黒波唯と白川康太の日常
家に帰り、ベッドでSNSを眺めていると、LINEが届く。
『唯、まじであいつと付き合ってんの?』とか、クラスの女子から来た。
ったく、しつこいなー。
イケメン先輩と付き合ったら付き合ったで陰で悪口言う癖に、今更友達ぶって心配してますアピールされてもなー。
てか、私と誰が付き合ったってよくない?
それで離れていくくらいなら最初から関わんなっつーつの。
そう思いながら、スマホを放り投げようとすると、ガリ勉くんからLINEが来た。
『今日は本当にありがとうございました。また今度、お時間ある時にお願いします』
その文章を見た瞬間吹き出した。
「業務連絡かよwww」と、足をパタパタさせながら爆笑する。
てか、まだ敬語だし。
と言っても、かれぴになったわけだから、流石にガリ勉くん呼ばわりはないよねー。
えっと…名前が…そうそう、白川康太ねー。
んー、こうくん?しろちゃん?なんかしっくりこないなー。
よし、ガリガリでガリ勉だけど逆に名前に太があるから、ふとちゃんって呼ぼ。
これなら私だけの呼び方だろうし、よき。
そのまま、ラインの登録名も『ふとちゃん』に変更。
『敬語やめし。堅すぎるからー。てか、これからふとちゃんって呼ぶからよろー。あっ、思い出した。数学の宿題送って置いてー』と、返信しながら、お風呂に入るためにリビングに降りるとお母さんとお父さんがいた。
「あれ、おとちゃんもう帰ってきてたの?」
「まぁな。って、何ニヤニヤしてんだ?」
「え?」
自分では全然気づいていなかった。
なんかニヤついていたらしい。
「何?あんたまた彼氏できたの?」と、おかちゃんが聞いてくる。
「うーん、まねー」
「はぁ…今年だけで何人目よ」
「うーん…4とか?忘れたー。お風呂入るー」
「そろそろ誰か1人に決めなさいよ!」とか言われた。
誰か1人にねー。別にいいじゃんねー。
だって、彼氏公認で浮気していいって言われてるしー。
けど、どんなイケメンも、どんな金持ちも、どんなヤリチンも、3回もすれば飽きちゃうんだよねー。
てか、どいつもこいつも自分よがりすぎるか、私をイかせるために必死すぎるっていつか、セックスってお互いが気持ちよくなってなんぼなのになー。
とか、そんなことを考えながら服を脱いで、頭の体を洗い、そのまま化粧を落として、湯船に浸かる。
「ふぃ〜生き返るわぁ〜」
この瞬間はセックス並みに気持ちいい。
はぁー、てか早くふとちゃんとエッチしてみたいなー。
うぶでめっちゃ可愛いんだろうなー…。
めっちゃいじめてあげたい。
めっちゃ寸止めしてあげたい。
それで怒られて、ちょっと強引にとか…。
ふとちゃんには一生無理だろうなー。
けど、久々に普通にデートしたけど楽しかったなー。
いじり甲斐があるんだよなー、ふとちゃんは。
ああいう真面目系と付き合ったことなかったし、ちょうどいいよねー。
そんなことを考えながら、お風呂を楽しんでいた。
◇
でででで、デートしちゃった!!
しかも、結構話せた!!
俺はベッドの中で悶えていた。
うれしいいいいいい!!
はぁ…幸せだ。
多分、今までの人生で一番嬉しい。
彼女がいるってこんなに幸せなんだー。
そんなことを思いながら、俺は指示通り数学の宿題に取り組んでいた。
「うぉーー!!」
そんな風に1人で舞い上がりながら、褒めて欲しくて急いで宿題を終わらせて、すぐに写真を送った。
すると、すぐに返信が来た。
『マッハじゃんwウケるw今日からあだ名はF1くんだねー。てことで、はいサービスショット』と、写真が添付される。
!?と、開いた瞬間目を疑って、そして見開いた。
胸の谷間がこんなにもくっきりと…。
これ、服着てないよね!?お風呂だもんね!?
『好きに抜いていいからねー。あと、抜いてるところを動画くれると助かる、てか捗るw』とか来る。
…うっかりSNSで晒されそうなので、それはやめておいた。
てか、当たり前だけど黒波さんSNSとかやってるよなー。
どんなこと呟いてるんだろう…気になる。
ということでフルネームで検索すると、何件かヒットした。
しかし、どれも鍵垢になっていた。
ぐぬぬ…意外とそういうところしっかりしてるんだ…。
てか浮気オッケーとか言っちゃってるわけだから、飽きられたらすぐに振られるんだろうなー…。
そして、イケメンにNTRされて、ピロトークで笑い話にされそう。
…まぁそんなネガティブなこと考えても仕方ないか。
こうやって付き合えてるだけでも奇跡なんだし、1分1秒でも大切にしないと。
というか…身だしなみとかも…ちゃんとしないとだよな…。
そして、ネットで色々調べた上で、通販で適当に注文をする俺。
この時はまだ知る由もない。
ネット通販の怖さというものを…。
【次回予告】
白川康太はおしゃれになりたい




