間を軽やかに流れて行きました。

はいどうも、現在の血圧は115―68の堕落論ですww


退院してから1週間、発病してから3週間になりますが、あれだけチェーンスモーカーだった筆者が順調に禁煙が出来ています。やはり軽度とはいえ半身麻痺を経験して自分の身体に恐怖と言うものが芽生えたのでしょう。今後とも頑張って行きたいと思います。


それでは次回の講釈で……堕落論でした。

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