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何か書きたい。  作者: 冬の老人
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1周年記念。自分にとってエッセイとは

エッセイ連載して1年。

「結局、自分にとってエッセイってなんなんだろう」

と大体200回越えた辺りで考えて200回記念として投稿しようとしたが1周年記念として投稿。


以前も似たような事を書いたかもしれないがもっと人に見てほしいなら検索ワードとか設定すればもしかしたら今より見てもらえるかもしれないし、本来ならそうするべきだとは思う。

けど結局のところ「何か書きたい」でひたすら書いてきた。

そしてそれを「ドブさらい」だとも形容した。

また自分は世界を「敵」とも捉えている。

怒り、悲しみ、憎悪。

根っこにあるのはそうしたもの。


ハッキリ言えば一々嫌なことを思い出したり、あるいは世間の嫌なニュースに対して自分の意見を語っていくのは気が重い。

なら「書かなきゃいいじゃん」とも思うが書けば心が軽くなる。

ヘラったりもするし、嫌な気分で書く事もある。

だけど書き終われば楽になる。

薬か何かのような表現でオーバーかもしれないが嘘ではない。

だから続いてる。

最近は体調不良から投稿頻度が減っているが。


そうした自分のエッセイという名の「ドブさらい」。

この「ドブ」というのは結局自分の心の内を示している。

そこを綺麗にしている、という表現は間違いではないがそれだけではない。

何故、ドブさらいがエッセイを書く事に繋がるのか。

何故、心が軽くなるのか。


もう一つ、別の例えもした記憶がある。

自分にとっては「既に終わった事」。

過去に我慢して、悩んで、考えた思い。

そうした抑圧した物が自分のエッセイでもある。


自分のネガティブな思いの根っこには「我慢」がある。

我慢は別の表現として「自分を殺す」とも言ったりする。

実際に自殺しようとした事もあるが、それは「肉体的」なものだ。

つまり精神的な自分は昔からずっと他ならぬ自分自身に殺されてきた。


親や近しい大人そうした人間から「我慢をしろ」と自分の意志を殺すためのナイフか何かを渡されてきた。

ナイフを跳ね除ける強さがあればそのナイフは自分ではなく、差し出してきた相手に向けていただろう。

だけど自分はそのナイフで自分の意志を殺した。

理由はシンプルだ。

親でも誰でも、「自分の事を愛してほしい」「情けをかけてほしい」

だから我慢した。


そうやって殺してきた「過去の自分」の精神的な遺体がドブに沈んでいる。

それを掬い上げ、綺麗にして、認めてやっている。

つまり自分にとってエッセイは「供養」に近い。


息をしていない「過去の自分」に向き合い、清めて、手を合わせ、礼をする。

「過去の自分」とはすなわち、我慢を強いられた自分の「可能性」だ。

正確には「可能性だったもの」。

心の中、頭の中にしか存在しない、「過去の思い」。

誰にも看取られる事もなく、ただ心のドブへと流された。

自分しか知らない以上、過去の自分の喪主となるのは今の自分しか

いない。


そうやって思っていると「自分が創り、消した物」の中にはエッセイ以前の小説がある。

「見られたら恥ずかしい」と、パソコンごと片付けた小説。


はっきり言って小説とは名ばかりの「プロットだけ」、「設定だけ」みたいなのが殆ど。小説らしいのを書いたとしても「プロローグ」ぐらいまで。

まともに書き切ったこともない。

だが、「書いては消し」を繰り返したというのは「何度も自分の意志を我慢させてきた」事ど同じ。

小説を書く事で何か自分の意志を示したかったんだろう。

その証拠に、もはやパソコンも残っていないのにいくつか書いた小説の設定を思い出せる。

もはや書く事もそんな気力や時間もない。

けれど思い出せるということはそれもまた「ドブ」へ自分が捨てたという事。


過去の自分を「供養したい」。

そして書いた小説を「供養したい」。

思いだした設定だけ書いても仕方ない。

それは「過去の自分の事」だからつまり「事実」でしかない。

なら、それを「エピソード」に変えよう。


孵ることのなかった卵。

無意味な卵に価値を与える。

という事で暇が出来ればその内、昔書いた小説の設定を記憶から引っ張ってきてエッセイとしてリサイクルでもしようと思う。

果たして今回はエッセイといえるのか微妙だが、「 エッセイとは供養」である」というのが一つの自分の考えである、というのが今回のエッセイのテーマだったと思う。



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