3.魔王消滅?
なんとか頑張って書いてます!
意外とたくさん書いても内容全然進んでなくて焦ってるけど頑張ります!
応援よろしくお願いします!!
召喚魔術詠唱後、バリスタは違和感を感じた。自身の体内の魔力が魔法陣に吸収されていくのだ!
「まさかとは思ったけど、僕を糧にして転生するつもりか!?おもしろいやつだよまったく。」
召喚術はレベルにもよるが、召喚する対象があまりにも強大すぎる力を持つ場合は、術者ごと吸収して召喚される。つまり、このままだとバリスタは転生対象に吸収されて肉体を保つことが困難になってしまう。
「なんて吸収スピードだ!!間に合わない・・・。緊急停止魔法!!」
しかし、時はすでに遅く、魔力吸収は加速していく・・・。
(召喚完了まであと10、9、8・・・)
「ここまでか・・・。まさかここまで危険なものだったなんて甘く見ていたよ。こうなったら一か八かだ。魔力軽減」
(召喚魔術を開始します)
この詠唱を最後にバリスタは魔法陣に吸い込まれるように消えていった。だが魔法陣はそれでも満足できないかのようにあたりの魔力を吸収し続けた。
田中健太は、死を覚悟して意識を失った直後、謎の光によって目を覚ました。
眩しい...。眩しいと言っても真夏の太陽の日差しのような眩しさでない。今まで感じたことのないような邪悪な光に包まれている気分だ。
それに、この光は俺の中に流れてくるように入ってきて色こそ体にはよくなさそうだが、体の内からパワーがあふれてくる。今ならなんでもできそうな気分だ。
しかし、なんやら体に違和感を感じる。体がとても小さくなっている気がする。動こうにも赤ん坊のようにハイハイをしてやっと動ける状態だ。
視界もぼやけている。視界がぼやけているためはっきりとは見えないが、今いる場所は会社ではないことは分かる...。目が見えないとこんなに不便とは....。
それに聞いたことない獣のような鳴き声も遠くから聞こえてくる。
ここはどこなんだ..。俺はさっきまで会社にいたはずだ。
突然の頭痛に襲われてから記憶がない。
仮に俺が本当に死んだとしたならば、ここが死後の世界ってやつか。
もしかして地獄か何かなのか。社畜生活の反動で過労死して地獄入りとは、死んだ後も散々だな。神様に文句言いたいくらいだぜ。
しかし本当に疲れた...。休憩するか。
俺は、身体的疲れは感じないが長い社畜人生によって精神的に疲れていた。
ゆっくりと睡眠をとる時間を確保できたのは久しぶりだったため、今は体を休めて後から考えようと思ったのだ。俺は、意識が持ってかれるように眠りに落ちた。
翌朝、城内ではバリスタが行方不明になったため大騒ぎになっていた。
万が一バリスタがこの国からいなくなれば国力の低下、周辺国家の侵略など挙げれば数えきれないほどだ。
シャルマンは、何としてでも探さなければいけないと思い、すぐさま行動を移す。
城内はとても広いため、配下たちと手分けをして探すことにした。
「魔王様ーー!!」
「どこにいらっしゃるんですかーー!!」
「魔王様の大好きなとっておきのスイーツ食べちゃいますよ~」
だが見つかるはずもなく、シャルマンは魔王が城内にいる可能性は低いと考えた。
魔王様の朝は早い。睡眠がいらない魔王様はいいことに気持ちよく寝ている配下の姿を見ながら驚かせて起こしてくることを日課にしているS気質なお方なのだ。
もしいれば間違いなく出てくる。
かくれんぼみたいなくだらない遊びをしてなければだが。
昔バリスタとかくれんぼで遊んだシャルマンは、シャルマンをなかなか見つけられず苦労したこともあったのだ。
(あのときは、数日間捜していたな。降参した途端に魔王様が後ろに立っていたときは驚かされたものだ。)
シャルマンが過去の記憶に浸っているとバリスタを探していた配下たちが戻ってきたようだ。
「シャルマン様!!王国内全域を探しましたが、魔王様は見当たりませんでした。申し訳ありません。」
「ご苦労。それにしてもこんな大事な時にどこに行かれたのだ。魔王様は...」
魔王様がいなくなれば、色々と問題が出てくる。
なんとしても見つけなければ!!
最後に見ていない部屋は一つ。バリスタの部屋だった。
魔王を探すなら最初に魔王の部屋からでしょ!って思うのが普通だろう。
しかし、魔王様の部屋は護衛用として大量の魔法トラップやペットとして飼っている魔獣がうろついている。
以前、それを知らなかった新入りの配下がバリスタを呼びに行こうと部屋に侵入した際、ペットの一匹であるケルベロスに半殺しにされたということがあった。
魔王様曰く、ケルベロスは遊びたかっただけと言っていたがほんとうにやめてほしい。
それ以降は会議でバリスタを説得して部屋の前まで来てもらうことにしたのだ。
幸い、シャルマンはバリスタのペットには距離を置かれているらしく、襲われることはないためその点で心配はいらない。少し悲しいがそれでいい。
だが問題は魔法トラップのほうだ。バリスタの魔法トラップは高度で魔力探知では引っかからない。魔法トラップに耐えられる魔法耐性がない限りどうしようもないのだ。
シャルマンは覚悟をきめてバリスタの部屋に向かうことにした。
念のためシャルマンは魔法をかけておく。
「復活地点保存」
この魔法で一度死んでもセーブした地点から復活することができる。
時間制限や魔力消費が激しいが、使わないよりはいいだろう。
「魔王様そこにいらっしゃるんですよね?」
勇気を振り絞り、扉を開ける。公開されている情報では、扉を開けた後、雷系のトラップが発動するらしい。シャルマンは雷系の魔法耐性は高いため、最初のトラップは乗り越えることができる。
後のトラップはもう知らない。当たって砕けろだ。
扉を開けると予想外なことに魔法トラップは発動する気配を見せなかった。それどころか周りに魔力を感じなかった。ペットたちはいつも通り所定の位置で居眠りをしている。部屋の最奥に感じたことのないような強大な魔力が発せられている。
シャルマンは、想定外なことがバリスタに起こったことを予測した。
「魔王様なのか?それにしてはいつも以上に強大な魔力だ。」
普段のバリスタはとんでもない魔力を発しているが奥から感じる魔力は倍以上だった。
だが、魔力の本質はバリスタだったため本人で間違いないだろう。直接確認するしかないな。
「魔王様ー!!今向かいます!!」
バリスタの部屋は王国の半分を占めている。
実際の広さはそこまでないのだが魔法で空間を拡張することによって実現しているらしい。
相当な広さのため、機動力のない者ではたどり着くことができず野垂れ死ぬだろう。
しかし、シャルマンは違う。機動力という点では王国トップクラスに位置する。
魔王直属補佐官として選ばれるだけのことはあるのだ。
シャルマンは一瞬で最奥の部屋に到着すると、扉を開ける。
初めてのバリスタの部屋に最大限の警戒と緊張で胸が爆発しそうになるが湧き上がる感情を抑える。
「魔王様!もう朝です。皆も待っています。召喚魔術の件どうなりましたか?」
しかし、そこにいたのは、普段目にしている、すべてを見透かしているような目をした美少年ではなく、体も小さいまだ生まれて数か月しかたっていないような天使のような赤子だった。
「魔王様....?」
シャルマンはこの時、バリスタの部屋に見たことない人間の姿をした赤ん坊がいること。
目の前で起きている状況を整理するのに必死だった。




