男女両方の性質を持つ者。その1
男と女、スタート地点は違えどもお互いに自分には足りない性質を手に入れるために成長していく。
男は自分の拘りを削り、女は自分に拘りを手に入れる。
男の成長は全てのコストを注ぎ込み、100点満点を求めるのを止めてコストパフォーマンスの高い80点へ。
女の成長は最低限の60点を満たせれば良い、という意識から可能な限り結果を求めつつもコスパの良さを維持したまま80点を目指す。
あくまでこの80点というのは例えではあるが最初からこの境地に立っているものがいる。
それはいわゆるサイコパスと言われる存在だ。
サイコパスの特徴はネガティブに見られるし、実際自分も親しくなりたいとは積極的には思わない。
しかし、それと同時に「成功者にはサイコパスが多い」という話も聞く。
実際、サイコパス疑惑のある有名人のエピソード、そして一般的にサイコパスと言われる特徴を考えた場合、完全に「男」と「女」の性質のバランスが取れている、というくらいには相反する男女の性質を表現している。
しかし、何故サイコパスが忌まわしい存在となるのか。
それは他人や周囲への影響を考えずに行動するからだ。
そしてその行動基準は自分。
つまりは「男女」の性質を備えた「強者」の側面を持ちながら自分の欲求や行動を制御できない赤ん坊や幼児、あるいは傲慢か老人達と同じように「弱者」でもある。
サイコパスとは良く言えば「満足せずに常に挑戦心を持った強者」であるが悪く言えば「力が強く欲求の制御が下手な怪物」だ。
だから「成功者」なのだ。
他人から見れば「成功者」にはなるが歴史に名を刻むような「偉人」にはなれない。
だから「サイコパスっぽい」なんて言われるのだ。
サイコパスの性質と成功者は両立するがサイコパスと偉人は両立しない。
何処かで大きく何か問題を起こして色々な事に気づき、サイコパスを克服しなければならない。
そして普通の人間にはサイコパスの理解が難しいため、自力で到達するしかない。
普通の人間が前の世代からある程度は教訓や成長の道筋を与えられるがサイコパスはそれがない。
病院などの施設で対策を知る事ができれば良いがそもそもサイコパスはサイコパスであることが普通であり、そうした場所に行く事が選択肢にあるかどうかもサイコパスでない人間からすると想像がつかない。
普通の人間が男と女の性質でバランスを取るようにサイコパスもまた、サイコパスの性質とそれとは異なる何かの性質でバランスを取らないといけないと言う事だ。